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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4868号】教団教誨師会研修会・教区代表者会

2017年9月16日

 6月26~27日にかけて「教団教誨師会研修会・教区代表者会」が国立オリンピック記念青少年総合センターにて行われた。教誨師93名中34名が参加し、教団伝道委員会から2名が派遣された(内1名は教誨師)。福田哲教誨師(丸亀少女の家、香川直島教会・香川豊島教会牧師)による開会礼拝に始まり、教区代表者会により、情報交換などが行われた。

 研修会は、臨床心理士の今村洋子氏(播磨社会復帰促進センター心理技官、日本長老教会調布南教会員)に「被収容者に対する臨床心理」と題して話してもらった。今村氏は、少年施設での経験から非行に向かう少年たちを「自分を愛し大切にすることが下手な子どもたち」と考え、彼らの環境において、心理的負荷を高めず、居場所を確保することが、最低でも必要であることを語った。また、被収容者の7割程が軽重に関わらず性的なものを含む暴力やネグレクトなど被害にあっていることが報告された。

 こうしたことから、「人は変わる可能性がある」、「人は信頼する者からのみ学ぶことができる」、「人は大切にされているという実感の中で安定する」ことが意識させられた。具体的な対処方法として認知行動療法やグループワークなどが紹介された。さらに、犯罪からの立ち直りについての調査報告があった。そこから、人と人の出会いと自己肯定感の大切さ、適切な社会的つながりの必要性と、それらを支援できる社会について示唆されるところが大きかった。

 教誨師からの発題では、原裕教誨師(山形刑務所、天童教会牧師)、鈴木恭子教誨師(美弥社会復帰促進センター、下関西教会牧師)の教誨活動から具体的働きが報告された。

 教誨師だけでなく礼拝を中心とする福音宣教の課題と、それぞれの今後の働きに対する大きな励ましを受けることができた2日間であった。 (柳谷知之報)

 世界宣教委員会は、教団から宣教師を送り出し、また海外からの宣教師を迎え、諸外国の教会との交わり、種々の世界宣教団体との交わりを担当する、いわば外務省のような働きをする委員会です。傘下に宣教師人事委員会や韓国・台湾・スイスなど各宣教協約を結んでいる教会との交流委員会など6つの小委員会を持ち、総幹事のもとで3人の事務局スタッフによって日常の働きが進められています。

 東日本大震災からの復興・再建のために海外の教会からの支援と連帯の力強い働きによって、教団はまさに世界に広がるキリストの体に連なっていることを実感しました。教団の海外教会との絆や海外宣教への取り組みは新しい世紀を迎えています。アメリカや西欧の教会だけでなくアジアやアフリカ、中近東の教会との交わりも欠かせません。教団がどのように世界の教会と宣教において連帯して行くか、新たなる基本方策作成の必要に迫られています。

 世界宣教の働きの関心や重要さへの認識をどのように深め広げてゆくかが課題です。教団から派遣する宣教師については、それぞれ支援委員会を作って働きが支えられています。その労苦や喜びが国内の教会の宣教の視野を広げ、励ましを与えるはずです。担当委員や支援委員会の枠を超えて関心が広がるため、各教区との連携や各教会に情報が伝わるよう努めます。 (秋山 徹 世界宣教委員長)

利川栄宣氏(隠退教師)
 16年9月12日逝去、89歳。大阪府生まれ。62年日本聖書神学校卒業。63年より横浜菊名、横浜岡村教会を牧会し、05年隠退。
 遺族は妻・利川明子さん。

 

田傳治氏(隠退教師)
 17年2月8日逝去、89歳。栃木県生まれ。52年受允、88年受按。52年より毛呂、大塚平安、浪江、安積、勿来教会を牧会し、05年隠退。
 遺族は息・田信治さん。

 

加藤善治氏(無任所教師)
 17年4月4日逝去、67歳。愛知県生まれ。74年関西学院大学大学院卒業。83年より聖和大学、関西学院大学に12年まで務める。
 遺族は兄・加藤三之さん。

 

澤村ツネ氏(隠退教師)
 17年6月25日逝去、89歳。東京都生まれ。54年日本聖書神学校卒業。57年より茅沼伝道所(60年愛光伝道所に改名、70年廃止)、栗山、小樽教会を牧会し、思恩会に82年まで務め、06年隠退。
 遺族は夫・澤村政一さん。

 

和泉糸子氏(隠退教師)
 17年7月16日逝去、72歳。兵庫県生まれ。95年受允、98年受按。95年より我孫子教会を牧会、16年隠退。
 遺族は娘・細川順子さん。

 

西上信義氏(本庄旭教会主任担任教師)
 17年7月22日逝去、78歳。広島県生まれ。66年東京神学大学大学院卒業。同年より延岡三ツ瀬、八幡鉄町、伊勢崎、中目黒、渋川、水戸自由が丘、本庄旭教会を牧会。
 遺族は妻・西上立子さん。

 岩沼教会は、東北学院の創始者である押川方義、吉田亀太郎の伝道により、1885年(明治18年)10月30日に奥州街道沿いに設立されました。

 1930年(昭和5年)に岩沼市役所の近くに移転(設立後45年)して、プロテスタントでも珍しい、石造り(総石造り、凝灰石)の会堂が建てられました(献堂87年目)。

 2011年3月11日、東日本大震災により、建物に亀裂が入り、一時は、赤紙が貼られ、使用不可能となりました。しかし、岩沼市民の方々や、教会内外の多くの方々の支援を受け、僅か1年もたたないうちに教会建物が復興できました。教団からの1400万円もの多額な借入も、早くに返済することが出来、感謝に堪えません。

 毎年、多くの方々に、岩沼教会の復興を覚えて、力強い励ましを頂いています。

 昨年7月には、京都教会(入治彦牧師)の方々が、暑い中、車で茶道具を運んで、美味しいお抹茶を振る舞って下さいました。感謝致します。

 また、アドヴェント第一主日には、宮城学院を卒業され、現在チェンバロ奏者として、ストックホルムで教鞭をとっておられる鎌田まゆみさんが、ソプラノのリズ・マリーさんと一緒に復興チャリティーコンサートを開いて下さり、90名の方々が集められ、チェンバロの美しい音色と、澄んだ歌声に心から感謝致しました。この時に集められた献金は、被災地の支援のために、教団に全額を送らせて頂きました。参加された方の中には、教会に来ることが初めての方や、石造りの教会に関心をもっておられる方々もおられました。

 つい先日、「岩沼市史」が、岩沼市教育委員会から届けられました。518頁にもなるその資料「資料編Ⅳ近代」には、現、岩沼保育園が岩沼幼稚園だった頃のことも記されており、岩沼幼稚園設立者岩沼日本基督教会とあり、教会創立の40年祭のことや、教会移転(奥州街道から現住所へ)、また、教会堂平面図、建物配置図、社会生活の項目には、(宗教、教育)の中で、昭和初期の幼稚園バザーのことや、文化的生活改善に一翼を担っている様子など、詳細に書かれてありました。

 岩沼市において、132年の歴史を数える岩沼教会が、市の歴史資料にしっかりと位置付けられているということを知り、改めて「この地にある教会としての歩み」の重みを感じた次第です。

 これらのことを覚えつつ、これからも、この地にあって地域に根ざした教会として、保育園に関わる方々も共に、「この地にある教会としての歩み」を続けていくことが出来ますようにと、願わずにはおられません。

 まだまだ東日本大震災の傷跡は深く、互いに支え合い祈り合って、忘れることがない様に励んでまいります。主の御名によって祈ります。(東北教区・岩沼教会牧師 古屋 博規)

 第28回キリスト教学校人権教育セミナーが8月18~19日、共愛学園(群馬県前橋市)で開催された。「今日、会いに行こう今、知る、出会う、共に生きる」の主題の基に開会礼拝、基調報告、主題講演、リレートーク、分科会、聖書研究、派遣礼拝などのプログラムで進められた。

 主題講演は群馬県出身の東京基督教大学の山口陽一教授が「群馬県で考えるキリスト教学校の教育的使命」と題して行われた。新島襄と内村鑑三が群馬県出身だが、群馬県にキリスト教を根付かせた柏木義円、住谷天来、周再賜といった牧師の行った人権の尊重と獲得の歴史を語った。特に柏木義円の公娼廃止(群馬県は全国初の廃娼県)、臣民教育廃止、非戦論などの思想は群馬のキリスト教及び共愛学園、新島学園の教育の中に受け継がれていると語った。

 分科会は5つのテーマに分かれていた。①部落差別とどう取り組むか、②学校とセクシュアル・マイノリティ、③在日外国人の人権、④子どもの精神世界とどう向き合うか、⑤発達障がい児者と共に切り拓く未来。どのテーマも「人権教育」という一点で互いに結びついている。分科会前に各分科会でどのような話をするか代表者がリレートークをし、また2日目にグループに分かれて各分科会でどのような話がされたかの説明があり、各分科会の課題を共有することが出来た。聖書研究は山口里子さん(日本フェミニスト神学・宣教センター)の「教師と呼ばれたイエスその生き方、語り方は?」と題して行われた。関田寛雄牧師の派遣礼拝に続いて「全国キリスト教学校人権教育研究協議会」総会をもって終了した。

 今回初めての参加で緊張感が漂うセミナーと思っていたが、笑顔が一杯で暖かいキリストの愛を感じる2日間だった。分科会で在日外国人の子どもの「自分のためにこんなにも考えてくれて感謝です」との言葉が心に残った。 (豊川昭夫報)

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