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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

ガザに平和を

2023年11月1日

ガザに平和を

  33見よ、眠らずにいなさい。あなたたちはその時がいつなのかを知らないからである34それは土地から離れているある人が自分の家を離れるときに、自分の僕たちに権限を与え、ひとりひとりにそれぞれの仕事を与え、門番に目を覚ましているよう命じるようなものである。35だから、目を覚ましていなさい。あなたたちはその家の主人がいつ来るのか、それが夕方か夜中か鶏が鳴く頃か朝かを知らないからである。36家の主人が突然来て、あなたたちが居眠りしているのを見つけることがないように。37あなたたちにわたしが言っていることを、全ての人たちにわたしは言っているのである。目を覚ましていなさい。(マルコ福音書13章33−37節[私訳])

 2023年10月17日にパレスティナのガザにあるアハリー・アラブ病院が爆撃されたというニュースが飛び込んできました。親しい人たちがアハリー・アラブ病院を支援する会を運営しており、そのひとりである友人(本サイトの企画者)から今月の聖書箇所のマルコ福音書13章33−37節が伝えられると同時に、ガザで起きている現実に胸が潰れるとの言葉が送られてきました。冒頭に引用したのは「小黙示」(マルコ福音書13章)と呼ばれる聖書の一節であり、世の終わりがやって来るときに目を覚ましているようにと警告するイエスの言葉です。これは世の終わりを予期しているという意味では、現代世界に生きるわたしたちには非現実的に映ってしまうかもしれませんが、友人が着目したのは37節「あなたたちにわたしが言っていることを、全ての人たちにわたしは言っているのである。目を覚ましていなさい」という言葉です。ガザの人たちは現実に安心して居眠りなどすることのできない状況に置かれていることをわたしたちは知らされています。それは小黙示が伝える終末の戦争を彷彿とさせます。イエスの言葉はパレスティナとイスラエルにだけに向けられているのではなく、わたしたち「全ての人たち」に「見よ、眠らずにいなさい/目を覚ましていなさい」と告げているのです。それは戦争のためにではなく、平和のためにです。ガザに平和をとの願いを込めて、アハリー・アラブ病院を覚えて支援の輪を広げたいとの思いでいます。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任、デザイン宗利淳一

 ※アハリー・アラブ病院は1882年に聖公会が設立し、1954年に南部バプテスト連盟が運営を引き継ぎ、1980年代初期に聖公会に運営が戻され、現在は聖公会のエルサレム管区が運営しています。日本では「アハリー・アラブ病院を支援する会」が支援活動を行っています。

 ※パレスティナ問題はバイアスのかかった報道が多いため、正確な情報を知ることがとても大切になってきます。大学の授業でパレスティナ問題を扱うときには、以下のウェブサイトを学生と一緒に確認しています。このサイトによれば、ガザの医療施設の攻撃はすでに50件を超えており、アハリー・アラブ病院の爆撃も報じられています。

If Americans Knew(https://ifamericansknew.org/

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