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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4645号】教団形成の根幹に迫る研究発表 宣教基本方策と宣教基礎理論の問題性を指摘 宣教研究所委員会

2008年3月1日

一月二四日~二五日に第35総会期第四回宣教研究所委員会が開催された。
第一日は委員三名の発表。
井ノ川勝委員は宣教研究所規定第三条の宣教の主体たる教会の形成の研究を主題とし、教憲、沿革を基に教団とはいかなる教会かを論じた。教憲前文・第一~二条で明らかなことは、教団が旧新約聖書に基づき、基本信条及び福音的信仰告白に準拠して教団信仰告白を奉じることで、公同教会に連なっていることである。福音的信仰告白とは宗教改革時代の改革派信仰告白をも含んでおり、教団の公同性は教派的特質を生かすことも含んでいる。従って、改革派の伝統である説教・聖礼典・教会訓練(戒規)を、教団の中で継承したいとの私見を述べた。
長谷川洋介委員は教区と教会の信仰的一致、教師と教会の信仰的体質の一致が重要との私見を述べた。
上田光正委員は教団の教勢の衰えの視点から宣教基本方策と宣教基礎理論の問題性を指摘し、それらの改訂の必要性を論じた。基本方策には社会派と教会派の二項対立の図式があるが、礼拝共同体とこの世というとらえ方の方が大切である。また、伝道不要論に陥る可能性があると指摘。基礎理論の問題は神の言葉との出会いという垂直次元の欠如と「和解の言葉」を託されている教会の使命の欠如を挙げた。今後、教団の宣教力を高めるためには公会主義の原則を回復し、教派性を克服して聖書を読み、祈り、伝道する信仰者の育成にあるとの私見を述べた。
議事は以下の通り。①第二資料室の資料を整理する基準を設けた。②宣教基礎理論の再検討に着手する。基礎理論構築を踏まえ宣教基本方策の策定へと進みたい。③宣研資料室を利用する際の資料室規定を作成した。④一九八九年宣教研究所編集発行の「陪餐問題に関する資料ガイド」について以下の検討課題を確認し継続とした。広く議論に資する目的を有する資料か。当時の配布の手続きの不透明性。原典の極端な部分引用による信頼性の欠如。⑤「宣研五十年の歩み」と「宣研パンフレット」を合本として出す。
(長谷川洋介報)

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