「第34回外キ協全国協議会」が1月30・31日に在日大韓基督教会名古屋教会において開催された。主題は、「20世紀歴史課題と21世紀移民社会の宣教課題を考える」で60名余の参加があった。
協議会では、基調報告が佐藤信行氏によって行われ、「『移民社会』に向かう日本の惨憺たる現実」、「政府提唱『多文化共生』政策の労働力搾取・管理・排除」、「国連自由権規約委員会の特別注文」、「日本の歴史責任」、「『歴史に向き合う移民社会』の実現に向けて」と題して報告があり、現在外国人住民300万人と言われるが、日本社会の労働力不足と外国人技能実習生が労働力として利用される中で生活環境の改善、賃金搾取、差別などの改善が求められていることが報告された。
続いて、以下の方々から発題や特別報告があった。「ベトナム人支援活動」シスターマリア・ラン氏、「朝鮮学校支援」原科浩氏、裵明玉氏、「福島移住女性支援ネットワーク」佐藤信行氏、「ACT(Action by Chu-rches Together) Japan Forum」牧由希子氏、「いま韓国教会は」朴永楽氏、「日本教会の韓国教会との出会いと交流の現在」李明生氏。
また、全体協議が行われ、外キ協の2020年活動計画として、外国人住民基本法の実現に向けて、国会請願署名は現在6000名あまりであるが、これを1万名に向けて運動を展開していくことが挙げられたが、日本基督教団内での署名は1830名であって、各教派団体の中では一番多いことも紹介され、更なる運動の展開を期待されている。
その他には、自治体要請行動の取り組みを積極化することや日・韓・在日教会の共同作業として「国際シンポジウムの開催」、「韓国歴史現場研修の実施」、「和解と平和を求める日韓共同祈祷会を両国で開催」することなどを柱とする計画案が承認された。また、人事では、共同代表の一人として秋山徹総幹事がこれまでと同じく選出されたが、組織の後継者育成の課題が指摘された。
最後に集会宣言を採択し協議会を終えた。(宮本義弘報)