六月二三日、第一一八回神奈川教区総会が、清水ヶ丘教会を会場に開催された。まず、川又志朗牧師の司式により、逝去教師を覚えつつ開会礼拝が行われた。来賓の紹介の後、正議員二二八名中一五七名の出席が確認され、総会が成立した。組織会と議事日程の承認の後、高柳竜二議長により「神奈川教区形成基本方針」が朗読され、議事に入った。
議案第一号は補教師の准允執行に関する件。三名の准允受領志願者が所信を表明、質疑を経て、議長は次のように議場に問うた。「この准允受領志願者が受験した教師検定試験が、神奈川教区から見て不当であるとまでは言えないと思われる方の挙手を求めます」。これは、教師検定試験に問題提起をしてきた神奈川教区独特の手続きであり、教区総会における准允、按手礼の場合の他、常置委員会での志願者面接の際にもその都度行われている。この問いについて多数の挙手を確認した上で議案は可決、直ちに高柳議長の司式により准允式が執行され、新たに三名の教師が立てられた。関係教会からの出席者が紹介され、喜びを分かち合った。
議案第二号の教務報告承認に関する件では、常置委員会議事録に関して、プライベートな内容を含む発言が議事録に残されていることなどを巡って議論され、執行部が問題点を認識し対応することとした上で承認、可決された。
昼の休憩に入る前に、能登半島地震の被災教会支援のためのカンパが呼びかけられ、議場において一四二、一五一円が集められた。
今回の教団問安使である愛澤豊重総幹事職務代行が教団議長の挨拶を朗読し、議場からの質問に答えた。
その他、各部各委員会報告、会計報告等の諸議案が可決された後、議員提案の議案第六号「『第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告白』40周年を覚える決議の件」が審議された。「戦責告白」四〇年を覚えて、憲法第九条の改定に反対、「日の丸」「君が代」の強制に反対、一切の軍事基地に反対、在日大韓基督教会、日本ホーリネス教団との交わりを深める、戦責告白四〇周年を記念する集会を持ち、同じく教団にも働きかける、などを表明している。憲法第九条の改定に反対するだけでなく、天皇の地位を定めた第一条の削除を求めなければ矛盾であるなどの意見が出され、議論となったが、原案通り可決された。
(藤盛勇紀報)