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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4810号】第39回日本基督教団総会 伝道する教団の建設-信仰の一致に基づく伝道の推進-

2014年11月29日

 第39回教団総会は、教区活動連帯金、伝道資金を巡る議論に多くの時間を割いた。教区活動連帯金検討が総幹事に委ねられて以来、3総会期に亘り常議員会は継続審議、今総会にて連帯金廃止を決定し、新たに伝道資金規則を制定した。15年度より運用開始する。制定された規則に則り伝道に資する資金として用いることが、今総会期からの大きな課題となる。会期中、報告会を持った東日本大震災救援対策、青年伝道も次のステップに進まなくてはならない。

 

新副議長に佐々木美知夫氏

石橋秀雄議長・雲然俊美書記再選

 「伝道する教団の建設-信仰の一致に基づく伝道の推進」を主題に掲げて、第39回教団総会が10月28日から3日間、東京・池袋のホテルで開催された。総会議員400人中、開会時374人が出席。沖縄教区は、34回総会以来、連続して議員を選出しなかった。

 石橋秀雄議長は、議長報告で、「伝道は一致して取り組まなければならない。信仰の一致と教会の一致、教団信仰告白・教憲・教規において一致し、『伝道する教団の建設』が教団の重要課題だ。教団は未受洗者配餐を認めることは出来ない。教会は礼拝共同体であり、伝道共同体であり、聖餐共同体だ。これらは一体であり、切り離すことは出来ない」と報告した。

 続いた総幹事報告で、長崎哲夫総幹事は、「東日本大震災募金は、国内9億584万3111円、海外3億7221万9644円(10月20日現在)に達した。日本キリスト教会館の耐震問題で、教団3局は、7月、新宿区大久保に一時移転したが、10月の第6回常議員会で、耐震補強工事案が承認された」と述べた。

 総幹事報告に対し、安田信夫議員(大阪)が「38回総会で、議員でない者が常任委員に選ばれ、今総会に会計監査の1人として監査報告を行っている。教規違反ではないか」と質問した。長崎総幹事は、「確かに、議員でない岩澤嵩氏を、前総会で常任委員に選任していた。遺憾なことで深くお詫びしたい」と陳謝した。この処理について、議長席からの「岩澤氏の2年間の働きを認めることをここで議決したい」との発言に、満場が大きな拍手で応え、この問題は落着した。

 1日目夜行われた議長選挙で、石橋秀雄議長が再選された。
 石橋秀雄  203票
 邑原宗男  142票
 佐々木美知夫  7票
 柴田もゆる   3票
 木下宣世    2票
 岡本知之、久世そらち、
 倉橋康夫、雲然俊美、
 菅根信彦、中村公一、
 西岡昌一郎、張田 眞、
 古谷正仁
 各1票
 (投票総数370、無効4)

 石橋議長は、「再び議長に選ばれたことを重く受け止めている。37回総会の『伝道に熱くなる教団』から38回『伝道に燃える教団』と訴えて来た。そこから更に、信仰の一致に基づく伝道の推進へ向かうように、祈り、お支え頂きたい」と挨拶した。

 続いて行われた副議長選挙は、36回総会期に副議長を務めた佐々木美知夫議員(東海)が副議長に選出された。
 佐々木美知夫195票
 邑原宗男  106票
 柴田もゆる  45票
 雲然俊美    6票
 伊藤瑞男    5票
 岡本知之    3票
 高橋 潤、古谷正仁
 各2票
 嵐  護、大村 栄、
 瀬谷 寛、保科 隆
 各1票
 (投票総数371、無効3)

 佐々木副議長は、「副議長の務めに選んで下さったことに畏れを覚えつつ、主の御旨があると信じて、議長を助けることに徹して行きたい」と挨拶した。

 書記は、慣例に従い、正副議長協議で提案した雲然俊美書記を議場が承認し、再選された。雲然書記は挨拶で、「書記の務めは会議を整えることだが、教団会議は、教会の会議なので、キリストのご支配にある。諸教会の祈りとお支えを得て務めて行きたい」と述べた。
2日目午後行われた常議員選挙では、新人議員が7名誕生し、教職14名中4名、信徒13名中3名が入れ替わった(再20、新7)。
(永井清陽報)

 

選挙方法をめぐり議論

 36回総会以来、連続して争点となって来たのが、常議員選挙の選挙方法で、今総会でも争点の一つとなった。議案6号「予備投票を行わず、全数連記投票」(常議員会)に対し、斎藤成二議員(大阪)が、議案44号「半数連記投票」を提案。同議案の先議から議論が始まった。

 「合同教会と言いながら、議場の4割の意見が否決されて来た。4割をゼロとしないために、半数連記は必要」との提案理由に対し、「10年前の総会は、野次、怒号が溢れて会議にならなかった」「今、常議員会は礼拝をもって会議を始められるようになった」という反対。「3名連記の時代もあった。異なる意見を排除しないため、せめて半数連記を」「反対派を排除する組織は、力が弱まる」の賛成と意見は噛み合わなかった。

 動議が成立、無記名投票の結果、投票総数374(有効371)賛成162、反対209で否決され、常議員選挙は、37回総会以来、3期連続、全数連記制で行われた。

 選挙方法では、安田信夫議員(大阪)提案の議案48号「教規第1条第3号改正」でも、同様の議論が展開された。議案は「教団総会の推薦議員30名中、3役・常議員・常任委員への選出可能人数を7.5%」とするもので、「38回総会では、推薦議員7名、21%が選出され、余りにも多すぎる。最大限2名まで」を提案理由としている。

 「教規第1条は、議員組織に関する規定なので、本来、議員全体に被選挙権がある」「教規の変更というのに、思い込みが強すぎる。21%の選出で、何か問題が起きたのか」の反対。「教団が発展するには、少数派が必要。少数派を守るために、こういう制限も仕方ないのではないか」の賛成など、議論は平行線をたどった。教規変更には、3分の2以上の同意が必要だが、投票の結果、投票総数368、賛成129で少数否決となった。(永井清陽報)

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