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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4639号】議案巡り、開会時から議論白熱

2007年11月24日

 一〇月二二日、二三日、教団会議室において第35総会期第三回常議員会が開かれた。出席は開会時二八名、最終二九名の出席となった。要求陪席者が開会時点四七名と、山北宣久議長から提案された「北村慈郎教師に対し教師退任勧告を行う件」への諸教会の関心を示した。本議案は、直接には、第二回常議員会における聖餐に関する懇談会で北村教師が未受洗者に聖餐を執行しているとの報告を受けての提案である。会議冒頭、議事日程承認では、この「教師退任勧告」議案を取り下げるよう強く訴えられた。本常議員会前には、同等の取り下げ要望・抗議が奥羽、神奈川、京都、兵庫、東中国、西中国、九州の各教区から、また紅葉坂教会からは質問書が常議員会宛てに送られていた。取り下げ要望には実質、内容の審議に触れるものも含まれていたため、当該議案が扱われるところにて議論すべきと判断され、二八名中十六名の賛成により議事日程が承認された。

 次に総幹事報告では、内藤留幸総幹事が就任後三ヶ月の間に取扱った主な事項を報告した。教区活動連帯金配分協議会の開催、教団会議室改修工事内容、在日大韓基督教会との宣教協議会、経常会計07年度上半期月次報告、及び三里塚教会申請書の処理、等。

 報告を受けて、総幹事の職責の管轄下にある教団新報についてまず意見があった。新報四六三二・三三合併号、第二回常議員会報告に聖餐に関する懇談会の内容が掲載されたことに、議事録を作成しないとして開催された懇談を新報が報告するべきではないとする意見。四六三五号、宣教委員会報告に聖餐に関する懇談会を受けての要望書全文が掲載されたことに、常議員会宛ての要望書が新報に先行して掲載されてはならないとする意見である。これに対して指名を受けて竹澤知代志新報主筆は、懇談会は公開された議事であったこと、懇談会報告はこれまでも掲載されてきたこと、諸委員会報告は報告者の原稿を尊重し取扱ってきていることを答弁した。

 連帯金配分協議会については、総幹事預かり委託としたのは協議会の位置づけを明確にすることであって、連帯金そのものの性格付けについての検討は委ねていない、との指摘があった。一方で、教区間の信頼関係の失われているところでは、協議会の存続、また連帯金そのものの意味が変質してきている、との意見もあった。

 三里塚教会申請書の取り扱いについては、当該教会より申請された規則変更承認を教団が承認したことの説明が求められているものであるが、総幹事は、申請は適法であり書式完備であるので、教団として承認にしたことを報告した。三里塚教会問題は「未解決のまま現在に至っている」との立場からこの報告に異議、反対意見があった。

 教団内の有志教会、教師によって組織されている一グループから提出された信仰職制委員会への諮問要請について取り扱いを質す意見があった。総幹事はなお取り扱いを検討中であることを答えた。総幹事報告は賛成多数で承認された。

 秋季教師検定試験結果承認では、不合格者の割合が高かったことについて質問があり、小堀康彦教師検定委員長は、ここ数年この傾向が顕著であること、説教準備、神学的思索、教憲教規の理解等、教会奉仕に必要な力量が低下していることを答えた。これは教団の伝道力の低下にもつながる深刻な問題である。検定結果を承認し、新たに正教師五三名、補教師十三名が立てられることとなった。

 二二日夕食休憩後には、「予算決算委員会報告」「教団監査委員報告」「08年度教団歳入歳出予算に関する件」「08年度標準報酬月額および掛金表報告」が審議され、何れも原案通りに承認・可決された。以前に比較して諸会計報告の形式が整い、分かり易くなったと評価する意見が多くあった。また、会計帳簿の記載に止まらず業務内容にまで及ぶ監査報告が、初めてなされたことは、特筆すべきであろう。そのために、積年の課題や問題点が明らかとなり、むしろ従来にまして鋭い意見・注文が寄せられ、活発な議論が交わされた。
(渡邊義彦報)

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