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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4830号】部落解放センター ドイツ訪問

2015年11月14日

 日本の被差別部落とインドのダリッド(アウトカースト)、そしてドイツのシンチ・ロマが国際的な連帯をつくろうと2015年9月24日から27日にかけて、ドイツのシュタットゲルト郊外のキリスト教研修施設で協議会を行った。これはEMS(福音連帯宣教会)の主催・招聘によるものである。

 部落解放センターは水野松男さんと私、鳥井新平を代表としてドイツに送ってくださった。水野松男さんは部落解放センターの第一回研修生で、現在は部落解放同盟東京都連で働いている。私は、近江兄弟社小学校で教員をしながら、部落解放センターの活動委員長の重責を担わせていただいている。

 協議会は毎朝、礼拝からはじまり、それぞれの歴史的経緯や差別の実態、それにむけての教育における取り組み等の様子が報告と対話を織り交ぜながら進められ、お互いの理解を深めることができた。なによりもまず、戦後70年の節目のこの時に、国を超えて人間の尊厳を尊重し合う連帯の絆を深められたことは一番の恵みであった。今回の国際会議に出席していくつかの思いをもった。

 ⑴EMSのご配慮により招聘されたことへの感謝。

 ⑵このことは、今回の会議に先駆けてEMSの献金により、部落解放説教集「人間に光あれ」の日英両文が出版できたことの喜びにつながり、有り難い。

 ⑶インドのダリッド、ドイツのシンチ・ロマ、日本の被差別部落と長い歴史の中で差別を受け続けている状況と教会における取り組みなど、共通する部分とかなり状況が違う部分とを理解することができたということは、今後の国際連帯を考える上でとても大切なポイントだと思った。

 ⑷そしてそのような働きを今後も教団部落解放センターが担っていくという責任とやり甲斐を感じた。

 ⑸最後に何ものにも代え難い人との出会いは、大きな収穫だった。シンチ・ロマのギタリスト、ボビーの家族、以前教団の宣教師として働かれたポー ル・シュナイツさんと清子さん、EMSのスタッフの皆さん。主の交わりにあってこれからも連帯の火を燃やし続けたいと切に思った。(鳥井新平報)

菅原正夫氏(飯田知久町主任担任教師)
 14年5月26日逝去、73歳。78年日本聖書神学校を卒業、79年より田園調布教会、小高、鳥取信和、飯田知久町教会を牧会。

 
栗林輝夫氏(無任所教師)
 15年5月14日逝去、67歳。76年東京神学大学大学院卒業、89年より四国学院大学に務める。
 遺族は息・栗林幹雄さん。

 
井殿 園氏(隠退教師)
 15年8月25日逝去、84歳。56年同志社大学大学院卒業。同年より尼崎、三石、高梁、安中教会を経て、共愛学園に務め、02年に隠退。
 遺族は息・井殿基さん。

 
野田市朗氏(隠退教師)
 15年9月13日逝去、90歳。東京都生まれ。53年日本聖書神学校卒業。同年より新丸子教会を牧会し、98年に隠退。
 遺族は娘・梅田めぐみさん。

 
佐々木鉄男氏(隠退教師)
 15年9月21日逝去、84歳。北海道生まれ。57年東京神学大学大学院卒業。同年より弓町本郷、常磐、美唄、江差、七飯教会を経て、00年に隠退。
 遺族は妻・佐々木信子さん。

 2013年3月、東日本大震災の地震の影響により教会と牧師館の移転・新築を余儀なくされた私共千厩教会は、新しい土地・新会堂・新牧師館を与えられ、旧会堂及び旧園舎の解体や整地も終了し2年の月日が経ちました。

 教団を始め、奥羽教区、岩手地区、東京の諸教会、数えきれない位の教会が強力に支えて下さいました。その上、私が赴任した17年前から、千厩教会報を発行しておりますが、千厩教会報「おりーぶ」の読者の方々(北海道から九州まで)の力ももの凄く、読者の方々が次々に御自分の知人・友人に、まるで絵本の「大きなかぶ」のように支援を呼び掛けて下さり、「小さな教会の大きなチャレンジ」が実現したのです。

 震災前から、千厩教会には、結婚のため韓国から千厩に来た方々が集っていましたが、震災以降、教会員所有の建物で礼拝を守っている間、彼女たちの友人の心痛む出来事をきっかけに一つの使命が与えられました。「新会堂は海外から日本に来られ、重荷を背負っている方々と歩みを共にするために用いられる様に」という祈りと共に、奥羽教区の大きな助けを得ながら再建の歩みが進められました。

 新会堂移転後その祈りに神様が応え、韓国の方々、フィリピンの方々が一人、また一人、と集うようになり、昨年10月から月一回日曜の午後に、「タガログ語の礼拝」を開催しています。中心となっている女性の義理のお兄様が牧師で、ネットを通じてメッセージを送って下さっています。タガログ語の礼拝の中でフィリピンの方々の証しや賛美がありますが、涙を流している姿をみると日常の笑顔の裏に多くの重荷があることが伺えます。

 千厩教会の礼拝や、タガログ語の礼拝には、フィリピン、アメリカ、韓国、ドイツ(宣教師の方々が子供向けの英会話クラスを開催して下さっています)、日本の方々が集い「国際化」し皆仲良く過ごしておりますが、その一方で日本の歩みは、確実に戦争に向かっています。

 そのような中で今年度から5年間、千厩教会の主題等を次の様に決定致しました。
主 題 平和の実現を目指して~神に信頼し、人と人との信頼を築こう~
聖 句 イザヤ書32章15節~20節
讃美歌 393「こころを一つに」
内 容(略)新しい会堂に、国境を越え、神を信じる人たちが集められていることを感謝致します。これからも、教会に集う一人一人が礼拝と交わりを通し、神との信頼、人と人との信頼を築き、聖なる民、神の家族として、共に歩んでいきましょう。目先の事柄や経済を優先せずに、将来を見据えて物事を考えることを大切にし、思いやりの輪を広げていくよう心がけましょう。

 移転・新築・解体・整地という、私たちにとっては余りにも大きすぎる決断でしたが、地域の子供会や保育士研修会等にも教会が用いられ、今は皆「ここに移ってよかった」そう思っています。

 7月以降は特に、教会に集う子供も大人も、皆、平和を求め、祈り、各々の方法で平和を実現しようと試行錯誤しています。その私たちの姿を後押しするように、「この国は二度と戦争をしないと誓った」と記されている旗が、今日も教会玄関前で風になびいています。

平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。(新約聖書 マタイによる福音書5章9節)

 去る9月19日、参院本会議において安全保障関連法案が可決されました。この安全保障関連法は立憲主義に反するものであることを深く憂い、抗議すると共に、政府に対して、同法を廃し、憲法の理念に基づく政治に立ち戻ることを強く求めます。

 そもそも、この安全保障関連法にはあまりにも多くの問題があります。何よりも同法は憲法に違反しております。そして、これまで戦後70年もの間認めてこなかった集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、自衛隊が他国の戦争に駆り出され得る道を開いてしまいました。

 また、国民の多くが同法の成立に反対していたにも関わらず、国民の声や意志を無視して、国会において同法を可決してしまいました。国民の声の高まりは、国会における安全保障関連法案に関する政府の説明が不十分であると共に、その説明内容について国民の理解と同意が得られていないことを表しています。

 それゆえ、今この時、安倍晋三首相をはじめとする政治の責任を担っておられる方たちが、この世界における真実の平和の実現にこそ寄与する政治を行うことを強く求めます。また、この度の安全保障関連法が廃止されるために、今後も祈り続け、声を上げてまいります。そして、「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」(憲法第9条)、武力の行使によらない平和の実現のために力を尽くします。

 また、これからも、アジア・太平洋戦争においてアジア近隣諸国に対して多大な苦しみを与えたことを心からお詫びしつつ、70年前の敗戦とそれに関わる苦難の歴史を決して忘れることなく、聖書の言葉に聞き従って、「平和を実現する」キリスト者としての歩みを続けます。

 世界のすべての人々の上に、平和の主イエス・キリストの恵みと導きを祈ります。

2015年10月20日

日本基督教団総会議長 石橋秀雄

 現在大学宗教主任として働く森島豊牧師は、論文「日本におけるキリスト教人権思想の影響と課題」を執筆、今年3月、中外日報社が主催する涙骨賞最優秀賞を受賞した。

 日本国憲法改憲、しかも、最高法規条項すら削除しようとする動きが進む中、しばしば耳にするようになった「押しつけ憲法」との言葉に対する違和感が執筆のきっかけになったという。

 カルヴァンは、神への服従が人間の支配者への義務より上にあることを根拠に抵抗権の思想を主張し、その思想がピューリタンに継承され、信教の自由に結実する。研究を進める中で、この人権思想が、明治期に抵抗権とキリスト教信仰との関わりを考究しつつ憲法私案を起草した植木枝盛、更にはキリスト者の家庭で育った昭和の憲法学者鈴木安蔵を通して日本国憲法に及ぶことを見出した。その過程にこそ、日本における人権思想の主体的、積極的受容があったと評価する。

 しかし、日本において、人権理念の担い手が育たず、その継承が困難になっており、神に根拠がある抵抗権を、社会において、いかにして共通の価値として行くのかという課題がある。森島氏は、この課題と向き合ったジョン・ミルトンとの対話の中で、「生まれながらの人間が本来持っている自然権に通じる」公共の福祉という歴史的人権理念を〈教育〉によって養う必要性を示される。更に、公教育だけでは、培われる人間性が国家によって変えられ、公共性が公益、公の秩序に変更されてしまう可能性もあるとし、人権の源泉を知るキリスト教学校教育が文化と歴史を形成していくことに大きな責任があるという。

 また、学校において、建学の精神の担い手が少なくなり、国家、社会に呑みこまれつつある現実を顧み、教会が、「今こそ、人々に届く言葉で語られる説教と地道な牧会による伝道に励んでほしい」と語る。

1976年生まれ。長崎平和記念教会牧師を経て、現在、青山学院大学宗教主任。

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