第4回委員会が2月22~24日に、農村伝道に関する協議会と並行して行われた。協議会は、全国からの参加者の移動を考慮して3日間の日程にし、また真冬の北海道であり、開催まで心配された点があった。しかし、現地の参加者たちが独自に実行委員会をも立ち上げ、多大な協力を得て、天候にも恵まれて、協議会を無事に持つことができた。
伝道委員会の議事として、業務報告及び会計報告を承認した。
また、常議員会報告、東日本大震災救援対策本部報告を受けた。伝道推進室委員会報告、宣教委員会報告、「こころの友」「信徒の友」編集委員会報告、宗教改革500周年記念教会中高生・青年大会実行委員会報告をそれぞれの担当者から受けた。記念大会は、教団の「宗教改革500周年記念事業基本方針」に基づき、2017年度に「教会中高生・青年大会」が行われる。その準備が始まったが、伝道委員会としてもこれに協力する。
また、2016年度開拓伝道援助金に申請のあった6件(奥羽・浪岡伝道所、関東・神の愛キリスト伝道所、東京・冨貴島教会、兵庫・姫路あけぼの教会、西中国・小郡教会、四国・香川直島伝道所)を審議し、すべて承認した。それぞれの教会・伝道所に問安を行うための担当者を決めた。問安者は現地に赴き、祈りをささげることで、単に財務上の応援だけでなく、教団としての伝道協力が目に見える形で実現するよう働いている。2017年度の援助金についても申請を受けていくが、原資は限られているので、献金によって広く協力を願いたい。
第39総会期教区伝道委員長会議について準備を進めた。宣教委員会の宣教方策会議との関連や、伝道推進室の動きなども考慮して、企画を立てている。
また、全国教誨師連盟が60周年を迎えるので、追加として10万円の献金を決定した。(飯田敏勝報)
北海道にて農村伝道に関する協議会
2月22~24日に、第10回農村伝道に関する協議会が、北海道三愛畜産センターにて行われた。教区推薦の12名、教団伝道委員、その他、利別教会をはじめ現地から大勢が集まり、全体で40余名の参加者があった。
1日目は移動にも時間がかかり、夕食後の成田いうし伝道委員長の開会礼拝からプログラムが始まった。会の開催には北海教区の協力を得、久世そらち議長の挨拶がなされた。
2日目はホテルから三愛畜産センターへ移動し、基調講演を受けた。河村正人氏は発題「瀬棚フォルケホィスコーレの歩みとこれからの展開」で、この地での教育活動、更に三愛運動と新規就農について語った。生出正実氏は講演「農村伝道に導かれて」で、農業とキリスト教とに関わり合った講師の半生が、家族をはじめ多くの方々との歩みであったと語った。
昼食後にフィールドワークで、酪農の現場とせたなの町の歴史に触れる時をもった。無教会や聖公会を含め、キリスト教がこの地に深く関っていることが、現地の実行委員長である西川求氏によって案内された。夕食後に交わりの時をもち、司会者がいきなり発言者を指名するという仕方で、大半の参加者が正直な思いを述べる機会となった。昼食時には混声で、交わりの時には訓練を重ねた男声合唱が披露され、信仰が反映された賛美を皆で感じることができた。
3日目はホテルにて、全体協議。発題や講演に加え、既に昨夜から始められた協議が、尚一層深められた。
今回の協議会によって、現地の方々が今後のことを考える好機ととらえてくれたことは、大きな喜びであった。信仰を伴う共同体が今後更に、いかに歩んでいくかを、内と外とから、祈り合うことができた。熊江秀一伝道委員の閉会礼拝によって、御言葉を受けて送り出された。(飯田敏勝報)
児童養護施設の実践について学ぶ
第4回社会委員会が2月29日~3月1日、金沢長町教会を会場にして開催された。
開会礼拝の後、「キリスト教と社会福祉—児童養護施設における実践から—」と題して、虹釜和昭氏(北陸学院大学教授)を講師として招き、学びの時を持った。虹釜氏は金沢市にある梅光児童園の施設長をしていた方である。
児童養護施設で暮らしているこどもたちの家族背景や、課題について、また梅光児童園の施設の特色と課題について、パワーポイントを用いて説明した。
特に虹釜氏は「愛着」について語った。柔軟性は愛着によって形成されるものであり、愛着の未形成によって、さまざまな障がいが考えられる。親から得ることの出来なかった感情が職員との間で行われる。そのことの背景や支えにキリスト教が必要と語られた。講演後には、質疑や意見が出され、話し合われた。
その後開催された委員会では、諸報告がされ、特記すべきことは、死刑執行を繰り返さない要望書を、内閣総理、法務各大臣宛て送付したこと、「第3回『マイノリティ問題と宣教』国際会議」に社会委員会より全国募金を合わせて50万円拠出したことが報告された。
協議事項としては、クリスマス献金をもとに実施している社会福祉施設への援助については、各教区より推薦された8施設に各12万円送ることを決めた。
全国社会委員長会議は、2016年6月13日~14日に教団会議室で開催を予定している。題は「3・11東日本大震災から5年」とする。
「社会委員会通信」第49号発行について話し合われた。
その他、社会委員会の使命に関わる事柄について協議し、意見を交換した。 (加藤孔二報)
今総会期4回目の協約関係合同委員会が3月3日に教団会議室で行われた。
【台湾】
1月21日から3ヶ月の間、台湾基督長老教会(PCT)の蘇貞芳宣教師が来日し、今夏からの埼玉中国語礼拝伝道所への派遣準備に当たったことが冒頭に報告された。
PCTの教職が「中国語(北京語)」を主として語る会衆のもとに遣わされることは、PCTの歴史、また、台湾の歴史、とりわけ台中関係史を語る上で大きな出来事である。まさに神のなせる業であるが、そのことをめぐって関係者が丁寧に準備を重ねてきたことも併せて報告された。その他、青山学院女子短大と学生キリスト教友愛会(SCF)の台湾スタディーツアーや、アジアリーダーシップ会議についての報告、加藤誠幹事による林田義行宣教師(高雄日本語教会)訪問などの報告を受けた。
また、8月に台湾で開催予定の教会協議会について確認した。
尚、教育委員会との共催である日台ユースミッションについて、担当者から準備状況を聞き、委員会としては2015年度決算時の余剰金処理の形で、当ミッションの経費の一部として応援することとした。
【韓国】
韓国3教団との協議会準備について報告と協議がなされた。これは、協約関係のある3教団からの宣教師の受入についてが主たる話題である。相互が理解を深めて十分な働きができるように配慮していくことが求められ、それも含めて、課題を共有する協議会の開催が求められていることが確認されている。尚、2月にそのための打ち合わせがソウルでなされ、岸憲秀委員長、加藤幹事が出席した折に、教団から派遣しているナグネ宣教師、長尾有起宣教師を問安したことが報告された。
【スイス】
7月に開催される三国間協議会について、日程案の確認と協議会の性格の確認がなされた。 (岸 憲秀報)
2月21日に伝道推進室北陸大会が開催された。
伝道応援として各地の教会の主日礼拝に説教者が派遣された。説教者の派遣先の教会は以下の通り。富山新庄教会、富山鹿島町教会、福野伝道所、金沢教会、金沢長町教会、小松教会、桜木教会、若草教会、内灘教会、恵泉教会、羽咋教会。
同日午後2時半から金沢教会を会場にして北陸大会が開かれた。富山・石川・福井の北陸3県の諸教会から主にある兄弟姉妹たちが参集し礼拝堂は補助椅子を出すほどの参加者で熱気に溢れた。開会礼拝の説教者北紀吉牧師は「収穫は多いと主が約束しておられるのだから祈り求めよう。主は祈る人を伝道に用いてくださる」と語った。
礼拝後は加藤常昭教師による講演会で、主題は「創造力と想像力に満ちて出て行く伝道」。讃美歌379番「見よや、十字架の旗たかし」を取り上げ、キリストのために戦う歌を心に刻もうと語り始めた。キリスト者として戦争を体験し、金沢の教会で伝道した講師の話は具体的で説得力に富み、ユーモアがあり、会場は時折笑いに包まれた。「待ち続ける教会から訪ねる教会へ、一人の魂のために祈り働きかけること、牧師中心の伝道からみんなで伝道すること、お互いを知るために名札を付けること、日曜日に教会に来ることができない人々への配慮、教会員が互いに慰めの言葉を語り合う交わり、創造力、想像力を発揮して伝道の道を訪ねよう」と語りかけ、教会を伝道へと励ます情熱的な講演だった。32教会から233名が参加し、礼拝席上献金で19万1570円が献げられた。
同時刻に富山県砺波市にある出町教会で呉西伝道圏伝道集会が行われた。出町教会の前田真孝牧師の報告によると、集会は主に幼稚園親子を対象に、石橋秀雄牧師(伝道推進室室長)を迎え、出町教会、福野伝道所、福光教会から大人39名、子ども23名が参加した。迫力ある腹話術と講演により来場した幼稚園親子に明確なメッセージが届けられた。牧師、教会が孤立することなく伝道の協力が活発になされることを願って金沢教会から帰路に着いた。 (岩田昌路報)
2月29日から3月1日にかけて、広島教会を会場に第52回西日本5教区合同宣教研究協議会が行われた。今回は、西中国教区の担当で、テーマが「広島戦後70年の歩み」であった。東中国教区、四国教区、九州教区の宣教研究または教師部の委員会の代表者と教団総幹事の参加があった。
西中国教区宣教研究会委員・武田真治氏による開会礼拝に続き、本竜晋委員長より今回のテーマの発題があり、「第2次大戦下における日本基督教団の責任についての告白」の実質化に向けて西中国教区が行ってきたこととして、清鈴園をはじめとする西中国キリスト教社会事業団の成り立ちを紹介。それに続き、西嶋佳弘西中国教区総会副議長より、広島キリスト教社会館について、戦前からの歴史、戦後の歩み、教区との関わり、現在の活動状況と詳細な発題がなされた。
西中国教区は、地域への福祉を教会の社会的責任を果たす使命として取り組んできた。当時の「西中国キリスト教社会事業団」理事長報告には、「キリスト者は少数者でありながらも、社会福祉事業に関わっていく中で、住民の声を代弁する祭司的役割と、新分野の開拓や新しい業務の推進を促す先見者的、預言者的役割を行使することができるのではないか」と記され、宣教論を示しつつこれらの課題を担ってきた姿勢を明らかにした。
協議会では、参加者より、教区や教会が事業団の諸活動に対してどのような関わりや支援をしてきたか、また「被爆」についてどのような神学的考察がなされてきたか、などの応答と意見交換がなされた。また、各教区の宣教研究の取り組みの紹介、教団宣教研究所からの報告の時間に代わり、現在の教団の状況について長崎哲夫教団総幹事より報告があった。終了後、参加者有志で「広島キリスト教社会館」と「広島平和祈念資料館」を見学した。 (本竜 晋報)
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
Copyright (c) 2007-2025
The United Church of Christ in Japan






