年金に関連して年金局決算報告、「隠退教師を支える運動」報告、年金局理事会報告が行われた。 年金局〇四年度決算報告では、謝恩金勘定一〇九七万円、退職年金勘定四億九九六二万円の収支決算が報告された。
〇四年度「隠退教師を支える運動」には、年度計画額を越えて六七五二万円の献金が寄せられ、年金局に対し五二〇〇万円の繰出を計画どおり執行した。
理事会報告では、第34回教団総会での「教団年金危機打開案」否決を受けて、年金制度見直しを再検討してきたことが報告された。
理事会は、年金改革の選択肢として「現行制度内での改革」を主として検討してきたが、合わせて「現行制度枠外の抜本的改革」、「解散」についても検討を行った。作業部会、常任理事会の検討を経て、六月に開催された全体理事会には、以下を主な内容とする案が提案された。
①退職年金満額給付の開始年齢を六五才から七二才に引き上げる。②第34回教団総会に提案した献金目標値を二分の一とする。いずれも〇七年度から実施。 年金局は、年間一億五千万円をここ十年以上に亘って捻出してゆく必要を訴えてきたが、給付年齢引き上げにより年六千万円の給付節減が十数年後に可能となる。支給年齢を過ぎても掛金を掛け続けるという善意でこれまで支えられてきた部分が制度的に担保されることは大きいことを強調した。
これに対し、年金局案を支持する意見が出された一方、教団年金を最低生活保障の制度へと抜本改革すべしとの意見も出された。七二才という年限については、年齢算出基準、規則との整合性、年限以前の隠退者への配慮等、検討を要望する意見が出された。
また決算に関し資産運用益についての質問には、教団年金は最もリスクの低い運用が行われていることを説明。この厳しい条件で四千万円近くの運用益があることは評価すべきとした。
決算、「支える運動」、理事会報告は承認され、新しい危機打開策案は教区での検討が開始される。教団総会再提案に向け理事会の検討もなお継続される。
(渡邊義彦報)