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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4799号】教務教師神学教師からの声 御言葉の種を蒔き続ける 福万 広信 (関西学院初等部宗教主事)

2014年6月7日

 日本基督教団の教師となり、今年で23年。教会担任教師として15年、そして現在、教務教師として8年目の歩みをしている。

 私が今、宗教主事として働いているのは、関西学院初等部という小学校である。関西学院は1889年南メソジスト監督教会から派遣されたW・R・ランバス宣教師によって、伝道者の養成とキリスト教主義教育に基づいて青年に智徳を授けることを目的として創立された。現在では幼稚園から大学院までを有する総合学園となり、今年9月に創立125周年を迎える。

 この関西学院の伝統を受け継ぎ、建学の精神であるキリスト教主義を教育の土台とする初等教育機関として、2008年4月に開校されたのが関西学院初等部である。全校児童540名がこの学校で学んでいる。

 関西学院の建学の精神としてのキリスト教主義は、第4代院長であるC・J・L・ベーツ宣教師によって提唱されたスクールモットー〝Mastery for Service〟の中によく表されている。この言葉を初等部では、「社会と人のために自らを鍛える」という意味で子どもたちに伝え、聖書の教えと共に「社会と他者に仕える」生き方の中にこそ、本当の生きる道があることを様々な教育活動を通して伝えている。

 初等部の一日は礼拝から始まる。毎朝、全校児童と教職員がチャペルに集い、讃美と祈りをささげ、聖書の御言葉に耳を傾ける。この朝の礼拝の積み重ねこそが、何よりもキリスト教主義教育の土台でありいのちである。この朝の礼拝は1年間に約200回、子どもたちは小学校6年間で約1200回の礼拝をこのチャペルで守る。単純には比較できないが、週1回の日曜礼拝に換算すると23年分にあたる礼拝を子どもたちは学校で守るのである。子どもたちは聖書の御言葉を通して、神の愛に触れ、他者を愛する生き方とは何か、そして人としてどう生きるのかを、繰り返し問いかけられるのだ。

 学校は子どもたちにとって、一日の三分の一を過ごす生活の場所である。そこには子どもたちの小さな社会がある。友だちや家族との関係に悩む子どもたち。頑張っても、うまくいかずに落ち込む子どもたち。小学生もまた多くの悩みを抱えながら精一杯生きている。そのような子どもたちの心に聖書の御言葉の種をひたすら蒔き続け、寄り添う。それが子どもたちの生きる力となることを信じている。

 ある子どもが卒業式前に書いてくれた手紙の中に次のような言葉があった。「先生はチャペルや聖書の時間を通して、直接わたしに語りかけてくれるような気がいつもしていました。根元の話は、いつも同じだったからです。『神様は決してあなたを一人にしないよ』。でもその前に、そうして心に響く話をいつもしてくださる先生が決して私を一人にはしませんでした。とてもあたたかく、そして穏やかでした」。

 この子どももまた、悩みの中にあった。その子が卒業を前にこのような言葉で自分の思いを手紙に書いてくれたことが嬉しかった。そして同時に御言葉の種を蒔き続けることの意味を改めて感じた瞬間でもあった。

 今日も明日も、ゆるされる限り愛を込めて子どもたちの心に御言葉の種を蒔き続けていきたいと思う。それが神が私に与えてくださった使命であると信じて。

教団新報
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