▼祈祷会の最中、異臭を感じた。教会のあちこちで、微妙に臭う。発生源が分からない。翌日になって、犬の糞を踏んづけた痕跡と思われるものを階段と床に見つけた。誰かの靴底に付着して持ち込まれたのだろう。▼犯人は誰だ。教会学校の子どもかも知れない。推理しているうちに、はたと思い当たる。調べると果たして、祈祷会時に履いていた自分の靴にべっとりと。▼前任地で会堂建築した時、床を土足にするか否かで議論になった。靴で礼拝堂に入るのに抵抗を覚えるという人もある。せっかくのバリアフリーだし、年配者や車椅子の人は土足の方が楽だということで、土足派が勝った。▼バリアフリーで土足、開かれた教会が多くなった。結果、開かれた玄関から、いろんなものが吹き込み、持ち込まれる。靴底に付いた犬の糞までも。仕方がない。▼神聖な会堂が汚れたと躓く人が出ないように夜の間に数時間かけ、床掃除をした。掃除しか他に打つ手はない。