新議長に竹花和成氏
第67回沖縄教区総会は、5月30日から2日間、沖縄キリスト教センターで正議員45人中、開会時41人が出席して開催された。
村椿嘉信議長は、議長報告で「教団との関係」について、「いつまで距離を置き続けるのか、決まった答えがある訳ではないが、双方が責任をもって対話を開始する努力をしなければならない。沖縄教区からも声を上げながら、相互批判的な関係を築くため、主体的に判断する必要がある」と報告した。
これに対し、「距離を置くとしながら、教団総会議員選挙議案を提案している理由は何か。沖縄宣教連帯金が従来の120万円から10年度80万円に減額されたことを何故議長報告に記述しないか」との質問が出たが、村椿議長は、「常置委員会は、教団総会議員選挙を議場の判断に待つべきとして提案した。沖縄宣教連帯金は、基本的には献金であり、献金者の意向もあること」と答えた。
2日目午後の教団総会議員選挙議案審議では、「教団と距離を置くため、議員を選出しない」との修正動議が出され、「対話は時期尚早」との意見が大勢を占め、採決の結果、挙手多数で可決され、沖縄教区は、34回以来4回連続で、教団総会議員選出を行わなかった。教団問安使も03年以来、8年連続で拒否した。
1日目夕の議長選挙の冒頭、村椿議長は、「今年8月教会を辞任し、10月他教区に移る」ことを表明し、投票に入った。投票総数41中24票を得て、竹花和成氏(首里)が当選。第1回投票であっさり決まったことに、議場からは小さなどよめきが起きた。
竹花和成新議長は、「皆さんの協力と祈りなくして、責任は果たし得ない。支えがあっての職務と理解している。諸教会の祈りで支え合う教区であって欲しい」と所信を表明した。
副議長選挙は、第3回目の投票で、小倉隆一氏(平真)が再任され、書記は正副議長の推薦を議場が承認して、藤原仰氏(宜野湾)を再任した。常置委員選挙は、6人(うち1人常置委推薦)中、再任は1人で大幅に入れ替わった。
論議を呼んだのは、「教区宣教基本方針改定のための特設委員会」設置議案だった。08年の「将来教会の在り方特設委」答申を受けたものだが、過去2年間の準備期間を外間永二・作業委員会委員長は、「沖縄には相反する二つの教会のイメージ、教会理解が厳然としてあり、叩き台の文案をまとめるには至らなかった」と報告した。
これを受けての議論も、「4年間審議した将来教会特設委の答申を尊重すべき。世界の教会のパラダイムが変わりつつあることを、日本だけが自覚していない」「前の基本方針のどこが悪く、課題があったのか」「文章を出すだけでなく、諸教会の信徒と対話して欲しい」などと全くかみ合わず、継続審議提案も出たが、挙手多数で特設委設置が決まった。今後厳しい作業が続くことになる。
10年度予算の資金不足に備え前年同様、「研修センターなきじん」資金を取り崩す議案が可決承認された。
常置委員選挙結果
【教職】望月智(志真志)、金井創(佐敷)
【信徒】高里鈴代(西原)、外間永二(平良川)、田実三男(高原)、大森節子(那覇中央・常置委推薦)
(永井清陽報)