【4683号】知識だけではなく、出会いのチャンスを 第22回神学校等人権教育懇談会

 

 

 

629日(月)、日本基督教団の部落解放センター主催による第22回神学校等人権教育懇談会が日本聖書神学校で行われた。神学校(神学大学、大学神学部)、部落解放センター、教会から11名が出席し、学びの時をもった。

プログラムは、部落解放センターの活動委員をしている、高石教会の一木千鶴子さんの「『聖書と差別について』-出会いの中で考えさせられてきたこと-」と題する発題で始まった。一木さんはルカによる福音書にあるラザロの物語(169節~)を朗読し、その後、ご自身の30年にわたって伝道師・牧師としての歩みの中で、いかに部落差別と関わり、学んできたのかを語った。

一木さんからは神学校からの出席者に次のような希望が出された。神学校では部落差別の知識だけではなく、実際に出会いのチャンスを学生に与えてほしい。学生を部落解放センターに連れてきている神学校もあるが、他の神学校も是非そうしてほしい。こうした出会いによって、差別と取り組んでいる人々をしっかり理解し、神学校卒業後、各地での活動に積極的に参加してほしい。教育とは命を守ることであり、そのためには一人ひとりの命と出会う必要がある。神学校には命の教育を実践してほしい。

続いて、プログラムの冒頭で行う予定であった礼拝が東京聖書学校の深谷春男さんによって執り行われた。詩編23編が朗読され、「たとい死の陰の谷を歩むとも」と題するメッセージでは、ホーリネスの群れの弾圧についてふれられ、主は羊飼い、主こそが家庭においても国においても主権者であることが強く語られた。

その後、日本聖書神学校の鈴木脩平さんから日本聖書神学校での人権教育についての発題(「神学校の人権教育の取り組み」)があった。人権教育のフィールドワークについての紹介があり、特にフィリピンでの短期研修は大きな成果を上げているようである。これは、極端に貧しい状況に置かれている人々と共にある教会を訪れるという研修である。研修参加者は、いまだ第二次世界大戦で日本軍から受けた傷が癒えていない現実に直面し、大きなショックを受けたと報告があった。また、日本人とは一緒に礼拝できないと言われたことから、日本人の側から戦争についての考えを示し、和解を求める必要があることを指摘された。戦争責任の問題を取り扱うために、日本のキリスト教がたどってきた背景である日本の近現代史を学ぶ必要を実感したようである。また、社会問題への意識を高めることは必要だが、そのためには内的・霊的なものが不可欠であり、現在の神学校教育の問題として、霊性よりも知性重視の傾向があることを挙げられた。教会に仕えていこうとしている神学生が心的・霊的に養われていないのではないか、神学校での霊的な訓練が十分ではないのでないか、は神学校にとってたいへん重い問いかけであると思われる。

二つの発題の後に懇談が行われ、各出席者から発題についての感想や質問が出され、加えて各神学校での人権教育への取り組みやその問題点などの報告があった。発題から浮かび上がってきたテーマを十分に深めることができる時間がなかったことが残念であった。

昨年11月に開催された第21回の懇談会で、もう少し時間をかけ、また現地研修等も兼ねて学びができれば良いとの意見が出された。今年度から年2回、懇談会を開催することになり、次回は1116日(月)に京都で現場研修を含めたプログラムを行うことが決まった。 (越後屋朗報/同志社大学神学部)

 

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