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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【8月】今月のメッセージ「「共に生きるために」とは」

2022年8月1日

「「共に生きるために」とは」

聖書個所:また、彼らのためだけでなく、彼らの言葉によってわたしを信じる人々のためにも、お願いします。 父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。彼らもわたしたちの内にいるようにしてください。そうすれば、世は、あなたがわたしをお遣わしになったことを、信じるようになります。 あなたがくださった栄光を、わたしは彼らに与えました。わたしたちが一つであるように、彼らも一つになるためです。 わたしが彼らの内におり、あなたがわたしの内におられるのは、彼らが完全に一つになるためです。こうして、あなたがわたしをお遣わしになったこと、また、わたしを愛しておられたように、彼らをも愛しておられたことを、世が知るようになります。 父よ、わたしに与えてくださった人々を、わたしのいる所に、共におらせてください。それは、天地創造の前からわたしを愛して、与えてくださったわたしの栄光を、彼らに見せるためです。 正しい父よ、世はあなたを知りませんが、わたしはあなたを知っており、この人々はあなたがわたしを遣わされたことを知っています。 わたしは御名を彼らに知らせました。また、これからも知らせます。わたしに対するあなたの愛が彼らの内にあり、わたしも彼らの内にいるようになるためです。
ヨハネによる福音書17章20-26節

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アジア学院
校長 荒川 朋子

 みなさん、こんにちは。
 私は今栃木県那須塩原市のアジア学院からお伝えしています。
 私はこの学校の校長の荒川朋子です。

 アジア学院は1973年(昭和48年、今から49年前)にできた小さな学校です。
 敷地は6ヘクタールと広いのですが、学生数は毎年約30名、そこに教職員とボランティアが加わって、約60名ほどから成るコミュニティを作って、4月~12月までの9か月間の農村指導者育成研修を行っています。
 学生は若干名の日本人を除いてすべて、アジア・アフリカなどのいわゆる発展途上国と言われる国々の農村から来ています。この学生たちはその地に根を張り、人々のよりよい暮らしのために献身する農村開発団体、NGO、教会、学校などから送られてきた草の根のリーダーたちです。
 アジア学院の最大の特徴は、皆がこのキャンパスに住んで共同体生活をしながら、自分たちで食べる食べものを有機農法で共に汗して作り、共に分かち合う生活を基盤に研修が営まれていることです。その「共に生きる」毎日の営みが、私たちの学びをより豊かなものにしています。
 ここにある礎石の「共に生きるために」はアジア学院のモットーです。
 「共に生きるために」とはどういうことなのか、今日はそのことについて2つ皆さんにお伝えしたいと思います。

「共に生きるために」が意味するひとつめのことは、

 アジア学院の始まりは、東京町田市にある農村伝道神学校に併設された「東南アジア農村指導者養成所」にあります。そのプログラムは、戦後徐々に復興し経済成長を始めた日本に対し、農村復興のための牧師や信徒の養成が緊急課題となっていた当時の東南アジアのキリスト教諸教会が日本基督教団に対して行った要請がきっかけでした。その要請に応え、1960年に「東南アジア農村指導者養成所」は開設されたのですが、そのプログラムは当初期待されていた牧師や信徒の農業技術の習得以上の使命をすでに負っていたと、当時プログラム開設に関わった人たちは証言しています。つまり「この養成所が「神学校」内に設置されることとなったことの意味は、第二次大戦において日本の諸教会が戦争協力に加担したことに対し、戦争責任を告白し、具体的な贖罪の歩みを始めることにあった」と言って、アジア学院がアジアの人々に対する罪の償いと和解への願いを込めて創られたことを明らかにしています。
 現に、開設してしばらくは、プログラムには、第二次大戦で日本軍によって家族が殺されたり、村が焼き払われたり、心に大きな傷を負った人たちが多く参加しました。まさに戦争の被害者を加害国である日本にお呼びして、毎日を共に生き、神様の創造の業と恵に共にあずかる日々を送ることは、「戦争責任の告白として日々の生活を生き続ける」ことであったのです。

 では戦後生まれの世代にはこのことは関係のないことでしょうか。
 私はそうは思いません。
 私たちは皆その大戦を含む歴史の一部であり、世界のあちこちで起きている暴力の数々も、その延長線上にあったり、何らかの関係を含んでいます。アジア学院にはアフリカや南米からも多くの人たちが参加しますが、彼ら、彼女らの多くは、ヨーロッパの国々がアフリカを植民地として利用し搾取した歴史の犠牲者たちで、それは遠い過去の話ではなく、今もリアルタイムで続く現実であります。そしてその社会経済構造の中に、日本を含むアジアも深く関与しており、私たちの毎日の生活も網の目のように彼らの現実と結びついています。今、ロシアとウクライナの戦争によって、世界中が影響を受けていることからもそのことがよくわかります。私たちは皆、戦争や、人間の悲劇を生む欲や孤独や恐怖の被害者であり、同時に加害者でもあるのです。

 その現実を受け止め、私たちはどう生きていくのか?
 その一つの答えとして、私たちは「共に生きるために」というモットーを与えられたと思っています。

 このようにアジア学院では、多民族、多文化の人々との生活と、いのちを支える食べもの作る協同活動から多くの刺激やカルチャーショックを受け、ひとりひとりが日々新しくされていきます。でもそれはひとりひとりが勝手な方向に、ばらばらに表面的に変わるのではなく、同じ人間として、より自分らしく、より人間らしく生きられるように、もともとある、すべての人間が秘めている、人間性の最も善いもの、最も美しいものを成長させる変化ではないかと思っています。これを高見は「人が人となるための、真の人間開発だ」と呼びましたが、私はアジア学院で起こる、「常に新しく生きる」ということは、そのことではないかと思っています。そしてそれが「共に生きるために」必要なことであり、また「共に生きる」こと、そのものであると思っています。
 宗教や民族の壁を越えた人と人との「生きた」対話や、いのちを支える食べものを自然と共に、仲間と力を合わせて作り、分かち合う体験は、私たちの鈍っている様々な感覚を呼び覚まし、研ぎ澄ませます。そして私たちが、それぞれの隣人と、自然と、神との新しい関係を作ることを迫ってくるのです。 

 

 

動画挿入歌 アジア学院テーマソング 『Take My Hand』 作詞・作曲 Christpher Grundy

I’m calling to the country folks who work upon the land
To come and share the vision we have shaped into a plan
Side by side we’ll find a life of strength and dignity
Until the day we all can feed ourselves we never will be free

Take my hand which has labored in the soil
Together we will stand for together we must toil
To build a world where hunger will not keep the people chained
To build a world that will still bear fruit tomorrow

I’m calling to the rich folks in their mansions down the road
To come and see the backs that break while carrying your load
Please come let us show you how the chemicals you send
Kill the earth which someday must support your children

Take my hand which has labored in the soil
Together we will stand for together we must toil
To build a world where hunger will not keep the people chained
To build a world that will still bear fruit tomorrow

I’m calling to the heavens to the power there above
To thank you for the harvest given freely through your love
Grant us, courage, strength and hope throughout the coming year
For the sake of all the planet, Lord, I hope that you can hear me singing

Take my hand which has labored in the soil
Together we will stand for together we must toil
To build a world where hunger will not keep the people chained
To build a world that will still bear fruit tomorrow

Take my hand which has labored in the soil
Together we will stand for together we must toil
To build a world where hunger will not keep the people chained
To build a world that will still bear fruit tomorrow

To build a world that will still bear fruit tomorrow

〈日本語訳〉
農村の地で働く人々に私は呼びかける
私たちとビジョンを分かち合いにおいでなさい、と
強く、尊厳あるいのちを一緒に探そう
皆が自分の食べるものをつくることができる
その日まで 私たちは決して自由になれはしない

土とともに働くこの手をほら、握って
共に立ち、共に力を注ごう
人が飢えに縛り付けられることのない世界を
明日も実を結ぶ世界を築くために

道の向こうの裕福な人々に私は呼びかける
あなたの荷を負って押しつぶされた背中を
見においでなさい、と
どうか来てください、あなたに教えたいから
あなたの送ってきた農薬がどんなふうに
地球を汚しているのか
いつかあなたの子供たちをも支えるこの地球を

土とともに働くこの手をほら、握って
共に立ち、共に力を注ごう
人が飢えに縛り付けられることのない世界を
明日も実を結ぶ世界を築くために

天にある力に私は呼びかける
あなたの愛によって惜しみなく与えられた収穫に
感謝をささげるために
これからの1年も勇気、力、希望を与えてください
この地球全体のために、主よ
私の歌声があなたに届きますように

土とともに働くこの手をほら、握って
共に立ち、共に力を注ごう
人が飢えに縛り付けられることのない世界を
明日も実を結ぶ世界を築くために

土とともに働くこの手をほら、握って
共に立ち、共に力を注ごう
人が飢えに縛り付けられることのない世界を
明日も実を結ぶ世界を築くために

明日も実を結ぶ世界を築くために

 
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