東北教区・関東教区 被災教会の声
(オンライン訪問)
陸前古川教会に伺って
7月25日午後、宮城県大崎市にある陸前古川教会の関純一牧師と伊藤牧子長老に、オンラインでお話を伺った。東北地方地震被災教会会堂等支援委員会より、河田直子、黒沼宏一各委員、篠浦千史委員長、そしてオブザーバーとして髙橋真人東北教区議長、道家紀一担当幹事、星山京子職員が参加した。
陸前古川教会は、東北新幹線と陸羽東線の交差する所にある古川駅にほど近い、町の中心部にある。教会は創立137年、付属幼稚園は来年創立百年を迎え、今も宗教法人として活動している。宮城県の内陸部に位置する教会は、古くからこの地方の伝道を担う重要な拠点である。
まず、地震発生時の3月16日の状況を伺った。その日、関牧師は教会員の安否確認を優先し、教会の建物に大小の亀裂があることに後から気づいたという。東日本大地震以降、何度も地震があったので、この亀裂がいつできたものかは分からないが、今まで見たこともない所に亀裂ができていた。2008年に会堂を建て替えていたので耐震工事はなされており、これまで大きな被害を感じずにくることができたが、繰り返される地震によって亀裂が広がっていったものと思われる。これまでも被害はあったが、支援の申請はせずにきた。行政の罹災証明で軽微であるとの診断を受けたため、会堂共済組合では地震見舞金支給対象外となってしまった。
今回も礼拝を行うのには差し障りはなかったものの、礼拝堂、保育室、1階にある部屋の内壁の痛みはひどく、手を入れる必要が生じた。ただ、礼拝堂は天井が高く、その内装工事には足場が必要ということで、見積りをしてもらったところ総工費168万3000円とのこと。そのため今回初めて当委員会に150万円の支援を申請することにした。当委員会はそれを全額承認し、幼稚園が夏休みとなる8月に工事が行われることとなった。
現在の礼拝の様子を伺うと、昨年はコロナ禍から命を守ることを優先し、短縮礼拝にし、来られる人のみで行ったが、最近は通常に戻しているとのこと。讃美歌は1番のみとし、7月から聖餐式、教会学校を再開した。その矢先の第7波の到来である。東北地方でも昼は30度くらいまで気温が上がるので、エアコンを入れて換気をよくして礼拝している。現住陪餐会員29名のうち礼拝出席は12〜13名くらいだという。
関牧師はこの地に赴任して18年になるが、近年地震だけではなく、水害被害も繰り返されているという。7月にも豪雨に見舞われたが、教会は比較的高い所にあるので、被害はなかった。けれど、今後必要に応じて近隣の方々の避難場所としての役割を教会は担っていかねばならないと思っていると言われた。この地に陸前古川教会があることの意味は大きいと改めて思う。関牧師はじめ教会の方々が主の栄光を現すために礼拝し続ける環境を整えていただくお手伝いができることの大切さを思った。
(篠浦千史報)
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