二日目の午後は、「合同のとらえなおし」関連議案に多くの時間が割かれた。
まず、それぞれの教区での取り組みについて各教区議長からひと言ずつ報告がなされた。教団と距離を置くことを決めている沖縄教区に対して、どのような言葉をもって応答していくか、関係回復を願い、打開の道を探る各教区の姿勢や苦悩が語られた。
山北宣久議長から、現在もなお山里勝一沖縄教区議長に声を掛け続けており、この常議員会にも出席を願い、対話と関係構築を求めて沖縄教区の訪問を願っていることなど、手紙、ファックスなどで連絡を続けているという報告があった。基本的には前回常議員会の時と現状は変わっていない。
和田献一常議員は、「合同に関する議定書」を読み直してみて得られた認識について概ね次のように見解を述べた。「議定書によると、両教団が『合併』ではなく『合同』としたのは、当時の両教団の背後にあった歴史的事情が影響しているという。当時、沖縄と本土とでは法体系が違っていたため、合併はできなかった。七二年の沖縄本土復帰後、新たな法体系のもとに合併すべきだったが、しなかった。翌七三年、沖縄キリスト教団は解散登記した。宗教法人法の合併手続きでなく、教団の規則変更により合同が行われたことなど、まず『合同』が持っていた法的問題を整理する方法を議論したい」。
今後の取り組み方については、西田直樹常議員は、「教団成立当初からどういう合同教会をつくっていくかの議論がなされてこなかったので、議論の場を作るべきである」と述べた。
また、長山信夫常議員は、「各教区から提案された議案も、沖縄との関係回復のためにどうするかという具体的提案がないので、具体案を聞くプロセスが必要であり、この問題をどう収束に向かわせるかを考えなければならない」と語った。
関東教区提案の、「合同のとらえなおし及び沖縄教区との関係回復に関する件」について、石橋秀雄常議員は、「関東教区の議案は、合同のとらえなおしの議案というより、それを切り離したかたちで、罪責という視点から関係回復を求めていくことに全力を注ぐものである」と説明した。
石橋常議員はまた続けて、「沖縄教区の常置委員から話を聞いたが、『沖縄の将来教会の在り方を検討する特設委員会』(「将来委員会」)で沖縄教区の方向性が話し合われており、それが出るまでは対話は難しいだろうということだったので、いまは待つ以外にないだろう」との認識を示した。
さらに、各教区での取り組み方の問題について、三三回教団総会や三二回総会に遡って、合同関連議案がどう扱われてきたか、などについて、認識の違う立場からの発言や、今後の議論の方向性を定めたいとする意見、沖縄教区の「将来委員会」での提言など沖縄教区の意志を確認したい、などの意見が出され、関連諸議案は継続審議となった。
議長からは、総会から託された議案についてはいずれ採決をしなければならないとの見解が述べられた。
(藤盛勇紀報)