【4594・95号】企業人でありつつ信仰者として 池田守男資生堂会長が講演

東京教区西南支区キリスト教講演会が二〇〇五年一一月二六日、聖ヶ丘教会を会場に開催された。
今回の講師として池田守男氏(株式会社資生堂会長・東洋英和女学院理事長)を迎え「与える喜び」の題で講演を聞いた。池田氏は青年時代、伝道献身者としてキリストに仕えるべく志を与えられ、東京神学大学へ入学した。しかし卒業を前に、「やがて牧師になるにしても一度社会に出てからでも遅くはない」との思いから就職活動をし、資生堂へ入社することになった。「それからの人生、企業人でありつつ信仰者として生きる意味、与える喜びの重要性に気づかされてきた」と証しした。
池田氏は、五代の社長の下で、長い秘書生活を経た後、社長に推薦された。「生涯一秘書」を自任していた池田氏は「その器ではない」と思ったが、主日礼拝に通う銀座教会で出会った「Be  just  and  fear  not(正しくあれ、恐れるな)」という新渡戸稲造の書に力強く後押しされて、就任を受諾した。
また元日本銀行総裁の速水優氏から「あなた自身が『自分は器ではない』と思うからこそ、コーリング、神の呼びかけである」と言われたことも大きな契機だった。
社長に就任した池田氏は「社長になることは、全社員を支えることができる喜びだ」と語り、リーダーが部下を支える「逆ピラミット型組織」を打ち出した。
「一番上の者が一番下で支える、それはキリストにつながる生き方である。聖書に『与ふるは、受くるよりも幸いなり』とある。『与える』喜びはすなわち『支え、奉仕する』ことに通じる」。奉仕への思いはキリスト者である池田氏から沸き起こる思いであった。このサーバント リーダーシップを発揮することで、すべての社員がお客様や社会のために奉仕するという価値軸が生まれる。
この考えは企業だけに留まらず、社会を構成する様々な共同体にも通用する。世の中は家庭崩壊、倫理・道徳観の欠落、そして企業では相変わらず不祥事が続いている。その中で、池田氏は信仰に基づいた「奉仕の精神」が、あらゆるコミュニティーにとって大切であると力説した。
さらに「効率性や経済性の追求ばかりでなく、一人ひとりの人間の個性を尊重し、愛情深く互いに支え合う組織や共同体をつくり上げようとする営みは、未来の幸せな社会の道標になると信じている」と語った。社会全体が「ギブ アンド テーク」ではなく「テーク アンド テーク」の風潮だからこそ、キリスト者は「ギブ アンド ギブ」に徹したいとのメッセージに、一二〇名強の参加者は深い感動と喜びを与えられた。
(松本のぞみ報)

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