全国的に代務や兼務体制の教会・伝道所が増えているということを聞くことが多くなった。実際、小規模教会では、主に財政的な困難を抱えていて専任の牧師を招くことができず、代務者を立てたり、兼牧をお願いするということがある。
代務は、主任担任教師が不在となった場合に、他の教会の牧師などがその働きを代務することであり(教規第109条)、後任教師を迎えることをもってその務めを終えることになる。それに対して兼務は、その教会の牧師として就任することになるので、礼拝・牧会・伝道の務め全般を担うことになる(教規第111条)。いずれにしても、教会の労も多く、その働きを担う教師の負担も大きい。
私自身、同じ市内の教会の兼務をしてすでに25年になる。この間、他の教会の代務者となったことも何度かある。その経験からすると、当然のことであるが、代務であれ兼務であれ、教会によって状況がそれぞれに異なっているということが分かる。
代務体制期間中、近隣の教会の牧師たちによる礼拝説教の応援をしてもらい、その地域の宣教協力の具体化となった例もある。また、兼務体制ということについても、私などは、「伝道圏伝道」の一つのあり方であると受けとめている。
教会が自分の教会だけではなく、主の栄光を現わす教会として、他の教会と共に立つことの恵みということを思わされている。
(教団総会書記 雲然俊美)