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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4700号】教区センター改革案否決 東北教区

2010年6月19日

 

東北教区総会が、52526日、仙台青葉荘教会と東北教区センター「エマオ」を会場に、開会時で正議員156名中119名の出席を得て開催された。

最も関心を集めた議案は、「新たに教区内各教会・伝道所を基本構成員とする東北教区センターを設立し、教区規則第4647条に位置づけられていた東北教区センターを廃止する件」。議事は2日目の午後、他の議案審議を殆ど終えた後に2時間を残して行われたが、議論白熱、会期は10分刻みで延長された。また、前日夜には別途このために2時間の協議会を持った。

議案の内容は、センターの位置付け・性格を新しく整え、所謂「人格なき社団」とすること、及びこれに伴う規則改正を行うこと。以下が改革のメリットとして上げられた。①自主独立性が確保される。②教区内各教会・伝道所を基本構成員とすることで性格が明瞭になる。③独立した組織となり責任所在が明確になる。④現在の活動を継続でき⑤収益部門を除き固定資産税の免除が継続される。

高橋和人議長は、前夜の協議会時も含めて、詳細に渡り説明し、理解と協力を求めたが、多くの議員から、経営面の不安が指摘され、赤字が膨らんだ場合に、教会の負担が増加するのではないかと危惧が述べられた。また、固定資産税の免除に確証はなく、むしろ課税される懸念が大きいという指摘があった。慎重に事を運ぶべきだという意見と、建物・設備の不備も抱えており、早急な改革が求められているという意見が対立し、議論は白熱した。

審議時間がなくなる状況の中で、議事運営委員会は、もう一度持ち帰り、事実関係を確認し、諸教会でも話し合った上で次年度もう一度審議することを提案した。また、議員から規則改正を伴う議案なのにその体裁が伴っていないという指摘があり、議長は口頭で一部議案文言を訂正した。議事運営を巡り意見が対立した結果、再提案を①臨時総会を開いてでも審議すべき、②時を定めず、③次年度総会で、とのそれぞれの動議を採決したが、何れも否決され、原案も10547の賛成で否決された。

しかし、センター原則無用論ではなく、改革の必要は、共通認識となっており、高橋議長は、諸課題を整え、次総会には何らかの提案をしたい旨を述べた。

建議案「北村慈郎牧師への『免職処分』を憂慮し、審判委員会が慎重かつ公正な判断をされることを求める件」が上程され、賛否激しい議論が交わされた。第36総会の議案44号可決を論拠として、教師委員会が提訴を取り上げたこと自体が、違反行為だとする提案理由に対して、手続き上の問題が指摘され決議されたもので、合法だとする意見が述べられた。議論は次第に、何故忍耐・寛容をもって話し合いが続けられないのかという真情面に移った。過去の常議員会をなぞるように、教憲・教規の理解、合同教会か公同教会かという議論が繰り返された後、建議案は、117591票差で採択された。

議案13号「セクシュアル・ハラスメント対策に関する件」では、対策室を設置し教区三役が当たること、この下に窓口を置くことが提案され、窓口業務の委員人選について、「委員は女性であることと常置委員経験者であることが望ましい」と記されている点に異論が述べられるなど、幾つかの議論があったが、賛成多数可決された。

山北宣久教団議長による問安使挨拶では、戒規、沖縄教区との関係回復、教区連帯金のことなどで、教団の対応について疑義が述べられ、山北議長がこれに一つずつ、事実関係の説明から始めて、丁寧に答えた。

教区連帯金の問題については、互助分担金など財務関係の審議や報告でも繰り返し言及され、教区財政にとっては深刻な問題であることが述べられた。

教団総会議員選挙結果

【教職】高橋和人(仙台六番町)、宮崎新(福島伊達)、柴田彰(川谷)、小西望(仙台北)、片岡謁也(若松栄町)、塚本一正(信夫)、原裕(天童)、望月修(仙台広瀬河畔)、鈴木淳一(石巻山城町)

【信徒】志藤仁一(山形本町)、石田サダ子(安積)、遠藤道雄(福島伊達)、高橋嘉男(名取)、工藤正剛(仙台愛泉)、小林義春(石巻山城町)、石原裕子(常磐)、丹治正雄(福島)、菊地護(いずみ愛泉)

(新報編集部報)

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