七月一二日、常議員会は教師委員会から報告を受けた。
軽込昇教師委員長による四件の報告の内「教師の戒規に関する事項」に質疑が集中した。
六月一六日に執行された粟津安和教師への『戒告』について、「軽すぎるのではないか」、「係争中の案件だからと教師委員会の判断が保留されたのはなぜか」、「加害牧師との面接はあったが、被害者との面接はあったのか」等の質問が出された。
これに対し、軽込委員長から、「セクシュアル・ハラスメントはあってはならないこと」とした上で、「当該裁判が民事訴訟であったこと」、「係争中の案件に対し先に判断を下すのは、双方への荷担ないし干渉になると判断した」、「被害者と接触をとるよう努めたが、当人の健康上の理由により適わず、父親と面接を行った」との答弁がなされた。
山北宣久議長は「戒規を受けること自体が重大なことである。免職、除名といった処分だけが戒規ではない」との見解を示し、高橋潤常議員は、元教師委員長の立場から「戒規とは神の御前での悔い改めを目指すもの。戒告によって、教師委員会の決定が下されたことを尊重したい」と意見を述べた。
軽込委員長は現行の戒規施行細則の不十分さについて述べ、それでも規則の中で戒規を執行せざるを得なかった事情が説明され、常議員会が今回の件を重く受け止めなければならないとの要望があった。
山北議長と交代した小林眞副議長のもとに採決がなされ、議場は報告を承認した。
(辻順子報)