六月二五日開催の神奈川教区総会を最後に、全教区総会が終了。私は問安使として五教区を廻り、自分の所属教区を加えると六教区の総会に出席したことになる。
当然ながら、会場(教会・ホテルなど)の違いをはじめ、協議方法や、さらに議される課題は様々であり、そこに教区独自の姿勢が明確に示されていた。
そんな中で改めて考えさせられたことを一つだけ記したい。
それは、廻った教区総会で執行された准允式と按手礼式に使用された式文のことである。
A教区では、「口語式文」を、B教区では「新しい式文」を、C教区では自分で作成した式文を使用しておられた。確かに、「口語式文」は第一〇回教団総会で承認されてはいるものの、これを使用しなければならない、という規約(強制)はないので、何を使用するかは、執行する教区議長に委ねられている。
また、議場には准允式・按手礼式の式文を知らない議員がほとんどであるから、どの式文を用いたのか、その区別もつかないだろう。
しかし、合同教会と告白しながら、大切な准允式・按手礼式執行の式文が違うというのはどうなのか、と考えざるを得なかった。
勿論、使用規約がない以上、個人的に作成した式文が無効、即ち、その執行した礼典そのものが無効などと言うつもりは毛頭ない。
しかし、合同教会における伝統の幅は十分認めつつも、なお「典礼委員会」のない教会の弱さを少し感じたことである。
(教団総会副議長 小林 眞)