宣教研究所委員会は、宣教研究所の運営と研究活動の遂行調整にあたる委員会です。宣教研究所は教規の上で第52条に定められた研究機関であり、宣教研究所規定によって運営されています。
1954年の発足当時はかなり大きな規模の機関であり、「教団の伝道と教会形成に関する基本的な、また、実際的な諸問題を研究する(規定第3条)」機関として位置づけられていました。そこでは他の委員会との共同研究や常議員会からの依託事項の研究も為されており1956年から1968年までに発表された成果は50件を超えています。そこには審議・議決機関との結びつきを図りながら、事柄を前に進めて行く姿勢が取られています。これは研究所設置案に示される課題や方向付けに添ったものでした。
しかし1968年の機構改正後は新設された宣教委員会との関係や活動の位置づけが明確でないままに歩み、またいわゆる「教団紛争」の中で本来の目的や理念が後退し、資料の整備や保存などが主な業務になって行きました。現在は現行宣教研究所規定に従って常議員会の諮問に応え、改訂宣教基礎理論(案)の作成に鋭意取り組んでいます。
宣教研究所には教団・教区の記録を始め各個教会史や多くのキリスト教関係資料を集めた資料室があり、今後もその充実と整備を図って行かねばなりません。そして何よりも働きの全体を通して、教団の宣教活動を共に担う機関としての役割をこれからも果たして行きたいと願っています。(宣教研究所委員長)