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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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サムエル記上19・1~18

2015年2月23日

19:1 サウルは、息子のヨナタンと家臣の全員に、ダビデを殺すようにと命じた。しかし、サウルの息子ヨナタンはダビデに深い愛情を抱いていたので、
19:2 ダビデにこのことを告げた。「わたしの父サウルはあなたを殺そうとねらっている。朝になったら注意して隠れ場にとどまり、見つからないようにしていなさい。
19:3 あなたのいる野原にわたしは出て行って父の傍らに立ち、あなたについて父に話してみる。様子を見て、あなたに知らせよう。」
19:4 ヨナタンは父サウルにダビデをかばって話した。「王がその僕であるダビデのゆえに、罪を犯したりなさいませんように。彼は父上に対して罪を犯していないばかりか、大変お役に立っているのです。
19:5 彼が自分の命をかけてあのペリシテ人を討ったから、主はイスラエルの全軍に大勝利をお与えになったのです。あなたはそれを見て、喜び祝われたではありませんか。なぜ、罪なき者の血を流し、理由もなくダビデを殺して、罪を犯そうとなさるのですか。」
19:6 サウルはヨナタンの言葉を聞き入れて誓った。「主は生きておられる。彼を殺しはしない。」
19:7 ヨナタンはダビデを呼んで、これをすべて彼に告げた。ヨナタンはサウルのもとにダビデを連れて行き、ダビデはこれまでどおりサウルに仕えることになった。
19:8 戦いは続いて起こったが、ダビデはペリシテ人を討つために出陣し、大打撃を与えたので、彼らはダビデを恐れて逃げた。
19:9 ときに、主からの悪霊がサウルに降った。サウルは館で槍を手にして座り、ダビデはその傍らで竪琴を奏でていた。
19:10 そのとき、サウルがダビデを壁に突き刺そうとねらったが、ダビデはサウルを避け、槍は壁に突き刺さった。ダビデは逃げ、その夜は難を免れた。
19:11 サウルはダビデの家に使者を遣わし、彼を見張らせ、翌朝には殺させようとした。ダビデの妻ミカルはダビデに言った。「今夜中に避難して自分の命を守らなければ、明日は殺されます。」
19:12 ミカルはダビデを窓からつり降ろし、彼は逃げて難を免れた。
19:13 ミカルはテラフィムを寝床に置き、その頭に山羊の毛をかぶせ、それを着物で覆った。
19:14 サウルは使者を遣わしてダビデを捕らえようとしたが、ミカルは、「彼は病気です」と言った。
19:15 サウルはダビデを見舞うのだといって使者を遣わしたが、「ダビデを寝床のままわたしのもとに担ぎ込め。殺すのだ」と命じていた。
19:16 使者が来てみると、寝床には山羊の毛を頭にかぶせたテラフィムが置かれていた。
19:17 サウルはミカルに言った。「このようなことをしてわたしを欺いたのはなぜだ。なぜお前はわたしの敵を逃がし、避難させたのか。」ミカルはサウルに言った。「あの人は、『わたしを逃がせ。さもないとお前を殺す』と脅しました。」
19:18 逃げて難を避けたダビデは、ラマのサムエルのもとに行って、サウルの仕打ちをすべて報告した。サムエルとダビデはナヨトに行き、そこにとどまった。

2015年2月22日

4:1 さて、イエスは聖霊に満ちて、ヨルダン川からお帰りになった。そして、荒れ野の中を“霊”によって引き回され、
4:2 四十日間、悪魔から誘惑を受けられた。その間、何も食べず、その期間が終わると空腹を覚えられた。
4:3 そこで、悪魔はイエスに言った。「神の子なら、この石にパンになるように命じたらどうだ。」
4:4 イエスは、「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」とお答えになった。
4:5 更に、悪魔はイエスを高く引き上げ、一瞬のうちに世界のすべての国々を見せた。
4:6 そして悪魔は言った。「この国々の一切の権力と繁栄とを与えよう。それはわたしに任されていて、これと思う人に与えることができるからだ。
4:7 だから、もしわたしを拝むなら、みんなあなたのものになる。」
4:8 イエスはお答えになった。「『あなたの神である主を拝み、/ただ主に仕えよ』/と書いてある。」
4:9 そこで、悪魔はイエスをエルサレムに連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて言った。「神の子なら、ここから飛び降りたらどうだ。
4:10 というのは、こう書いてあるからだ。『神はあなたのために天使たちに命じて、/あなたをしっかり守らせる。』
4:11 また、/『あなたの足が石に打ち当たることのないように、/天使たちは手であなたを支える。』」
4:12 イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』と言われている」とお答えになった。
4:13 悪魔はあらゆる誘惑を終えて、時が来るまでイエスを離れた。

2015年2月21日

その後、イエスは出て行って、レビという徴税人が収税所に座っているのを見て、「わたしに従いなさい」と言われた。 彼は何もかも捨てて立ち上がり、イエスに従った。そして、自分の家でイエスのために盛大な宴会を催した。そこには徴税人やほかの人々が大勢いて、一緒に席に着いていた。ファリサイ派の人々やその派の律法学者たちはつぶやいて、イエスの弟子たちに言った。「なぜ、あなたたちは、徴税人や罪人などと一緒に飲んだり食べたりするのか。」イエスはお答えになった。「医者を必要とするのは、健康な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるためである。」《ルカによる福音書5章27〜32》

立ち上がったレビ

 収税所に座っていた徴税人のレビは、主イエスから、「わたしに従いなさい」と呼びかけられ、立ち上がって従いました。レビは主の呼びかけに応えて、自分の働きの場から、ここが自分の居場所としていた所から立ち上がったのです。

 そして、レビはさっそく主イエスをお迎えして宴会をもちました。ヨハネの黙示録にこのようにあります。「見よ、わたしは戸口に立って、たたいている。だれかわたしの声を聞いて戸を開ける者があれば、わたしは中に入ってその者と共に食事をし、彼もまた、わたしと共に食事をするであろう」(3章20節)。レビはたしかに心の戸を開いて主イエスをお迎えしたのです。

 私たちは、日々の生活や働きにおいてしばしば行き詰まりを覚えます。教会の現状もきびしいものです。困難な課題があります。そのような中で奮闘努力をするのですが、なかなか実りを得ることができません。自分の力不足を痛感したり、協力者が得られないことを嘆いたりします。

 さらに、「何をやってもムダ…」、「どうせできない…」といった思いにとらわれ、心も体も縮こまってしまいます。何かをする前から、自分で「できない」と決めつけてしまい、座りこんでしまうのです。

 そのような時、自分の決意や努力、あるいはがんばりで立ち上がる人もいることでしょう。けれども、自分のがんばりには限りがあります。

 私たちを本当に立ち上がらせる力は、私たち自身の中からではなく、外から与えられるものです。自分の外からの呼びかけや働きかけ、あるいは、支えによって私たちは立ち上がるのです。

 

外からの呼びかけ

 以前、全国で共に説教の学びをしている交わりの中で、お子さんが発達障がいをもっておられる牧師の書かれた文章を読みました。

 その牧師は、息子さんの診断がくだされた時、大変悲しく辛い気持ちになり、その日は家族で静かに過ごしたいと思ったけれども、役割があったので、ある講演会に出かけたとのことです。そこで彼は、ドイツから来られた講師のお話しの中で、「救われるということは、健康であること以上のことです」との言葉を耳にしました。そして、このように言っています。「息子の病気は治らない病気。でも健康であること以上にもっと大きな恵みを、イエス様は私たちに与えてくださっているんだ。…イエス様は、私たち家族のことをしっかりと目に留めていてくださり、そして、私たちにおいても、確かに働いていてくださっているのだ、そう思ったんです」。

 この牧師は、まさに外からの声を聞き、それによって立ち上がったのです。

 振り返りますと、私自身、今から38年前、学生運動後のいわゆる「内ゲバ」の時代に、混乱のただ中にあった時(カルト宗教に走ったりもした!)、その泥沼のような状態から抜け出させてもらい、信仰へと導いていただき、立ち上がらせていただいた者です。自分の力で立ち上がったのではなく、出会いを与えられた牧師の言葉をはじめとする、外からの呼びかけによって立ち上がらせていただいたのです。

 

心の中で立ち上がる

 もちろん、そうは言っても、この世のさまざまな力によって押さえつけられ、とても立ち上がることなどできないということもあります。そして、立ち上がろうとする意欲さえ失ってしまうようなこともあるでしょう。

 ある教会でのことです。男の子が母親と一緒に礼拝に来たけれども、その子はとても活発な子で、ちょっとの間もじっとしていられず、すぐにイスの上に立ち上がってしまったというのです。母親に「座りなさい」と注意されて一旦座るのですが、また、立ち上がる。そのようなことを何回か繰り返して、母親はとうとうその子を抱きかかえて、無理やりイスに座らせました。

 そうしたら、その子は意外にもじっと座って、そしてニコニコしながら母親にこう言ったというのです。「ママ、ボク、体は座っているけど、心の中では立っているんだよ!」。

 私たちはどうにも立ち上がることができないことがあります。病気や体の不自由さ、家族の心配ごとや人間関係のもつれ、仕事の大変さや生活の不安など、重荷に押しつぶされそうになることがあります。教会においても、5年先、10年先が本当に心配です。

 そのような時に必要なことは、その男の子のように「心の中で立ち上がる」ことではないでしょうか。今の自分の状態や自分が置かれている状況を受け容れるけれども、そこでうずくまっているのではなく、そのような自分に対して、神さまが与えてくださる務めや役割が知らされることを祈り求めることです。それが、体は思うようにならなくても、自分の心の中では立ち上がるということであると思うのです。

 

罪人を招くため

 主イエスの呼びかけによって、徴税人レビは立ち上がりました。

 しかし、主にお会いし、主のお声を聞きながらも、立ち上がることをしなかった人たちもいました。ここにファリサイ派の人々や律法学者が登場しております。彼らは、徴税人たちと一緒に食事をしている主イエスと弟子たちに、「なぜ、あなたたちは、徴税人や罪人などと一緒に飲んだり食べたりするのか」とつぶやきました(30節)。彼らが大事にしていた律法やきまりにおいては、それはそうあってはならないことであったからです。

 けれども本当は、彼らは自分たちの居場所から立ち上がることをしなかったということではなかったでしょうか。自分の立場や居場所に座りこんで、主の呼びかけに聞き従わなかったのではないでしょうか。

 主イエスは、「罪人を招いて悔い改めさせるため」(32節)にこの世に来られた救い主です。私たちもまた、主の呼びかけに聞き従っているか、自らの罪の悔い改めをもって主の招きに応えようとしているかを自らに深く問わなければなりません。

 

主の復活の命に生きる

 レビは立ち上がりました。この「立ち上がる」との言葉は、主イエスのご復活を表わす言葉としても用いられています(ルカ24章7、46節ほか)。レビが立ち上がったということは、それまでの人生から、主の復活の命の中を新しく生きる者とされたということです。

 私たちもまた、主の呼びかけによって立ち上がらせていただきましょう。うずくまったり、座りこんでしまったりすることがあっても立ち上がるのです。何度でも。主の呼びかけに応えて。
(第39総会期教団総会書記・秋田桜教会牧師)

 第38総会期第10回教師検定委員会が、1月20日~21日、教団会議室Bにおいて、委員7名全員の出席によって行われた。

 聖書朗読と渡部和使委員長の祈祷をもって委員会は開始された。議題はおもに、2015年春季教師検定試験に関わるものであった。まず、受験志願者74名の資格検査を行い、全員に受験資格があることが確認された。その後、すでにレポート提出試験として課されていた説教、釈義、神学論文等の採点を行った。結果はまだ公表することはできないが、合格点に達していないレポートには、再提出が求められることになった。続けて、筆記試験問題の作成が行われた。

 この春の試験は、例年用いてきたキリスト教会館が、耐震工事に伴い、使用できない。そのため、信濃町教会(東京教区)を借りて行われる。それに伴う打ち合わせと準備が、いつもより入念に行われた。また、今回の試験から、教師検定規則3条6号対象者の第1年、第2年(いわゆる「CⅠ、CⅡコース受験志願者」)の面接試験を初日に行うことにした。その手順が話し合われ、決定した。

 また、継続審議でもあった教師検定規則6条③の解釈を巡っての議論がなされた。その結果、規則の主旨通りに試験を行うために、Cコースの受験方法を一部変更することを決定した。変更後は、混乱が生じないよう受験者にはその説明を周知徹底させたい。

 2日間にわたる委員会は、服部修委員の閉会祈祷をもって閉じられた。(鷹澤 匠報)

 第39総会期第2回会館問題特別委員会は、1月22日開催された。

 本委員会は前期常議員会決定及び前期11回に亘る協議内容を確認し、委員構成は若干入れ替わった。

 今回は、11月27日にヴォーリズ社から会館管理組合に提出された会館耐震・改修工事目論見書について説明を聞くことが目的であった。

 その目論見書は、会館管理組合工事委員会が10月1日付基本設計をヴォーリズ社に依頼した内容に基づき作成されたものである。

 本委員会が重視した点は、2013年10月2日付概算目論見書金額5億9千万円とこの度の2億7千万円との金額および内容の違いについてである(百万以下は省略)。

 ヴォーリズ社担当の斎藤氏は以下のように説明した。会館管理組合工事委員会からの依頼内容の要旨は、必要な耐震補強、必要な改修工事の基本設計、今後15年間の使用に支障のない改修、総工事費2億5千万を限度とするという内容であった。これに基づいて現時点で緊急性の高い工事をすべて実施すると、依頼金額を超過する旨、管理組合工事委員会に提示した。

 具体的には、耐震補強については1億4千万円、40年を超える老朽化した設備改修工事の内容として、電気設備、給排水衛生設備、空調・換気設備等であるが、現地調査をした上で、どれをどのように行うか取捨選択をすることになる。

 一方では、今後15年の使用に耐えるという条件ではあるが、先々不具合が生じた時点で改修工事を行うという方向になるのは致し方ないと述べた。

 工程表によれば、基本設計から2月には実施設計へと進む段階にある。

 本委員会の資金小委員会は、会館管理組合の案による各オーナーの拠出額と持分比率について明確にすべきであるとして、書面による確約を会館管理組合に申し出ることとした。

 教団としての資金手当てについては、会館管理組合からの確約書の内容を確認した上で、予算決算委員会の検討を経て、常議員会に提出されることになる。(鈴木功男報)

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