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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4960•61】人ひととき 杉本 健二さん 戦争を繰り返さないために

2021年10月30日

キリスト者の家庭で育った杉本健二さんが、自ら教会に通うようになったきっかけは、高校3年生の頃、アメリカ留学中の体験だった。キリスト教の本場で、篤い信仰に生きていると思っていた教会は、町内会の集まりのようなものだった。教会のあるべき姿に関心を持った杉本さんは、帰国後、仙台北教会に通い始め、間もなく受洗した。

大学で文化や思想を学び、大学院ではその関心を東欧に向けた。大学院に入学してすぐ、指導を受ける予定だった教授が、国連の仕事で赴いていたタジキスタンでテロに遭い急逝してしまう。半ば志が挫かれてしまったものの、学びを続け、博士課程に進む中でチェコにも留学した。

当時チェコは共産主義が崩れ、自由な言論や経済活動が認められて行く変化の時代。歴史家たちはドイツから受けた被害のみに注目するのではなく、ドイツが敗退する際、ズデーテン地方のドイツ系住民をバイエルン地方に追放した自らの負の歴史にも光を当て歴史を語り直そうとしていた。歴史を、愛国ナルシシズムから来る自国礼賛のために語るのではなく、負の側面も含めて客観的かつ謙遜に受け止める姿勢に強く共感した。

父と同じく教師の道に進んだ杉本さんは、現在、茨城キリスト教学園に務める。「戦争という過ちを繰り返さない」との信念を持ち、歴史を学ぶことの意義を伝えるべく教壇に立つ。

学校は、キリスト教主義だが、キリスト者の教職員は多くない。杉本さんは、自らの信仰について積極的に語り、その言葉に恥じないよう励むことで証しをしようと心掛ける。また、自らが高校時代に励まされた聖句、「主に望みをおく人は新たな力を得 鷲のように翼を張って上る」(イザヤ40・31)を、受験に挑む生徒たちに贈っている。

教団新報
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