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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4963号】働く人(4面)

2021年12月11日

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 かつて教団で『働く人』という月刊誌を発行していた。1958年、教団の「職域伝道委員会」によって発刊され、2007年に廃刊に至った。「職域伝道」とは労働者を対象とする伝道のことで、50〜60年代の教団は「農村伝道」、「青年伝道」、「婦人伝道」と並べ「職域伝道」を掲げていた。当時の教団は働く人々にかかわる問題を意識していたのだ。

 「働く」ことは人間の生きる営みの基本だ。そして、働き方、つまり雇用や労働の形は社会を根底で規定している。いま「働く」ことは深刻な問題を抱えている。過重な労働条件・格差と分断・不安定な雇用・低賃金といった過酷な重荷が、働く人、とりわけ若い世代を窮乏と絶望に追い込み、この社会に衰退と貧窮をもたらしている。そして教会もまたその枠組みから逃れられるわけではない。

 「職域伝道」が掲げられていたころ、労働現場に身を投じていった伝道者が何人もいた。当時、北海道の炭鉱町の教会に赴任し労働者と共に炭鉱の作業現場にまで赴いた牧師が、数十人の犠牲者を出した炭鉱事故を報告する文章の中で、「地獄化した様相は、炭鉱のみならず各方面で進行している。教会の使命と責任は天国ではなく地獄の中にある」と記している。いま改めて「地獄化した」労働現場の中に教会の使命と責任があることを自覚すべきではないか。(教団総会副議長 久世そらち)

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