【東北教区】
福島県中通りに大きな被害
2021年2月13日午後11時8分、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が東日本を襲った。幸いにも人的被害が少なかったからか、数日後にはこの出来事は報道で目にすることはなくなった。しかし、被害は各地に広がっている。
東北教区でも宮城県や福島県では、屋内での物の散乱などは各地で起こり、特に太平洋沿岸部、福島県中通りと呼ばれる中部地域では建物にも大きな被害が出ている。
郡山細沼教会は、10年前の東日本大震災で生じて修復した外壁の亀裂が広がり、コンクリート製の大きな煙突は建物固定していたアンカーが外れ倒壊の危険が生じている。内部も壁の剥離崩落が多数あり、玄関部分は開閉ができないほど。パイプオルガンも破損した。このため、建物内のみならず、敷地内への立ち入りを禁止し、この地震以降近隣の郡山教会で合同礼拝を捧げている。須賀川教会では、パイプオルガンのパイプが多数はずれ、へこみなどの損傷もあるため、大規模な修理が必要となっている。宮城県南部の岩沼教会でも建物内の壁の崩落があり、名取教会は塔部分損傷により雨漏りも生じている。その他にも、修理見積もりを依頼するほどの被害が多数出ている。
教会に連なる信徒宅においても同様だが、数日経てから明らかになった被害を口に出すのがはばかられるのか、「実はうちも被害があって…」という声も後から聞こえてくる。
東北教区では、即応は難しくとも丁寧に声を聞き取って、東日本大震災や一昨年の台風19号被災時と同じように、被害に遭った教会や信徒宅に対して見舞金を送るべく、教区内での募金を始める。
(高橋真人報)