【4954・55】2021年  在日大韓基督教会  日本基督教団 平和メッセージ 2021年平和聖日 日本基督教団総会議長 石橋秀雄 在日大韓基督教会総会長 趙永哲

義の実は、平和を実現する人たちによって、平和のうちに蒔かれるのです。

(ヤコブの手紙3章18節)

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、世界中を揺るがし、経済的格差のみならず、命の格差までも浮き彫りにしました。日本国憲法は前文に「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」として、平和的生存権を謳っております。しかし今の日本は、平和的生存権が脅かされ、格差社会の増幅に歯止めを掛けることすら出来ておりません。

格差社会は「人権としての平和」を脅かしており、これに対し、私たち日本基督教団と在日大韓基督教会(以下、両教会)は、「平和を実現する」(マタイ5・9)使命を帯びて遣わされている教会として、日本をはじめ世界に生きる人々の命が守られ、安心して暮らすことのできる平和な社会の実現を祈り求めます。

<難民・在日外国人の人権について>

日本政府は今年2月、超過滞在者(オーバーステイ)や入管施設での長期収容を改善するためとして「出入国管理及び難民認定法(入管法)」の改正を行おうとしました。しかし3月、名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性の死亡事件など、収容者に対する人権蹂躙が明るみに出る中、市民団体や教会、弁護士会、国際人権機関からの批判、国会前のシット・インなど、多くの人たちの行動により、改正は廃案となりました。しかし、認定率1%以下の難民認定制度や、難民申請者や超過滞在者の人間としての尊厳を奪い物のように扱う入管収容制度の問題は、何ら変わっておりません。

在日コリアンの人権獲得のために闘ってきた私たち両教会は、人権侵害が今なお繰り返されていることに強く抗議し、入管法の根本的改正を祈り求めます。

<ミャンマーの人権問題について>

2021年2月1日、ミャンマーにおいて軍事クーデターが起こり、軍による市民への弾圧で犠牲者が増え続けています。日本はミャンマーに対し多額の政府開発援助(ODA)をしてきており、多くの日本企業もミャンマーに進出しています。日本政府はミャンマーの人びとの声を聞き、今こそ、人権侵害に対して確固たる態度をもって対応することを、私たちは祈り強く求めます。

<日本の原子力政策について>

「絶対安全」「経済に必要」という「神話」に彩られてきた日本の原子力政策は、福島原発事故において完全に崩壊し、10年を経た今もなお事故収束は全く目処が立っておりません。日本政府は今年4月、東京電力福島第一原発で増え続けるALPS処理水を国の基準を下回る濃度に薄めたうえで海洋投棄する方針を発表しました。しかし、ALPS処理水はトリチウムなど放射性物質を含む汚染水であり、これを海洋投棄することは環境破壊として断じて許されません。福島には今も放射能に汚染されたままの大地が広がっており、多くの人びとが住み慣れた大地を追われ、帰りたくとも帰れない現状が続いています。

私たち両教会は、原子力発電所の稼働を停止し、一刻も早く他者を犠牲とするエネルギー政策からの転換を求めるとともに、今なお、強いられた被曝によって痛み、脅かされている人々の命と暮らしが守られることを祈り求めます。

<沖縄問題について>

日本の安全保障のために沖縄の人びとは、これまで大きな犠牲を強いられてきました。それが近年、米中対立と日韓関係の悪化により沖縄が軍事戦略上重要な地であるという見方がより一層強まり、沖縄にさらに大きな負担を課そうとしております。

沖縄の米軍基地問題は、日米安保体制の負担をどう分散するかという政治問題です。軍事態勢とは切り離して考えるべき問題であり、日本政府は、辺野古新基地建設に反対の声を上げ続ける沖縄の人びとの怒りと悲しみの声を真摯に聴くべきです。基地周辺における騒音問題、環境破壊や人権問題、格差社会の深刻化など、沖縄の人びとの生活と人権が守られるように責任を果たすべきです。さらに安全保障関連の政策を抜本的に見直し、「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」(憲法第9条)、武力の行使によらない平和の実現のために力を尽くすべきです。私たちは「人権としての平和」を祈り求めます。

<ヘイトスピーチ問題について>

ヘイトスピーチ解消法施行から5年が経ち、たしかに表立ったヘイトスピーチ行動は減少していますが、ネット上における匿名の差別的な書き込みは相変わらず続いています。最近は新型コロナウイルス感染症に関連する差別的書き込みや、ある化粧品企業のサイトにおける差別文書掲載の問題などが起こっています。私たちは、同法について、罰則規定を盛り込んだ法改正を求めると共に、この社会から民族・人種差別が無くなることを願って、これからも人権啓発活動を実施して行きます。

<日韓関係問題について>

私たち両教会は、アジア・太平洋戦争における罪責を神の前に想起し、かつて日本が近隣諸国への侵略と植民地化政策により多大な苦しみを与えたことを今一度深く反省しつつ、平和の主イエス・キリストによる和解と平和を祈り願います。

しかし、近年の日韓関係の悪化は、アジアにおける平和構築に大きな障害となっております。その背後には、日本社会に連綿と横たわる排外主義と歴史修正主義、朝鮮半島の分断による危うい立場にある韓国の内政実情があります。私たちはそれらの問題を十分に理解した上で、いたずらに緊張を煽る政治主張やメディアに踊らされることなく、冷静な目をもった対話的な平和外交の道を切望します。そのため私たちは、日韓のキリスト教会が祈りを合わせ、和解と平和をめざす誠実な歴史認識の共有、相互交流、宣教協力の道を、いっそう力強く推進して行きます。

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