世界教会協議会(以下WCC)第10回総会が2013年10月30日から11月8日まで、韓国・釜山で開催される。
WCCは信仰と聖餐の交わりにおける目に見える一致を目指し、共に礼拝しキリストにあって共に生きる諸教会の共同体として1948年にアムステルダムの第1回総会において創立された。創立時は加盟教会の大部分がヨーロッパと北米の教会だったが、現在は110カ国以上の国と地域の、349の教団および教会の連合体によって構成されている。正教会、聖公会、バプテスト、ルーテル、メソジスト、改革派、合同教会の多くが加盟しており、信徒数の合計は約5億6千万人である。
総会はこれまで7年に一度開催されてきた。釜山での第10回総会は824名の議員をもって「いのちの神よ、わたしたちを正義と平和へと導いてください」を主題として開催される。10日間の日程のうち、土日を除いて朝の9時から聖書の学びに始まり、夜の8時まで連日会議が続く。
今回の総会の特徴は、4日間連続で午後に「マダン」(韓国語で庭)というプログラムが入っていることだ。これは選考を通過した各国の参加者(投票権のある議員ではない)によるワークショップである。もう一つの特徴はエキュメニカル・カンバセーションというプログラムに見られる。これは宗教間対話を意識しつつ、自分たちとは異なる歴史を持つキリスト者との対話の時間である。
会議である以上、150名の中央委員の選挙、その中から8名のプレジデントの選挙がある。特にプレジデントは過去、アフリカ、アジア、ヨーロッパ、中南米、中東、北米といった地域を意識して選出されてきた経緯がある。
そして10回という節目の総会として、「教会・共通のビジョンを求めて」という文書に集約される合意形成が協議される。
日本基督教団からは、伊藤瑞男副議長、秋山徹世界宣教委員長、加藤誠世界宣教幹事、3名の参加を予定している。(加藤誠報)