【4600号】05年度宣教方策会議 神戸栄光教会を会場に、4年ぶり開催

厳しい数字にも希望を捨てずに
具体的なデータを基に展望を見出すべく

三月六~七日、阪神淡路大震災から一〇年、会堂再建なった神戸栄光教会を会場に、二〇〇五年度宣教方策会議が開催された。二年前は宣教理解の違いから主題をしぼり切れず開催できなかったので、四年ぶりの開催となった。今会議自体の評価についても見解は分かれるだろうが、一人の信徒参加者から「宣教方策会議の名にふさわしい会合であり、実のあるものだった」という感想を聞いた。とにかく、同じテーブルで、共に学び、話し合った。その意義は大きい。

・開会礼拝 「神義論を超えて」

山北宣久教団総会議長はエレミヤ書一二章一~六節による説教の冒頭に、「その歴史の半分以上が所謂紛争に費やされ『教団には宣教も方策もない』と言われる時、今回の会議の意味はそれなりに重い。教団の体力が落ちている中、体力測定し、改善・回復の契機とされたい」と辛辣とも聞こえる表現で語った。現状分析も釈義も濃厚な内容であり、以下に概要・要点ではなく触りを記す。
世の現実と向かい合う時に、「何故悪人が栄え善人が苦しむのか」という神義論的問いが生まれる。この箇所では事はより複雑で、神に逆らう者も彼らなりに神を信じている。口先では神よ神よという人がエレミヤを苦しめている。神が主導権を握った信仰と自分が主導権を持ったままの信仰と、神に従うにも二種類がある。 ルターは言った。「偶像礼拝とはキリスト以外のものを拝むことではない。自己流に都合良くキリストを礼拝することだ」。
矛盾・不条理も主の十字架の光の中で受け止める以外にはない。主は神義論にまさる矛盾・不条理の中に身を置きながら「父よ彼らを赦して下さい」と息も絶えだえに執り成しの祈りをされ、私たちの救いとなられた。この執り成し・裏打ちがあればこそ、私たちは厳しい現実に向けて宣教の課題を共に担うべく出かけていける。
エレミヤはどんなに苦しくとも虚無的懐疑に陥ることはなかった。歴史の中に働き給う神を信じたからであり、イスラエルという共同体から離れた個としての神を問題にしなかったからである。私たちも、神の臨在に励まされて共通の使命のために励み行きたい。

・教勢から見た教団の伝道の歴史

戒能信生前宣教研究所資料室長は、「教勢から見た日本基督教団の伝道の歴史」と題して発題した。
「情勢の分析は、一見客観的な数字を扱っているようでありながら、どうしても分析者の解釈が入り込む、そのことを自覚し、出来る限り実際的なデータの提供をしたい」と最初に述べた通りに、教団の歴史に刻まれた大きな出来事の前後で数字はどう動いたのかを鮮やかに描き出した。
戦前と戦後の教勢比較では、大規模な教団離脱等の複雑な要因が絡み合っており、数値の精度の問題、用語概念の多様さもあり、一面的に見ては読み誤ることを教えられた。にも拘わらず、数字は雄弁に語る。成程と納得する統計もあったが、戦時四二年の教勢のあまりにも意外な堅調、「教団紛争によって教勢は減少したか?」という項目で、七三年以降礼拝出席数がむしろ上昇したことなど、漠然と思い込んでいたことと実際の数値の違いに驚かされた。この点についての当時の社会情勢に基づく分析は興味深い内容であった。
また、戦前に比較すれば千八百中千の教会が解散または離脱し、九百の教会は戦後に立てられたという表面では見えない数字が示された。
更に、「戦後の教団の伝道の進展(六八年機構改革まで)」、「新規開拓伝道(含・再建伝道)」の項では、様々な方式による伝道によって生み出された教会の推移を数字で追い、教勢の増減に留まらない伝道方策の本質に迫った。
また、機構改正によって宣教の主体は教区に移ったが、教区は互助体制の構築など既存の教会の維持に力を注ぐこととなり、教団としての伝道プロジェクトは策定されなくなり、例えば大都市郊外への積極的な新規開拓伝道などは鈍化したと指摘した。
多岐にわたり各種の統計一覧表が用意されており、その項目を紹介するにも紙数が足りない。会員の年齢別構成や受洗者数の推移と、その数字が物語るものについて、受洗者の高齢化は、見方を変えれば、教会の成熟を表しているとも言えるという戒能氏の見解も興味深い。
また、教区別の統計から、地方教区が人口減少の中で健闘しているのに比して、都会教区は人口増程には教会数・人数は増えておらず、教団全体の教勢増を図るなら都市郊外への伝道こそ急務であると分析した。

■宣教委員長基調報告

開会礼拝の後、岩﨑隆教団宣教委員長から基調報告がなされ、副題に上げられた通りに(宣教方策会議開催の経緯について)、詳細に述べられた。
02年に開催された前回会議を、「合同教会の歴史の部分については、主題講演の講演者や発題者たちによって良い学びが出来た。一方、信仰告白を巡っての議論からは、光明は感じ取ることが出来なかった。全体的な結論として、教団の中にはさまざまな考え方があるが、にも拘わらず、それぞれに与えられた課題を持って真剣に宣教の場で働き、生きているのが分かった」と総括した上で、「時間が経過し教会を取り巻く社会の状況も変化しているので、敗戦後六〇年とプロテスタント伝道開始一五〇年を間近に控えたこの年に」と今回の開催理由について説明した。

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