【4686号】被差別の実態から学び、連帯し続けて

西中国教区が、教団の中で部落問題を提起して51年(1958)。この委員会を立ち上げて26年、現場を拠点とした研修会は、17回を数えるに至った。この教区は、被差別の実態から学び、部落と密着し、連帯をずっと重んじてきた。
今年の研修会も、3人の講師を迎え9月6日〜7日福山東教会と府中市旧隣保館で行った。参加者40名。
第1日目開会礼拝、夕食、報告(広島キリスト教社会館と教団解放センター)を聞いて、講演会。
講師の岡田英治さんは、解放同盟広島県連合会副委員長、尾道向島支部長、県では運動の中心的存在。
「実は福山延広教会で結婚式をあげました」と話し始めたので、皆の心がなごんだ。「でも結婚する迄、先方のご両親の差別にあい難儀をしましたが、説得に成功して挙式ができました」と笑って話された。
「解放運動の中で、沢山の差別事件があり、悩みました」と事例を話された。部落解放への3つの命題、①部落差別の本質、②部落差別の社会的存在意義、③社会意識としての差別観念、について説明された。若干の質疑応答の後、閉会。
2日目府中市旧隣保館へ移動、井上ハツミさんと、小森龍邦さんの講演。
井上さんは、62才で部落解放文学賞を受賞、去年「私の生まれた日」を出版。
彼女は「生後間もなく不幸と試練に遭い、極貧と被差別の中を生きた」と話された。
「小学校卒業の時、みんなは泣いていたけど、うちはもう二度と学校なんかこんぞ。見たくもないと、 後もふりむかず、さっさと校門を後にした」(前掲122頁)と書いた。先生や友だちからのひどい差別が、彼女をそうさせたのだろう。
見ると私たちの机の上に飴玉2粒があった。「食べなさい」と言われた。飴玉にハツミさんのやさしさが、感じられ、舌の中でとけた。
小森さんから、近著「解放理論とは何か」を寄贈され、一同大いに感謝した。大要左のように語った。
◎人間の原点である部落問題を学んでほしい。
◎部落問題の解決なくして日本の問題の解決はない。
◎運動のリーダーは、相談相手となれ。自己を問い直し、主体的に生きよ。
◎基督の愛に生きること。 等。
全県的にも全国的にも、国際的にも幅広い活動をされてきた小森さんならではの格調高い講演だった。
閉会礼拝をもって正午、研修会を終えた。
(東岡山治報)

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