【4683号】献身のとき No.6

我に従い来たれ 疋田國磨呂(大宮教会牧師)

「この人による以外に救はない。わたしたちを救いうる名は、これを別にしては、天下のだれにも与えられていないからである。」

(使徒行伝412節口語訳)

私が羽咋教会の門をたたいたのは1961年の初春、18歳の時でありました。思い切って教会の玄関を入ると、兄のような若い杉山謙治牧師が迎えて下さり、無我夢中に自分の悩みを訴え、聞いていただきました。「疋田さんの問題は、なかなか難しいですね」と言って、佐古純一郎先生の著書『現代人の不安と苦悩』という本を手渡されました。そして次の週から礼拝に出席するようになりました。

私の悩みは「自分は本当に親に望まれて生まれたのか」という問題でした。4人兄弟の末っ子で母の40歳の時の子供で、妊娠したから仕方なく生まれたのではないかと自分の出生に疑問を持ったのでした。限りなく虚無的になり、勉強も手に付かなくなり、高校を退学し、自殺も考えました。そんなある朝、ルーテルアワーのラジオ放送の話に心を動かされ、招きの言葉に促されて、羽咋教会の門をたたいたのです。

杉山牧師から、「疋田さんは、神に祝福されたから、両親から生まれたのです」と創世記128節を示された時は驚きでした。私の父は日蓮宗の檀家総代をする熱心な仏教徒の家でした。私が信じて来たのは、呪い、崇り、罰を与える神仏でした。それゆえ「人間を祝福して下さる神とはどんな神なのか、その神を知りたい」と私の求道が始まったのです。

人間を祝福する神を求めて十ヵ月余り、同年1224日(日)クリスマス主日礼拝で、「イエスはキリストです」と信じバプテスマを受けました。冒頭の聖句は、杉山牧師が私に下さった御言葉です。

求道中に守った礼拝は、司会兼任で講壇に立つ杉山牧師とオルガンを弾く杉山美智子夫人、ベンチに座っている私と3人で始まることがしばしばありました。その年の礼拝出席は平均6人でした。

洗礼式の夜、お祝いの夕食に招かれた時、美智子夫人が「実は、うちの人は牧師を辞任するつもりでしたが、疋田さんが来られたので辞めることができなかったのです。洗礼を受けて下さってありがとう。うちの人はもう一度ここで牧師をやり直す決心をしたのです」と泣いて感謝され驚きました。生きることをやめようとしていた者と牧師をやめようとしていた者が出会って一緒に礼拝を献げる中に、生ける復活のキリストが働いて下さいました。

私がキリストを信じて立ち上がり、牧師がもう一度やり直そうとして立ち上がりました。「二人または三人が、わたしの名によって集まる所には、わたしもその中にいるのである。」(マタイ1820節)という御言葉は私の信仰の原点であります。

どうしたら杉山牧師を助けて、羽咋教会のために仕えて行けるかと考えました。キリスト新聞の広告を見て、東京の鶴川の農村伝道神学校の酪農研修科で2年間学んで、酪農をしながら羽咋教会に仕えたいと決心し、杉山牧師より推薦状をもらって上京しました。しかし、川崎市にいる長兄の猛反対に合い、酪農研修科の入学は先送りになり、佐古純一郎先生のいる中渋谷教会を杉山牧師より紹介され、東京での信仰生活と苦学が始まりました。

神は、196313日、インマヌエル綜合伝道団の新年聖会で「我に従い来たれ、然らば汝らを人を漁る者となさん」(マタイ419節文語訳)との御言葉を与えて下さいました。それが私への召命の御言葉となりました。

その後、働きながら新宿高校定時制を卒業し、明治学院大学文学部英文科、東京神学大学神学科大学院を卒業して、日本基督教団の教師になりました。柿ノ木坂教会(東京教区南支区28ヵ月)、福井神明教会(中部教区福井地区104ヵ月)、大宮教会(関東教区埼玉地区22年目)と仕えて来ました。

家族は、妻の勝子も牧師です。独り息子、義也は私が42歳、妻が41歳の時に与えられた、思春期の悩みに対する神様からの答えの子です。今、東京神学大学3年に編入学し、伝道者献身者として備えております。

 

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