10月の初めにドイツに行き、シュトゥットガルトのEMS(連帯福音宣教会)の本部を訪ねて、教団とEMSとの関係を整えるための話し合いの時を持ち、その後、フランクフルトで開かれたEMS主催の「教会の課題としての宗教間対話研究」を主題とする国際会議に参加して、ドイツを中心とした教会との宣教協力関係について発題し、協議に参加してきました。
EMSはドイツを中心とする世界的な宣教団体で、ヨーロッパ、アジア、アフリカの3大陸にある28の教団、宣教団体が加わっています。
教団も創立以来EMSに加盟し、部落解放センターや教誨師活動の支援、ミッションコワーカーの派遣、ユース・ボランティアの受け入れ、国際会議に参加する機会の提供など、教団が世界の教会とつながっていることを証しする重要な絆となっています。
東日本大震災の時にはEMSの呼びかけで世界の教会からの多大な献金が寄せられ、福島の原発事故による放射線検査や仙台や釜石、石巻などで人道支援の活動を展開する推進力となりました。
また、EMSは日本基督教団だけでなくドイツの教会が150年にわたって日本で展開してきた宣教活動によって生み出された京都の宗教センター(ISJP)や冨坂キリスト教センターなどとの長い歴史を持つ関係、アジア学院などとの新しい関係もあり、NCCとの関係で活動を行ってきた歴史があります。
今回招かれたのは、EMSとこれらの日本の教会や宣教団体との関係を整理して、教団としてより責任を持てる関係にして行きたいとの願いを実現するためでした。
というのも、教団はEMSの正会員でありながら、日本でのEMSの活動に無関心であることが多く、EMSの方もNCCとの関係で活動を進めることが多かったからです。
ケルスティン・ノイマン総幹事やベンジャミン・ソロモン担当幹事、スタッフたちとの綿密な話し合いによって、今後EMSの日本での活動はすべて教団を窓口とすること、教団もさらにEMSのプログラムに参加し、世界の教会の宣教活動の一端を担うよう努めることになりました。(秋山 徹報)