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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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2021年 日本基督教団・在日大韓基督教会 平和メッセージ

2021年7月29日

2021 日本基督教団・在日大韓基督教会 平和メッセージ

 

日本基督教団総会議長 石橋秀雄

在日大韓基督教会総会長 趙永哲

 

義の実は、平和を実現する人たちによって、平和のうちに蒔かれるのです。(ヤコブ 3:18)

 

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、世界中を揺るがし、経済的格差のみならず、命の格差までも浮き彫りにしました。日本国憲法は前文に「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」として、平和的生存権を謳っております。しかし今の日本は、平和的生存権が脅かされ、格差社会の増幅に歯止めを掛けることすら出来ておりません。

格差社会は「人権としての平和」を脅かしており、これに対し、私たち日本基督教団と在日大韓基督教会(以下、両教会)は、「平和を実現する」(マタイ5:9)使命を帯びて遣わされている教会として、日本をはじめ世界に生きる人々の命が守られ、安心して暮らすことのできる平和な社会の実現を祈り求めます。

 

〈難民・在日外国人の人権について〉

日本政府は今年2月、超過滞在者(オーバーステイ)や入管施設での長期収容を改善するためとして「出入国管理及び難民認定法(入管法)」の改正を行おうとしました。しかし3月、名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性の死亡事件など、収容者に対する人権蹂躙が明るみに出る中、市民団体や教会、弁護士会、国際人権機関からの批判、国会前のシット・インなど、多くの人たちの行動により、改正は廃案となりました。しかし、認定率1%以下の難民認定制度や、難民申請者や超過滞在者の人間としての尊厳を奪い、物のように扱う入管収容制度の問題は、何ら変わっておりません。

在日コリアンの人権獲得のために闘ってきたわたしたち両教会は、人権侵害が今なお繰り返されていることに強く抗議し、入管法の根本的改正を祈り求めます。

 

〈ミャンマーの人権問題について〉

2021年2月1日、ミャンマーにおいて軍事クーデターが起こり、軍による市民への弾圧で犠牲者が増え続けています。日本はミャンマーに対し多額の政府開発援助(ODA)をしてきており、多くの日本企業もミャンマーに進出しています。日本政府はミャンマーの人びとの声を聞き、今こそ、人権侵害に対して確固たる態度をもって対応することを、私たちは祈り強く求めます。

 

〈日本の原子力政策について〉

「絶対安全」「経済に必要」という「神話」に彩られてきた日本の原子力政策は、福島原発事故において完全に崩壊し、10年を経た今もなお事故収束は全く目処が立っておりません。日本政府は今年4月、東京電力福島第一原発で増え続けるALPS処理水を国の基準を下回る濃度に薄めたうえで海洋投棄する方針を発表しました。しかし、ALPS処理水はトリチウムなど放射性物質を含む汚染水であり、これを海洋投棄することは環境破壊として断じて許されません。福島には今も放射能に汚染されたままの大地が広がっており、多くの人びとが住み慣れた大地を追われ、帰りたくとも帰れない現状が続いています。

わたしたち両教会は、日本政府が原子力発電所の稼働を停止し、一刻も早く他者を犠牲とするエネルギー政策からの転換を求めるとともに、今なお、強いられた被曝によって痛み、脅かされている人々の命と暮らしが守られることを祈り求めます。

 

〈沖縄問題について〉

日本の安全保障のために沖縄の人びとは、これまで大きな犠牲を強いられてきました。それが近年、米中対立と日韓関係の悪化により沖縄が軍事戦略上重要な地であるという見方がより一層強まり、沖縄にさらに大きな負担を課そうとしております。

沖縄の米軍基地問題は、日米安保体制の負担をどう分散するかという政治問題です。軍事態勢とは切り離して考えるべき問題であり、日本政府は、辺野古新基地建設に反対の声を上げ続ける沖縄の人びとの怒りと悲しみの声を真摯に聴くべきです。基地周辺における騒音問題、環境破壊や人権問題、格差社会の深刻化など、沖縄の人びとの生活と人権が守られるように責任を果たすべきです。さらに安全保障関連の政策を抜本的に見直し、「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」(憲法第9条)、武力の行使によらない平和の実現のために力を尽くすべきです。私たちは「人権としての平和」を祈り求めます。

 

〈ヘイトスピーチ問題について〉

ヘイトスピーチ解消法施行から5年が経ち、たしかに表立ったヘイトスピーチ行動は減少していますが、ネット上における匿名の差別的な書き込みは相変わらず続いています。最近は新型コロナウイルス感染症に関連する差別的書き込みや、ある化粧品企業のサイトにおける差別文書掲載の問題などが起こっています。私たちは、同法について、罰則規定を盛り込んだ法改正を求めると共に、この社会から民族・人種差別が無くなることを願って、これからも人権啓発活動を実施して行きます。

 

〈日韓関係問題について〉

わたしたち両教会は、アジア・太平洋戦争における罪責を神の前に想起し、かつて日本が近隣諸国への侵略と植民地化政策により多大な苦しみを与えたことを今一度深く反省しつつ、平和の主イエス・キリストによる和解と平和を祈り願います。

しかし、近年の日韓関係の悪化は、アジアにおける平和構築に大きな障害となっております。その背後には、日本社会に連綿と横たわる排外主義と歴史修正主義、朝鮮半島の分断による危うい立場にある韓国の内政実情があります。わたしたちはそれらの問題を十分に理解した上で、いたずらに緊張を煽る政治主張やメディアに踊らされることなく、冷静な目をもった対話的な平和外交の道を切望します。そのため私たちは、日韓のキリスト教会が祈りを合わせ、和解と平和をめざす誠実な歴史認識の共有、相互交流、宣教協力の道を、いっそう力強く推進して行きます。

 

2021年 8月

 

 

 

 

こうしてなお訴え、祈り、わたし自身とわたしの民イスラエルの罪を告白し、わたしの神の聖なる山について、主なるわたしの神に嘆願し続けた。こうして訴え祈っていると、先の幻で見た者、すなわちガブリエルが飛んで来て近づき、わたしに触れた。それは夕べの献げ物のころのことであった。彼は、わたしに理解させようとしてこう言った。「ダニエルよ、お前を目覚めさせるために来た。お前が嘆き祈り始めた時、御言葉が出されたので、それを告げに来た。お前は愛されている者なのだ。この御言葉を悟り、この幻を理解せよ。お前の民と聖なる都に対して/七十週が定められている。それが過ぎると逆らいは終わり/罪は封じられ、不義は償われる。とこしえの正義が到来し/幻と預言は封じられ/最も聖なる者に油が注がれる。これを知り、目覚めよ。エルサレム復興と再建についての/御言葉が出されてから/油注がれた君の到来まで/七週あり、また、六十二週あって/危機のうちに広場と堀は再建される。その六十二週のあと油注がれた者は/不当に断たれ/都と聖所は/次に来る指導者の民によって荒らされる。その終わりには洪水があり/終わりまで戦いが続き/荒廃は避けられない。彼は一週の間、多くの者と同盟を固め/半週でいけにえと献げ物を廃止する。憎むべきものの翼の上に荒廃をもたらすものが座す。そしてついに、定められた破滅が荒廃の上に注がれる。」
2021年7月28日
ダレイオスの治世第一年のことである。ダレイオスはメディア出身で、クセルクセスの子であり、カルデア人の国を治めていた。さて、わたしダニエルは文書を読んでいて、エルサレムの荒廃の時が終わるまでには、主が預言者エレミヤに告げられたように七十年という年数のあることを悟った。わたしは主なる神を仰いで断食し、粗布をまとい、灰をかぶって祈りをささげ、嘆願した。わたしは主なる神に祈り、罪を告白してこう言った。「主よ、畏るべき偉大な神よ、主を愛しその戒めに従う者には契約を守って慈しみを施される神よ、わたしたちは罪を犯し悪行を重ね、背き逆らって、あなたの戒めと裁きから離れ去りました。あなたの僕である預言者たちが、御名によってわたしたちの王、指導者、父祖、そして地の民のすべてに語ったのに、それに聞き従いませんでした。主よ、あなたは正しくいます。わたしたちユダの者、エルサレムの住民、すなわち、あなたに背いた罪のために全世界に散らされて、遠くにまた近くに住むイスラエルの民すべてが、今日のように恥を被っているのは当然なのです。主よ、恥を被るのはわたしたちであり、その王、指導者、父祖なのです。あなたに対して罪を犯したのですから。憐れみと赦しは主である神のもの。わたしたちは神に背きました。あなたの僕である預言者たちを通して与えられた、律法に従って歩むようにという主なる神の声に聞き従いませんでした。イスラエルはすべて、あなたの律法を無視し、御声に耳を傾けませんでした。ですから、神の僕モーセの律法に記されている誓いの呪いが、わたしたちの上にふりかかってきたのです。あなたに対して罪を犯したからにほかなりません。わたしたちにも、わたしたちを治めた指導者にも告げられていた主の御言葉は成就し、恐ろしい災難が襲いました。エルサレムに下されたこの災難ほど恐ろしいものは、いまだ天下に起こったことはありませんでした。モーセの律法に記されているこの恐ろしい災難は、紛れもなくわたしたちを襲いました。それでもなお、わたしたちは罪を離れて主なる神の怒りをなだめることをせず、またあなたのまことに目覚めることもできませんでした。主はその悪を見張っておられ、それをわたしたちの上に下されました。わたしたちの主なる神のなさることはすべて正しく、それに対して、わたしたちは御声に聞き従いませんでした。わたしたちの神である主よ、強い御手をもって民をエジプトから導き出し、今日に至る名声を得られた神よ、わたしたちは罪を犯し、逆らいました。主よ、常に変わらぬ恵みの御業をもってあなたの都、聖なる山エルサレムからあなたの怒りと憤りを翻してください。わたしたちの罪と父祖の悪行のために、エルサレムもあなたの民も、近隣の民すべてから嘲られています。わたしたちの神よ、僕の祈りと嘆願に耳を傾けて、荒廃した聖所に主御自身のために御顔の光を輝かしてください。神よ、耳を傾けて聞いてください。目を開いて、わたしたちの荒廃と、御名をもって呼ばれる都の荒廃とを御覧ください。わたしたちが正しいからではなく、あなたの深い憐れみのゆえに、伏して嘆願の祈りをささげます。主よ、聞いてください。主よ、お赦しください。主よ、耳を傾けて、お計らいください。わたしの神よ、御自身のために、救いを遅らせないでください。あなたの都、あなたの民は、御名をもって呼ばれているのですから。」
2021年7月27日
わたしダニエルは、この幻を見ながら、意味を知りたいと願っていた。その時、見よ、わたしに向かって勇士のような姿が現れた。すると、ウライ川から人の声がしてこう言った。「ガブリエル、幻をこの人に説明せよ。」彼がわたしの立っている所に近づいて来たので、わたしは恐れてひれ伏した。彼はわたしに言った。「人の子よ、この幻は終わりの時に関するものだということを悟りなさい。」彼がこう話している間に、わたしは気を失って地に倒れたが、彼はわたしを捕らえて立ち上がらせ、こう言った。「見よ、この怒りの時の終わりに何が起こるかをお前に示そう。定められた時には終わりがある。お前の見た二本の角のある雄羊はメディアとペルシアの王である。また、あの毛深い雄山羊はギリシアの王である。その額の大きな角は第一の王だ。その角が折れて代わりに四本の角が生えたが、それはこの国から、それほどの力を持たない四つの国が立つということである。四つの国の終わりに、その罪悪の極みとして/高慢で狡猾な一人の王が起こる。自力によらずに強大になり/驚くべき破壊を行い、ほしいままにふるまい/力ある者、聖なる民を滅ぼす。才知にたけ/その手にかかればどんな悪だくみも成功し/驕り高ぶり、平然として多くの人を滅ぼす。ついに最も大いなる君に敵対し/人の手によらずに滅ぼされる。この夜と朝の幻について/わたしの言うことは真実だ。しかし、お前は見たことを秘密にしておきなさい。まだその日は遠い。」わたしダニエルは疲れ果てて、何日か病気になっていた。その後、起きて宮廷の務めに戻った。しかし、この幻にぼう然となり、理解できずにいた。
2021年7月26日
わたしダニエルは先にも幻を見たが、その後ベルシャツァル王の治世第三年に、また幻を見た。その幻の中にあって、見るとわたしはエラム州の都スサにおり、ウライ川のほとりにいるようであった。目を上げて眺めると、見よ、一頭の雄羊が川岸に立っていた。二本の角が生えていたが共に長く、一本は他の一本より更に長くて、後ろの方に生えていた。見ていると、この雄羊は西、北、南に向かって突進し、これにかなう獣は一頭もなく、その力から救い出すものもなく、雄羊はほしいままに、また、高慢にふるまい、高ぶった。これについて考えていると、見よ、西から一頭の雄山羊が全地の上を飛ぶような勢いで進んで来た。その額には際立った一本の角が生えていた。この雄山羊は先に見た川岸に立っている二本の角のある雄羊に向かって、激しい勢いで突進した。みるみるうちに雄山羊は雄羊に近づき、怒りに燃えてこれを打ち倒し、その二本の角を折ったが、雄羊には抵抗する力がなかった。雄山羊はこれを地に投げ打ち、踏みにじった。その力から雄羊を救い出すものはなかった。雄山羊は非常に尊大になったが、力の極みで角は折れ、その代わりに四本の際立った角が生えて天の四方に向かった。そのうちの一本からもう一本の小さな角が生え出て、非常に強大になり、南へ、東へ、更にあの「麗しの地」へと力を伸ばした。これは天の万軍に及ぶまで力を伸ばし、その万軍、つまり星のうちの幾つかを地に投げ落とし、踏みにじった。その上、天の万軍の長にまで力を伸ばし、日ごとの供え物を廃し、その聖所を倒した。また、天の万軍を供え物と共に打ち倒して罪をはびこらせ、真理を地になげうち、思うままにふるまった。わたしは一人の聖なる者が語るのを聞いた。またもう一人の聖なる者がその語っている者に言った。「この幻、すなわち、日ごとの供え物が廃され、罪が荒廃をもたらし、聖所と万軍とが踏みにじられるというこの幻の出来事は、いつまで続くのか。」彼は続けた。「日が暮れ、夜の明けること二千三百回に及んで、聖所はあるべき状態に戻る。」
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