有澤禧年会計監査委員長は、「予算決算委員会報告の件」の承認に先立ち、詳細な「教団会計監査実施要項中間報告」を行い、第34総会で大幅に改正されたことで「会計監査の役割がより重要さを増した」ことを強調した。
基本方針では、いずれ外部監査を受ける法人になることを目標として、当面は組織の確立を計ることを主な仕事とすること、また、総会で新たに加えられた『業務監査』を視野に入れ、教団の機構・組織・制度そのものを監査する使命について述べ、長期的で困難な課題に取り組む覚悟を披瀝し、同時に理解・協力を呼びかけた。
具体的な取り組みとしては、以下の項目を上げた。A.「教団三局の合同監査を進めるために」、三局の合算貸借対照表を作成する試みをした。B.「教団内の各センター会計決算の掌握と統合を進めるために」、その問題点となっていることを指摘し、予算決算委員会の答申に依れば「各センターは独立法人への移行が望ましい」、そのためにも監査協力から始めなければならない。C.教会・伝道所の設立時に宗教法人格を得るまでの経過処置として教団名義で購入された資産が未計上となっているので、教団特別財産の掌握と評価額の確認をしてはどうかと問題提起したい。D.全教区会計の統一化推進の検討を始める。 また、教区活動連帯金について、約四〇〇〇万円の資金が動いているのに、教団総会の報告書で表示されていない点について検討する必要があると指摘した。
報告を受け、常議員からは「教団は一法人であり、全て議長の印鑑で動いている。少なくとも外の人はそのように見ているので、それに耐えられるように整えなくてはならない」、「各教区の財産を教団が把握する必要がある」など、改革案推進の意見が述べられた。
竹前昇総幹事は、「何でも教団の傘下に収めようとしているのではなく、独立法人になってもらえば良い。現在教団は、各センターのために人と時間を割き、犠牲を払っている」と補足と意見を述べた。
「予算決算委員会報告の件」では、「教団運営資金」について質問・意見が集まった。飯塚拓也委員長は、資産評価についての質問に答え、運営資金の中味を説明し、「将来的に運営基金の項目を作った方が良い、ただ、教団運営資金の項目をなくする方針もある」と述べた。 その他、幹事の退職引当金についての質問があり、また、未収金の整理に関連して消費収支計算書の作成をすべきだという提案などさまざまな意見・要望が述べられた。
「報告」は、監査も含めて採決により承認された。