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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4653号】宣教師からの声

2008年6月28日

祈りに支えられて
グドルン・シェーア

(ジャーマン・ミッドナイト・ミッション《MBK》からの派遣宣教師)

「あなたは行って、神の国を言い広めなさい」(ルカによる福音書9章60節)と、この主イエスのみ言葉に押し出されて二三年程前に来日致しました。
ドイツのミッドナイト・ミッション(MBK)より派遣され、二年間「日本語」との格闘生活をし、その後千葉県富津市の社会福祉法人ミッドナイト・ミッション望み会にて婦人保護施設で不幸な女性たちの更生、伝道のために働きました。今でも当施設のチャプレンとして勤め、聖書研究会、受洗準備講座や洗礼式を執り行っています。
一九九三年不思議な神の導きによりまして、西千葉教会に招聘され、現在に至るまで宣教・牧会活動に従事しております。
招聘にあたりまして主任牧師の木下宣世先生に二つのことを課せられました。その一つは、西千葉教会でドイツにあるようなゲマインデ・シュベスター(直訳すると教会看護師=現在の相互ケアの働き)制度を作ること、もう一つは奉仕活動を西千葉教会にだけではなく、むしろそれを支区内外に広げるということでした。
「大変なことになった。どうしよう?」とその時には心配しました。けれども、今、十五年あまりの西千葉教会における奉仕一つ一つを思い起こしてみると、木下先生のあの時の期待の確かさを有り難いほどよく分かります。木下先生の具体的な期待は、わたしの使命にぴったり合致していました。先生は長い間の牧会経験を通じてわたし自身よりもわたしに与えられている可能性をよく分かっていらしたということなのです。今振り返ってみますと、わたしは真に幸せな年月を教会員と共に過ごさせて頂きました。
西千葉教会では教職は三人体制で教会の業に励んでいます。週に四回朝の教務打ち合わせ会を行い、共に聖書を読み、担当する礼拝及び諸集会や教会員の消息を確かめ合い、そして共に祈って出発致します。
木下先生は教会の働きの他に週に三回位教団や教区や諸社会福祉事業の働きで出張しています。宣教師も家庭集会の他、千葉支区内や他教区の諸教会の様々な依頼を受けて出張しております。真に忙しい生活をしております。
けれども朝の教務打ち合わせ会における祈り、このような霊的な交わりは忙しい毎日の歩みの力の源となります。これなしには宣教師として何も出来なかったと思います。深く感謝致します。
もう一つ感謝すべきことは、西千葉教会の会員が我々教職のために忠実に祈りを捧げていることです。この祈りの証人があるからこそ様々な働きが成功することが出来ました。
相互ケア制度が昨年十周年を迎えました。高齢化が進む中で教会が何をなすべきであるかということを常に考え合い、現在は六三名のボランティアが与えられています。この制度は日本の多くの教会にも注目されています。宣教師は種を蒔いただけです、けれどもそれが実際に動き始めたのは祈っている教会員のお陰でした。
来る八月三一日、残念ながら西千葉教会での働きを辞任することとなりました。けれども長い間支えて下さった西千葉教会の会員は更にわたしの今後の働き、即ちMBKミッションの宣教幹事の責任をサポートする制度を作ってくれました。これはおそらく日本の宣教歴史の中で初めてのケースだと思います。こうして日本の教会は宣教歴史の新しい章を書き始めています。わたしは感動と感謝をすると共にこれからの日本の伝道のために切に祈り続けていきたいと思います。

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