▼旅行雑誌のコーナーで立ち止まった。「源泉掛け流しの温泉宿」、先ず、この辺りに目が行った。パラパラとめくり、頭の中で日程を勘定し、「日帰り温泉」の前に移る。ついに鞄から手帳を取り出す。「ウーン」と唸って、本屋の天井を見上げたら、鏡に別のコーナーが映っている。江戸の古地図。▼数年来のブームのことは聞いてはいたが、何とも多様な江戸の地図が並んでいるとは、驚いた。明治大正昭和の東京もある。比較的コンパクトな江戸地図と下町食べ歩きの類の本を買った。▼早稲田周辺も取り上げられている。見れば、教団から歩いて数分の所に、「堀部安兵衛記念碑」がある。七年通っていて初めて知った。教団から、高田馬場までの帰り道を三倍くらい遠回りして歩き、小旅行ならぬ豆旅行を終えた。なかなか味わいがある。▼牧師は出張が多くて羨ましいと妻が言う。金沢には六度行った。兼六園を見たのは五度目の時。日光は二度、東照宮も華厳の滝も未だ。▼佃島・月島にしよう。江戸の古地図と下町案内を携えて。教団御用達の印刷所から近い。築地も途中だ。