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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4968号】東北教区・関東教区 10被災教会の声 (オンライン訪問)
2021年東北地方地震 被災教会会堂等再建支援委員会 (4面)

2022年3月5日

東北教区・関東教区 10被災教会の声 (オンライン訪問)

2021年東北地方地震 被災教会会堂等再建支援委員会

須賀川教会の方々にお話を伺って

 12月7日に須賀川教会の太田春夫牧師と大竹美江子会計役員に、支援委員会の3名がオンラインで話を伺った。

 太田牧師は、夜中11時過ぎ、日曜日の準備をし、寝入ったばかりの時、大きな揺れを感じ、飛び起き、玄関の戸をすぐに開けたという。なかなか揺れが収まらなかったようだ。教会は、湿地帯もあったところの造成地に会堂を建てたため、地盤がゆるく、震度6弱と言われているが、もう少し強く感じたとのことだ。会堂の基礎がずれて破断し、玄関の廊下と会堂とのつなぎ目に裂け目が激しく入った。書斎にしている部屋は傾き、本棚が倒れ、パソコンも壊れ、壁のあちらこちらにクラックが入った。パイプオルガンは、パイプがばらばらになり、肝心な部分にも破損が見られた。翌日の日曜日は、片付けや安否確認で、礼拝は休会にせざるを得なかったそうだ。

 大竹姉は、たまたま起きていたところ、飼っている鳥が籠から飛び出し、アッと思った直後に地震が来て、だんだん強くなった。東日本大震災の時のことが頭をよぎったという。今回は棚の物が落ち、食器が壊れる程度で済んだが、教会は被害を受けており、翌日は集まれる役員で片付けをした。福島は原発があり、潜在的な不安感がある。震度5クラスの余震が何度かあったが、地震の度に「どうか原発が無事でありますように」と祈るという。

 破断した基礎と会堂と廊下との裂け目は危険なので、早速工務店に来てもらい応急修理をした。オルガンは、石巻の勝浦工房に来てもらい、分解して工房へ運んだ。6月中旬に修復が完了した。自前で行う覚悟だったが、教区議長から「援助が出るかもしれない」という話を伺い、勇気づけられ、助けられた。東日本大震災後、岩手などで被災地支援をしてきたが、自分たちが応援されるのは本当にありがたい経験だった。

 教会は、学校法人として3つのこども園を併設している。職員数が150名、子ども数は600名近くいる。敷地は3千坪ほどある。小さな教会が、大きな学校法人を運営、維持管理するのは大変な仕事である。

 一番困ったことは、コロナ禍と重なり、不安感が大きかったことだという。月曜から土曜まで開かれているこども園では、濃厚接触者が出て、検査が繰り返され、職員にも感染者が出て対応しなければならなかった。そこに東日本大震災に匹敵する地震が来た。ストレスがかかる中、「神さま、今日も平安でありますように」と毎朝祈るしかないという。

 教会の礼拝出席は、今は20名前後だが高齢化が進む。これまで、年に何回かは、園の職員が礼拝に来られていたが、今は出来なくなった。家族礼拝という形で子どもたちを中心にした礼拝をしているが、子どもが一人、二人、何とか礼拝に来てくれるのが嬉しい。それでも続けようと話し合い、メッセージを分担して、誰も来ない時でも続けている。

 今年、子ども園を卒園した東京在住の50代の方から電話があり、彼の教会には卒園生が数名いて、彼の兄も別の教会でCSの奉仕をしている話を聞いたそうだ。施設(園)があることによって教会が地域に残っていくことが出来る、そこで福音の種が蒔かれる、と信じて粘り強くやり続けることが必要だ。「今、私たちが目の前にしている子どもたちが、40年後の廃炉を見届けてくれるのだと願う」、「日常的にそこにある問題に出会わされていくことが、教会に施設(園)のある意味だろうと思う」と語る牧師と教会の熱い思いを受け取り、支援の力が強くなることを祈った。(黒沼宏一報)


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