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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4805号】宣教師からの声 一緒に網を引き上げる 松本章宏 (シンガポール日本語キリスト教会牧師)

2014年9月13日

 父が転勤族だったため、私が通った小学校は6校を数えます。その後、高校時代にカチカチの福音派で救われ、途中聖霊派の影響も受け、最後は教団の牧師になりました。韓国とアメリカの神学校で学んだ時には、ソウルとミシガンの日本人伝道に携わりました。今振り返ると、神様は最初から私を超教派の海外日本人伝道で用いるために準備しておられたことが分かります。

 札幌で牧会していた時、主は不思議な方法で私たちを東南アジアへと召されました。妻と2人の息子を連れ、アブラハムのごとく行き先を知らずして出発した私たちがたどり着いたのはジャカルタでした。無牧のジャカルタ日本語キリスト教会を2ヶ月間お手伝いするという約束で始まりましたが、その後、正式な招聘を受け、専任牧師として就任しました。

 スラバヤやバリの日本語集会のコーディネーターもさせていただきながら、徐々にこの時代におけるディアスポラ宣教の重要性に目が開かれていきました。そして、自分に与えられた使命は、①海外日本語教会の牧会、②帰国者のフォローアップ、③アジアの日本語教会のネットワーク作りであると意識するようになりました。

 2011年2月にバリで開催した第一回アジア日本語教会ファミリーキャンプでは事務局を担当させていただきました。

 2013年3月に新たな専任牧師をジャカルタに招聘し、私の7年近くの働きを終えました。ちょうど前の年に次男が留学したため、妻の正子と二人だけの生活に戻っていましたので、この時とばかりに巡回伝道をすることにしました。「渡り鳥夫婦」と称して、約1年間、中東・ヨーロッパ・アジアの特に無牧の日本語教会を回って説教奉仕をさせていただきました。途中3ヶ月間、シンガポール日本語キリスト教会のお手伝いをさせていただきましたが、その後、正式な招聘を受けて昨年3月に就任しました。

 この教会は来年40周年を迎えますが、この間専任牧師がいたのはわずか8年ほどです。しかし、主は宣教の灯火を守り続けてくださいました。シンガポールには3万人以上の日本人が住み、今も増え続けています。この地をたとえるなら、まさに「好漁場」。シンガポール人クリスチャンの愛と証によって、日本人に伝道しやすい環境が整っています。

 私たちに40年近く施設を提供してくださっているセントジョージ教会の礼拝堂は3百数十人が座れます。普段は70名ほどの日本語礼拝ですが、子どもと一緒の特別礼拝を企画すると2百名前後の方々が集まります。

 この教会の提案で今年から日本人主婦を対象とした無料英語教室を始めましたが、30数名の生徒に対して10名近いボランティア教師が丁寧に教えてくださいます。私たちの教会は中高生が極端に少ないので、7月に日本からナイトdeライトというクリスチャンロックバンドを招き、コンサート伝道を企画しました。受け皿となる中高生会も始めました。シンガポールに住む日本人はバイブルスタディが大好きです。私以外にも担当してくださる方がいるので、毎日のようにどこかで行われています。そのような働きが実を結び、昨年3月から今年6月までの間に8名が洗礼を受け、19名が入会されました。

 これからはアジアの無牧の日本語教会の支援も積極的に行って行きたいと願っています。アジアと日本の教会と手をつないで、一緒に網を引き上げて行くことが私たちのビジョンです(ルカ5章7節)。

 オラフ・トヴェイトWCC総幹事一行7名は、2014年8月1日から約一週間の予定で日本各地を公式訪問する予定であったが、トヴェイト総幹事の緊急入院により、首相官邸訪問を除きすべての訪日スケジュールが延期となった。首相官邸訪問の目的は、今年7月にWCC中央委員会で採択された「核から解放された世界に向けて」、「日本国憲法第9条再解釈について」の2声明を菅義偉官房長官に直接手渡し、WCCに連なる140ヶ国の教会、5億人のキリスト者を代表して、2声明の語るところを伝えることにあった。ジュネーブの本部は、このタイミングで声明を伝えることの重要性を考慮し、チャン・サン・アジア地区議長とキム・ドンソン幹事の訪日を決定した。

 首相官邸を8月4日訪問したのは、チャン・サンWCCアジア地区議長、西原廉太WCC中央委員、加藤誠教団世界宣教幹事、上田博子前NCC総幹事代行事務取扱、野口陽一・庭野平和財団専務理事の5名であった。

 名刺交換後、チャン・サン議長は約15分、通訳を介しつつWCCからのメッセージを菅官房長官に伝えた。「核から解放された世界」の声明については、核兵器は真の平和とは全く相容れないものであること、原子力発電所は段階的に廃止するべきであることを伝えた。「日本国憲法第9条再解釈について」では憲法第9条について、東アジア諸国のみならず全世界で、平和を愛する国としての日本の外交的資産であり、第9条に基づく非軍事的貢献が高く評価されていることを伝えた。

 更にチャン・サン議長は日本の教会は、少数者であっても、日本に光と希望を灯す灯台の役割を果たす存在であり、WCCはこれからも日本の教会と諸課題を共有しつつ、密接にサポートするつもりであることを語った。

 菅官房長官の応答は、これまでの政府見解と変わるものではなかったが、会見の時間は予定の倍の20分であった。

 日本のキリスト者の声が、世界のキリスト者の声と共に官房長官に直接届けられ、世界のキリスト者の目が日本政府に向けられていることを伝えられたことは、極めて有意義であった。(加藤 誠報)

 本年4月、総務幹事に就任して最初の大仕事は、教団事務局の移転だった。

 7月上旬、移転したが、これまでの3フロアが1フロアとなり、以前に比べ6割の面積で手狭となった。会議室は小さな2室だけで、常議員会、財務委員長会議など大型会議は、近隣の教会の一室を借りて行うことになる。

 だが、「3局70人の職員がいつも顔を見合わせ、教団が一つになっているという新たな認識が生まれた」と道家紀一総務幹事はいう。

 1970年、日本キリスト教会館に事務局を移して以来、44年ぶりの引っ越しだったが、「必要最低限の資料を持参しただけで、大半の文書は会館に置いて来た。膨大な資料、紙文化にどう対処するか。今後の検討テーマになる」。

 石橋秀雄教団総会議長の「伝道する教団」との掛け声に、道家総務幹事は、「内実を整えて行く」ことで応えようとしている。「何よりも各個教会が元気になること。東日本大震災募金で見せている教団の底力を、いろいろな面で発揮して行きたい」と願っている。

 09年教団幹事になって以来、ずっと教師委員会に関わって来たので、教師問題に深い関心がある。「教団は教師を本当に立てて来たのか。神学校に養成を依頼し、教区に育成を任せて来たのでは」という思いがある。北村慈郎牧師問題にも、ずっと関わって来た。ここで痛切に感じたのは、「教団の信仰告白と教憲教規を丁寧に守ること」だった。「教団が合同教会であるという意味をもう一度深めて行きたい」と、道家総務幹事は心に決めている。

 新総務幹事は、メモ魔とお見受けした。以前、他の用件でお尋ねしたところ、立ち所に手帳から詳細な答えが返って来た。総務幹事就任に伴い、17年間牧会した井草教会を辞任して、立川からしだね伝道所の兼務主任を務めている。

1960年名古屋市生まれ。東神大大学院卒。小松島、井草教会を牧し、2014年総務幹事。

12:1 とかくするうちに、数えきれないほどの群衆が集まって来て、足を踏み合うほどになった。イエスは、まず弟子たちに話し始められた。「ファリサイ派の人々のパン種に注意しなさい。それは偽善である。
12:2 覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはない。
12:3 だから、あなたがたが暗闇で言ったことはみな、明るみで聞かれ、奥の間で耳にささやいたことは、屋根の上で言い広められる。」
12:4 「友人であるあなたがたに言っておく。体を殺しても、その後、それ以上何もできない者どもを恐れてはならない。
12:5 だれを恐れるべきか、教えよう。それは、殺した後で、地獄に投げ込む権威を持っている方だ。そうだ。言っておくが、この方を恐れなさい。
12:6 五羽の雀が二アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、神がお忘れになるようなことはない。
12:7 それどころか、あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。」
12:8 「言っておくが、だれでも人々の前で自分をわたしの仲間であると言い表す者は、人の子も神の天使たちの前で、その人を自分の仲間であると言い表す。
12:9 しかし、人々の前でわたしを知らないと言う者は、神の天使たちの前で知らないと言われる。
12:10 人の子の悪口を言う者は皆赦される。しかし、聖霊を冒涜する者は赦されない。
12:11 会堂や役人、権力者のところに連れて行かれたときは、何をどう言い訳しようか、何を言おうかなどと心配してはならない。
12:12 言うべきことは、聖霊がそのときに教えてくださる。」

 この度、秋南教会(秋田県横手市)から百周年記念誌の原稿を依頼された。私自身はその隣の横手教会の出身であるが、喜んで、40年程前のとても盛んであった地区青年会の交わりのことを書いた。

 当時の地区青年会では、年に一度、泊まりがけで修養会をもっていた。皆、夜遅くまで、信仰のこと、仕事のことなどを熱心に話し合った。求道者であった私などは、「この人たちはお酒も飲まないでよくこれだけ話しができるものだなぁ…」と思ったほどであった。

 その後私は、礼拝において召命を受け、その青年会の交わりによって献身の志を強められた。そして、将来、このような交わりを形成したいとのビジョンを与えられた。私にとって教会は、自分が所属している教会だけではなく、そのような近隣の諸教会と共にあってこその教会であった。

 全国においてさまざまな伝道協力がなされている。教区においても伝道協力態勢構築のための工夫と努力がなされている。その土台にあることは、日本基督教団がキリストの体なる教会(全体教会)であるということであり、私流に言えば、教会は他の教会と共に立つ存在であるということである。

 教会が必要に応じ、力に応じて支え合い、協力し合うことは大切だが、教団という全体教会の一教会として共に恵みを分かち合い、労苦を担い合い、協力し合ってこそ、キリストの体なのではないだろうか。共に立つ教会に仕え、教団全体の伝道の働きに仕えて行きたい。(教団書記 雲然俊美)

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