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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4863号】荒野の声

2017年6月17日

 教区総会の取材を終えようとしている。いつもこの時期に思うのは、主観と客観のせめぎ合いである。▼会議で語られたことをすべて報告しようと思えば、発言録としてテープ起こしなどして何頁にもわたる記録となる。語ったことをそのまま文字とするのだから最も客観的と言えるのかもしれない。しかし議事録であってもこうはならない。書記による取捨選択により手際良く、議論されたこと、決議したことが記録として残る。新報記事はなお紙幅が限られるゆえ、記者たちの選択幅はもっと大きくなり主観と客観のせめぎ合いが起る。▼けれども、幾つかの教区を取材すると、その教区に特徴的な議題や慣習となっている議事進行も際立ってくる。議事録ではかえって平板となり目立たなくなることかもしれない。他教区から転任してきたり、教区を跨いで教会を転会したりがあると同じような経験もあることだろう。中にいては当たり前と思ってしまうことも、外から来て見ることで客観性を持つこともある。▼いずれにしても、どの会議もが神の御前の会議として真剣な討議を重ねている。今回もこれを良く伝えることができるようにと願っている。

機構改革による削減予算可決

奥羽教区

 第72回奥羽教区総会が5月23日~24日、奥羽キリスト教センターで、開会時正議員114名中102名の出席で行われた。

 議長報告において、邑原宗男議長が6頁にわたる報告文を約30分かけて朗読。冒頭、江刺教会が献堂式を行い、教区内被災教会礼拝堂・牧師館の再建事業は一応完了したことを感謝と共に報告した。また、教区に関しては、11月に開催された臨時総会で機構改革を可決し、今年度から実施すること、昨年度の総会で可決された「安全保障関連法の廃止を求め、憲法『改正』に反対する声明」に基づき、議長名で「安全保障関連法による自衛隊の南スーダン派遣閣議決定及びそれに基づく派遣への抗議」を採択し、安倍晋三内閣総理大臣、稲田朋美防衛大臣に送付したこと等を報告した。

 機構改革においては、教師常置委員を1名減らし3名とした他、5つの常設委員会(伝道、社会、教育、教師、財務)を廃止し、3つの部(宣教・財務・教師)を設置し、人員を削減している。

 今総会で最も時間を割いて協議された「内心の自由を奪う『テロ等準備罪』を新設する組織犯罪処罰法改正案(共謀罪)に反対する声明に関する件」は、提案された声明文に対し、「平易に語り掛ける文章に」、「ホーリネスの弾圧のことを明言すべき」等、様々な意見が述べられた。総務・宣教審査委員会の審議を経て文面が練り直され、「中高生にもわかる版」と合わせて可決された。

 教団問安使挨拶では石橋秀雄教団議長が挨拶文を朗読。質疑応答では、「報告には地方伝道についての視点が欠落している」、「教団総会議員の削減等を検討すべき」、「沖縄教区からの反応を待つだけでなく姿勢を示すことによって話し合いが進む」、「教団総会議案をことごとく否決、廃案としているが、選挙制度の改革を考えるべき」等、多岐にわたる質問、要望が出され、石橋議長はそれぞれ丁寧に応じた。

 「2017年度経常会計予算案・負担金割当案」では、対前年度20万円減の負担金割当案が承認された他、機構改革により約51万円の支出を削減した上で、開拓伝道資金会計から40万円を繰り入れる予算案を可決した。

 教勢低下の影響が避けられない中、協議において、小規模教会存続のため、一人の牧師が複数の教会を巡るサーキット形式の伝道牧会や、信徒・信徒伝道者の働きのバックアップが提言された他、実態調査に基づいて負担金を検討し、かつ前向きに財政を考えてほしいとの要望が出された。

三役選挙結果
【議長】邑原宗男(江刺)、【副議長】村岡博史(弘前)、【書記】松浦裕介(下ノ橋)

常置委員選挙結果
【教職】雲然俊美(秋田桜)、飯田敏勝(大曲)、白戸清(野辺地)

【信徒】鈴木務(秋田高陽)、久保征紀(奥中山)、宮腰桂子(鷹巣)
(嶋田恵悟報)

 

機構改正提案再延期を報告

西中国教区

 第66回西中国教区総会が5月16日、17日、湯田温泉・カリエンテ山口にて開催された。出席議員は開会時121名中110名だった。

 今総会は、議長総括・常置委員会報告において、議長総括、岩国基地問題、中長期財政計画についての報告を、2日間の議事全体に分散させて時間を用い丁寧な質疑、議論を行った。

 議長総括では小畑太作議長が「審議開始から9年を経ている教区機構改正提案を2016年教区総会で1年延期した。主たる理由は教団事務局との法的調整が遅々として進まないことだった。しかし、16年度も教団事務局からの回答が甚だしく遅延し調整が進まず、この度も提案にこぎ着けることができなかった」と提案を再延期したことを報告。「17年度は調整を迅速に為されるよう常議員会等、より公的な対応を求める」とした。

 岩国基地報告で大川清議員(基地問題特別委員、岩国)は、米軍の配備・移転に伴う基地の拡張・強化の現状を報告。基地を戦争の拠点としてはならないことを訴えた。

 栗原通了財務委員長(福山東)が中長期財政計画検討報告をした。教会員年齢構成、2012年から2016年までの現住陪餐会員数、献金額の推移、2020年までの同推定を報告。会員数、献金額とも年平均約2~3%の漸減傾向が続いている。「一教会に一牧師で教会が成り立つのは理想であるが、今後は複数の教会が協力して、教区謝儀基準以上を確保し牧師を支える体制を整えて行く」ことが必要とした。

 2016年度には教区事務職員採用に対応できるよう運営資金より300万円を繰入れ予算立てしたが、採用はなかった。2017年度は事務所機能充実を見越した予算編成とし、前年度繰入金を差引いた実績比、約300万円増額の2954万円の予算案を可決した。

 議員提案として、教区内で起った性差別的な表現について「差別である」との訴えを受け止め、性差別を無くすための具体的な取組みを行う議案が、議論の末、常置委員会付託とする修正によって可決した。2015年8月6日に行われた集会案内チラシの講師肩書に性差別的表現があったとの指摘から、集会の実行委員会、分区が学びを深めてきたことを教区全体の課題として共有することを提案した。提案は何が差別的な表現であったかを一切明らかにしなかったが、議場には具体的な報告なしに何を決議するのかわからないとの意見が多くあった。

 議事冒頭では1名の准允式を行い新しい教師を立てた。

三役選挙結果
【議長】小畑太作(宇部緑橋)、【副議長】西嶋佳弘(広島牛田)、【書記】鎌野真(福山延広)

常置委員選挙結果
【教職】小林克哉(呉平安)、大川清(岩国)、武田真治(広島)

【信徒】島村眞知子(広島牛田)、栗原通了(福山東)、土井桂子(廿日市)
(新報編集部報)

 

新議長、御言葉に堅く立つことを強調

東海教区

 第101回東海教区総会が5月23日から24日、教区南信分区の運営により池の平ホテル(長野県茅野市)にて開催された。開会礼拝では松木田博議長による説教「その名は万軍の主」が語られ、聖餐式が執行された。開会時の出席議員は総議員数206名中156名だった。

 組織と日程案承認後の議長報告で、松木田議長は教区財政や謝儀互助について触れると共に、『教団信仰告白』に学んで伝道の基礎固めをめざす「東海教区五カ年計画」の1年目として、教区各部及び分区が2016年度主題「公の礼拝を守る教会」を掲げて充実した集会を持ったことを告げた。また2期4年の議長在任中、主と教区に支えられたことへの感謝を献げて報告を締めくくった。

 議長報告後、23日は夜9時まで選挙を中心に議事が進行した。東海教区規則は内規第2条で連続三選の禁止を定めている。今総会では松木田議長と宮本義弘副議長がこの条項に触れていた。まず行われた議長選挙では、宮本義弘牧師(沼津)が1回目の投票で議長に選出された。新議長は挨拶で「御言葉が響き合う教区に」と呼びかけ、「各部委員会は必ず最初に御言葉に聴き、礼拝を献げて始めたい。牧師だけでなく役員にも御言葉を担って欲しい」と、教区全体として御言葉に堅く立つことの大切さを強調した。続く副議長選挙では2回の投票を経て宇田真牧師(岩村田)を選出、伝道委員長選挙で柳谷知之牧師(松本)を選出した。それぞれ2名の受按願と受允願を承認、常置委員教職予備選挙を行い、記念式を献げて初日を終えた。

 2日目朝、按手礼式と准允式を行い正教師と補教師を立てた。

 議長と副議長が石井佑二牧師(遠州)を教区書記に指名し、新体制が始動した。常置委員選挙の投票が行われ、開票の前後に各部事業計画案、決算報告及び予算案、教区負担金、前年度からの残金処分について等の議案が討議された。「五カ年計画」2年目の主題「福音を正しく宣べ伝える教会」に対する妥当性の有無を念頭に各案の審議を行い、僅かの原案修正を付して全議案が可決された。討議を通し、教団関連の社会事業団体がきわめて多いとの特徴を持つ教区として、今年度も伝道の本質論に立って活動する旨を確認した。

常置委員選挙結果
【教職】新里正英(三島)、宍戸俊介(愛宕町)、松木田博(甲府)、小出望(長野県町)

【信徒】黒沼宏一(静岡)、茅野眞澄(山梨)、五味優子(日下部)、諏訪部眞(信州)
(原田裕子報)

 

二つの協議会を開催

京都教区

 第81回京都教区総会が行われた。京都教区は長年5月の連休中に定期総会を行ってきたが、今回は5月22〜23日に洛陽教会で開催した。開会時107名の議員出席で、2日にわたり三役・常置委員選挙を含めた法定議案や建議案などを扱った。主任担任教師の逝去に伴う富士見台伝道所解散や桐原伝道所廃止を承認し、教会・伝道所数は76となった。

 今回の総会の中では、二つの協議会を開催した。協議会1では石橋秀雄教団議長に陪席を要請し、「教団宣教基礎理論改訂案・教団の今後を巡って」をテーマに協議の時をもった。教団議長は現行の宣教基礎理論(試論)と第2次草案を比較しつつ伝道への熱意を語ったが、会場からは「第2次草案の宣教論は、世界・人間の現実から離れている」、「人間を宣教の対象としか見ない姿勢なら傲慢だ」などの発言が続き、双方の問題意識が噛み合うまでには至らなかった。

 協議会2では、教区が市民有志と共に運営する「バザールカフェ」の活動報告を受けた。同カフェは単なる喫茶店ではなく、地域社会で多様な人々の共生を創り出すコミュニティー施設である。映像による日常活動の紹介後、同カフェに関わる社会学者から地域活動におけるキリスト教と市民活動の連携につき解説を受け、スタッフから個人史(教会との出会いを含めて)を通して同カフェの意義が語られた。同カフェはアメリカ合同教会とディサイプルズの共同世界宣教局(CGMB)所有の元宣教師館「クラッパードイン」で活動する。その土地建物売却構想がCGMBから示されたことを契機に、今回の協議会を持った。CGMBからも高い評価を得た同カフェは、教会と教会外の市民の「ゆるやかな共同ネットワークの中で」(教区アジア宣教活動委員会の総括)、地域での多様な人々の共生を創り出す。それはまさに教区の宣教姿勢でもあり、協議会1で感じられた虚しさを癒すものが協議会2にあったとも言えよう。

 2日目は逝去者記念礼拝後に、准允式・按手礼式で3名の准允と2名の按手を行った。議事では建議5件を可決した(以下、題の要旨)。①山城博治さんの長期不当勾留への抗議と米軍基地県内移設反対の声明、②共謀罪(組織犯罪処罰法改正案)法案廃案を求め、戦争の出来る国づくりに反対する声明、③日本国憲法に関する京都教区の態度表明、④外国人教師の滞在資格に関わる問題を教区の課題とする、⑤クラッパードインに関するCGMBへの要請。

三役選挙結果
【議長】入治彦(京都)、【副議長】 今井牧夫(京北)、【書記】李相勁(福知山)

常置委員選挙結果
【教職】月下星志(上鳥羽)、横田明典(近江金田)、井上勇一(洛南)、望月修治(同志社)、森下耕(洛陽)、浅野献一(室町)、深見祥弘(近江八幡)

【信徒】谷口ひとみ(八幡ぶどうの木)、菅恒敏(京都)、志賀勉(紫野)、奥野カネコ(膳所)、大下真弓(京都葵)、原田潔(大津東)、永島鉄雄(草津)
(入 治彦報)

 教師委員会の働きは教規によれば、①教師養成機関に関する事項、②教師の育成、研修および留学などに関する事項、③教師の人事交流に関する事項、④教師の戒規に関する事項、とあります。どれもが重要な事項ですが、特に委員会が喫緊の課題として検討しているのは、②の「教師の育成、研修」ということです。教団がたてた一人の教師が主のご委託に応えて歩んでいくためには、主の導きの中で、さまざまな形の学びや支えが必要でありましょう。その一つの大事な柱として、教師の継続教育、生涯教育ということがあります。それは教団という教会の欠くことのできない、大切な事柄です。教団は過去において、教師夏期講習会、牧会者共同セミナーといった継続教育に取り組んできましたが、さまざまな事情からそれらは現在行われていません。地区、教区、各神学校をはじめ、さまざまな形での研修の取り組みが現在行われていますが、同時に、教団としての教師の継続教育が求められていると言えます。

 現在、伝道推進室主催で教師の継続教育の取り組みが続けられています。これらの蓄積を活かしつつ、今後、教師になって10年までの教師を対象とする10年研修、さらには20年研修といったものも視野に入れ、教団の教師の継続教育の場をつくっていくことが教師委員会の大きな課題だと言えます。(菅原 力 教師委員長)

三井啓示氏(隠退教師)
 17年4月2日逝去、83歳。東京都生まれ。59年青山学院大学大学院卒業。同年より桜木、福井神明、中目黒、仙台五橋教会を牧会し08年隠退。
 遺族は息・平井義人さん。

出口光子氏(隠退教師)
 17年4月26日逝去、91歳。静岡県生まれ。55年東京神学大学大学院卒業。60年より六角橋教会を牧会し09年隠退。
 遺族は息・出口告さん。

 3月6日の救援対策本部最終会議に引き続き、3月16日及び5月8日、本部事業の残務処理を担当する継続事業委員会が開催された。

 第1回委員会 冒頭委員会組織が行われ、委員長に佐々木美知夫・前対策室長、書記に真壁巌・前本部委員、財務委員長に佐久間文雄・前本部財務委員長を互選し、その他、保科隆・前本部委員、陪席に道家紀一総幹事事務取扱、飯島信担当幹事で組織することが確認された。

 続いて常議員会から付託された事業内容として①被災教会からの貸付金返済受付等管理業務、②教団救援対策本部よりの申し送り事項【東北教区被災者支援センター・エマオ活動支援、東北教区放射能問題支援対策室「いずみ」活動支援】、③教団救援対策事業全記録刊行業務、④教団救援対策本部会計処理業務、⑤その他、教団救援対策本部活動からの継続事業を改めて確認したほか、計良祐時財務幹事が2月末までの収支状況を、飯島担当幹事が会堂・牧師館復興貸付金返済状況、補正予算案に基づく5団体などへの支援執行などを報告した。また、エマオ仙台で使用していた「ハイエース」廃車にともなう件を協議した。

 第2回委員会 継続事業委員会メンバー以外に、前本部委員、奥羽・東北・関東の各教区議長、被災3教区幼児教育担当者会委員長、事務局幹事が陪席して行われた。

 佐久間財務委員長から口座を閉じた時点での国内外募金結果、担当幹事から貸付金返済状況とこの間の活動、教区議長から被災教会の様子や現時点での課題などが報告された。

 主な協議事項として①本部活動終了に伴う決算、②「国際青年会議in京都」報告書を全教会へ送ることへの提言、③青年会議の声明に盛られた内容の取扱い、④担当幹事の任期中の仕事内容の確認などがなされ、石橋秀雄・前本部長の祈祷によって終了した。但し、①については、青年会議関係の支払いやボランティアセンターの敷金の返済などが継続しているため、5月末に行われる監査までに決算を取りまとめることとした。(飯島 信報)

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