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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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︎【4964・65号】東京地区カルト問題連絡会合同研修会-(3面)

2021年12月25日

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これまでを振り返り、今後のあり方を討議

 11月8〜9日にかけて、東京地区カルト問題連絡会合同研修会が、日光にある国民休暇村にて実施された。今回は、東京教区、西東京教区、神奈川教区から計9名の参加があった。講師は、長年この問題に携わっておられた吉田好里牧師をお呼びした。「関わっていなければ、どんな牧師になっていたか」という逆説的な観点から話をされ「初めは好き好んでこの問題に携わってきたのではなかったが、教会や牧師に助けを求めてきた人を前にして素通りすることはできなかった。それは、イエス・キリストがそうであったことが私の根底にある」との言葉は印象的であった。また、この問題を先駆的に担ってこられた、故川崎経子氏、故小林健志氏、浅見定雄氏らの懸命な姿にも感化を受けたことを語られていた。

 討論ではこの問題へのかかわり方を振り返った。草創期の一匹狼で孤立した形での脱会へのアプローチから、「相談会」を実施し、チームで連携を取りながら対応していく方法へと移行していった意義を再度確認すると共に、今後の在り方についても話し合われた。

 会の最後には、東京地区でカルト問題を長年担ってきた教師のうち、別の所に転任する教師や隠退する教師が多くおり、その人手不足をどう補っていくのかが論点となった。この問題に携わる教師は年々少なくなっている。この問題に関心を持ち、共に担ってもらえる人を求めている。

(縣 洋一報)

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「冬になる前にぜひ来てください」(Ⅱテモテ4・21)。冬の到来を前に、パウロがテモテに外套を持って来てほしいと願っているように、北日本の地域では冬の備えが必要である。

 晩秋の日課である落ち葉掃きが続く中、礼拝堂内のストーブの煙突の取り付け(今年は灯油の値段が異常に高い!)、車のタイヤの交換、教会敷地内の立木の枝払いと作業を進めた。そして、降雪予報を聞きながら、天気の良い日に植木の雪囲いをし、除雪用具の準備をし、除雪機の試運転をして、一通り冬の備えを終えることになる。

 このように冬の到来に向けた準備をあらためて書いてみると、けっこう北国の生活ならではの作業があることに気づかされる。これでも秋田県南の豪雪地域に比べたら、建物の雪囲いや屋根の雪降ろしなどの作業が無い分ラクなものである。

 コロナ禍の中で2度目の冬を迎えるが、長く続いている活動自粛等の影響は大きく、正直なところコロナ禍後の教会の伝道の展望を思い描くことができないでいる。しかし一方で、長年の生活の中で冬の備えを身に付けたように、何らかの道が開かれるであろうとも思っている。

 コロナ禍の中で受洗者が与えられたとか、会堂建築中といった知らせを耳にする。冬の備えをしながら、各地の教会・伝道所の奮闘を覚えて祈る日々である。

(教団総会書記 雲然俊美)

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2020年度 教勢報告(B表)財政報告(C表)から見えてくるコロナ禍の影響

各グラフは、紙面をごらんください。

1現住陪餐会員について

 2020年度は7万5087名である。2019年度の7万7288名から2000名が減少した。コロナ禍以前からの減少傾向は続いている。しかし、コロナ禍によって、大きな影響を受けたとは考え難い。中世ヨーロッパで疫病が流行り、多くの死者が出て、人口が激減したという状況ではないので、教会員の数も大幅に減少することはなかった、といえようが、減少傾向に歯止めはかかっていない。

2礼拝出席数

 現住陪餐会員の数値に比べて、激減しているのは、礼拝出席者数である。2020年度は3万6973名、2019年度の4万8084名に比べて明らかに減少している。この原因は明らかにコロナ禍による。会堂に集まって礼拝すること自体を控えねばならなかった状況があり、また、礼拝をささげることが、事実上、困難に陥ったであろう姿が、データ的にも浮き彫りとなった。

 但し、B表の記載欄には、別途、オンライン礼拝欄を設けるに留めており、厳密に各個教会伝道所が何らかのオンライン礼拝をささげた実数であるとは言い難い。礼拝者数の中に、オンラインによる礼拝参加者を加えて記入している教会伝道所もあれば、会堂に実際に集まった人数だけ記入している教会伝道所もある。統計の取り方の工夫も必要であったかもしれないが、各教会伝道所の礼拝に対する考え方の違いもあり、統計上、一概に同じようには扱えなかったことは否めない。

 しかしながら、全体として、礼拝者数が、コロナ禍の影響を全面的に受けたことは、確かなことであろう。

3教会学校

 主日礼拝以上に開催できなかった教会伝道所が多かったことが想像される。コロナ禍以前からの減少傾向に歯止めがかかっていないところに、新型コロナウイルス感染症が拍車をかけたという状況であろう。出席者の平均が、1万人を割ったことは深刻な事態であることには違いない。

4.受洗者数

 2016年度に千人割れとなり、一時危ぶまれた後、やや回復傾向にあった受洗者数も明らかに減少した。年間受洗者743人という数字は衝撃的である。原因としては、やはり、礼拝や集会の中止などによって、教会の主たる伝道活動が、一時的に機能不全に陥ったことによるものと思われる。求道者が与えられ難い状況になり、受洗希望者への積極的な導きも困難な状態にあったことは否めない。と同時に、洗礼式そのものを、コロナ禍の中で控えている教会伝道所も少なからずあったことも考えられる。オンラインを用いた礼拝や集会の限界が、如実に表れた結果であろうか。

5教会伝道所数

 コロナ禍に関わらず、減少傾向は続いている。

6逝去者数

 B表には記入欄が設けてあるが、逝去者数のみを個別に統計処理することはしていない。したがって、確かなことはいえないが、受洗者数が、逝去者に追いついていないのは間違いない。新型コロナウイルスが原因によって、逝去された人が、大幅に増加したという証拠はない。

7献金

 収入においては、明らかに一つの傾向がみられる。2019年度と比較すると、礼拝献金は19億1144万3千円→16億912万4千円と減少、月定献金(維持献金)は53億4126万4千円→52億1337万1千円とほぼ横ばい、特別献金は28億4842万円→29億2880万1千円と増加している。経常収入全体としては、103億9941万円→100億5363万9千円と、前年度のマイナス4%にとどまった。礼拝献金の減少は明らかに会堂に集まれなかったことによる。しかしそれを補う仕方で、月定(維持)献金の継続があり、格別、特別献金が多くささげられたことは特筆すべきことであろう。

 この傾向は、教会を自分たちが支えて行くという、他の宗教とは異なったキリスト教会独自の信徒一人ひとりのロイヤリティーの高さをうかがい知ることができる。

 支出の全体額も、80億3176万4千円→75億3238万6千円とマイナス4%にとどまった。但し、伝道費にかぎれば、4億4138万2千円→3億3199万円とマイナス25%である。これは明らかに、各個教会伝道所が伝道活動を展開できなかったことを表して余りある数字である。これに対して、牧師謝儀は、52億2168万1千円→50億7149万7千円とマイナス3%にとどまった。各個教会伝道所は、牧師を支えるために力を尽くしたことが分かる。しかしそれはまた、牧師を支えるだけで精一杯の状況に追い込まれていたとも考えられ、今後、深刻な事態を招くことも予想される。

8今後の課題

 今回は、データを通して、可能な限り見えてきた教会伝道所の姿を雑駁であるが分析してみた。そこに見えてきたことは、コロナ禍により、教会伝道所にとり当然のことであった「集まる」という行動自体を抑制せざるを得なかったことによる影響である。顔と顔とを合せて、賛美と祈りを神にささげるという命の礼拝が機能不全に陥った。それは教会の伝道活動を直撃した。礼拝者数の著しい減少、それに伴う受洗者の減少は、生き生きとした教会伝道所の日常を奪った。さらには、財政面を直撃した。1年半経た今、それらに代わるものとして、オンライン礼拝や集会の普及、さらには、オンライン献金などの“アプリ”が次々と開発されつつある。

 しかし、その流れに追いついていない教会伝道所もあり、IT格差も生じている。オンラインによる礼拝行為自体を認めていない教会伝道所もある。様々な考え方がある中で、コロナ禍の下にある各個教会伝道所は、あるべき姿を求めて、祈り続けるしかない。

2021年11月17日

日本基督教団事務局

総務部 道家紀一

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逝去

竹内郁夫(隠退教師)

 21年11月4日逝去、84歳。福井県生まれ。64年関西学院大学大学院修了、同年より神戸平安、岡崎、弘前教会を牧会し、09年隠退。遺族は妻・竹内豊子さん。

中村 武(隠退教師)

 21年11月29日逝去、91歳。滋賀県生まれ。56年同志社大学大学院修了、同年より、南大阪、舞鶴青葉、燕、代官山教会を牧会し、01年隠退。遺族は娘・川鍋宏子さん。

正教師登録

八重樫芙美惠、佐藤由子(2021・11・22受按)

奥山京音、早川 真(2021・11・23受按)

池田純平、西谷祐司、武石晃正(2021・11・27受按)

井口拓人、池田優希、川江亜希子、久保田拓志、永富美加、咸 同奎(2021・11・28受按)

上田充香子、佐藤倫子、吉永直子、尾﨑武蔵、栗田草太郎、佐々木真理(2021・11・29受按)

補教師登録

津村大三(2021・11・22受允)

福田 慧(2021・11・28受允)

教師異動

伊予吉田辞(代)知花龍磨

 〃 就(兼主)知花龍磨

那覇相愛辞(主)花城静子

八戸北 辞(担)岩田厚子

 〃  就(主)岩田厚子

西札幌 辞(主)丸山澄夫

 〃  就(代)髙濱心吾

八尾  就(代)尾島信之

生駒  就(代)山崎睦子

伊那坂下辞(代)柳谷知之

 〃  就(主)松田聖一

聖光学院高校

就(教)津村大三

西が丘 辞(代)小栁伸顕

 〃  就(代)榎本栄次

教師隠退

内山 宏

 隠退より復帰

榎本栄次

 教会所在地名変更

東京シオン 〒132−0013 東京都江戸川区江戸川1−19−2

 伝道所通信先変更

いのちのことば 〒203−0043 東久留米市下里7−8−5−205 金正謨方

教団関係学校廃止

パルモア学院、稚内北星学園

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第42回教団総会、9月にホテルメトロポリタンで開催

 臨時常議員会が、12月3日、常議員30名中28名が参加して開催された。前常議員会において上程された、「第42回教団総会開催に関する件」が、ホテル以外の会場も検討するとの修正案が通り、継続となったことを受けて、本件のみを扱った。

 雲然俊美書記は、冒頭、前回上程された議案と同様、会場は池袋ホテルメトロポリタンとしつつ、日程を、10月25〜27日から9月27〜29日に変更することを告げた。理由として、「今回の常議員会までに他の予約で埋まってしまった」と述べた。

 続いて、道家紀一総務幹事が、前常議員会で挙げられた、他の7つの候補について検討した結果を報告した。先ず、日程と設備の条件から、可能性があり、ホテルとの比較対象になるのは、「新宿グランド」のみであったと述べた。その上で、詳細な見積もりに基づいて両者を比較した。「新宿グランドは、ホテルと比べ倍近いスペースがある。会場費は、1650万円程度で、ホテルとほぼ同価格。ただし、設備費では、ホテルが222万円程であるのに対して、新宿グランド648万円程と高くなる。更に、値引きが、ホテルは、20年ほど使っていることで660万円程であるのに対し、新宿グランドは22万円程」等。トータルでは、ホテルでは、1830万円程で済むのに対して、新宿グランドでは、2924万円となると説明した。

 議場から「メトロポリタンは、ソーシャルディスタンスを加味して考えているのか」との問いがあり、道家総務幹事は、「メイン会場の富士の間(正議員)と光の間(推薦議員、准議員、傍聴)に分散し、ホテルの規定(通常の6割)に従いソーシャルディスタンスを確保している」と述べた。

 教規16条に教団総会を10月中に開くとなっていることについての取り扱いが問われ、雲然書記は、既に、総会を延期した段階で、2年に1回という規定から外れている上、5月の開催も検討したことなどに触れ「総会を開催した際、議場の承認を得るという形でクリアできる」と述べた。

 部落解放センターが、同じ日程で会議を開く準備をしていることに対する対応が問われ、斎藤成二主事は、「正式な実行委員会は開いていないが、教団総会が決まったら、日程を変更せざるを得ない」と述べた。

 第42回教団総会を、9月27〜29日、池袋ホテルメトロポリタンで開催することを、賛成多数で承認した。

(新報編集部報)

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