「ひとりに目を注ぐ」原点 黒田若雄
全国の子どもたちから捧げられるクリスマス献金の中から、「教会学校応援セット」をお送りしている。比較的小規模の教会の教会学校や子どもの教会の働きを、全体で少しでもお支えしていきたいとの願いによる。お送りした教会を委員で分担して訪問し、その教会の教会教育への願いや展望等をお聞きし、共に祈る時を持たせていただいている。この訪問に、委員会として本当に感謝させられている。
昨年度、私も3教会を訪問させていただいた。本当に感謝だった。それぞれの教会は、必ずしも恵まれた状況にあるわけではなく、少ないスタッフで取り組んでいる。しかし、賜物を精一杯捧げ、様々な工夫をし、少人数の子どもたちのために心を砕いて歩んでいる。望みを持ちつつなされる一つ一つの取り組みに、教会教育の明日が開かれていくとの思いを与えられた。
3月より、代務として働くようになった教会の「子どもの教会」はスタッフ1名、出席する子ども2名である。1人のスタッフは、毎週心を込めて説教の備えをしている。最初の教師会で確認したことは、「この2人から、神様がどのような御業をなしてくださるのか、しっかり見ていこう」であった。
教会学校の不振が叫ばれて久しい。それに対し、有効な特効薬があるわけではない。神様は、この様な現実を通し、「ひとりに目を注ぐ」との教会教育の原点に私たちを立たせようとしておられるのではないか。教育委員会の働きを担う中で、心に刻まれた思いである。
(教育委員長)