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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4779・80号】部落解放九州教区キャラバン2013

2013年8月17日

「部落解放九州教区キャラバン2013」を6月20日から7月3日まで、日本基督教団九州教区と部落解放センターの共催(主催・同実行委員会)で開催しました。キャラバン隊は小林明(部落解放センター主事・隊長)、隊員に応募してきた金耿昊(キムキョンホ)さん(在日大韓基督教会横須賀教会執事・大学院生)、大川祈さん(同志社大学神学部生)、前回の関東キャラバンにも参加した桝田翔希さん(同志社大学神学部生)の4名。部落差別がなくなることを願い、解放運動への熱い思いを伝えるために、また九州教区の各地の教会・伝道所で取り組んでいる方々との出会い、さらに新たな出会いを求めて九州教区を駆け巡りました。
九州キリスト教会館北九州分室で行われた出発式で各隊員は決意表明をし、梅崎浩二九州教区議長から力強い励ましと祝福をいただき、九州教区の方々の熱い祈りをもってキャラバン隊は送り出されました。その後、北九州、大分、宮崎、鹿児島、奄美、熊本、長崎、佐賀、福岡、筑後と九州教区の全地区を巡って計12回の集会を行いました。各集会では、それぞれの隊員がメインスピーカーを交代で担当して部落差別と取り組む熱い思いを語りました。また、狭山事件のアピールや部落解放センターの紹介も行いました。全ての会場で歌を歌い、集会を盛り立てました。
期間中、日曜日を2回挟みましたが、隊員がそれぞれ4つの教会に別れて礼拝を行い、礼拝の中などで語る機会が与えられました。さらに福岡地区では部キ連九州の研修会にお招きいただいて集会を行い、福岡女学院中高、福岡女学院大学、西南学院高校ではそれぞれを隊員が分担してチャペルで語らせていただきました。筑後地区では「九州教区部落解放講座/新任教師オリエンテーション」に参加し、プログラムの中で「キャラバン大集合」を行いました。
また、コースの途中で奄美大島、徳之島、川内原発、佐世保軍港、長崎市内、KUSコイノニア・センター(小野一郎先生宅)、小郡市人権教育啓発センターでフィールドワークや研修を行いました。瀬戸内教会のかな保育園では子どもたちとの交わりも与えられました。キャラバンカーの走行距離は1708・6キロ。奄美地区へはキャラバンカーを預けての移動でしたので、全行程2500キロの大移動でした。各地の集会、大集合には300人以上の方々が駆けつけて下さいました。学校、主日礼拝などを考えるととても数え切れない方々との出会いが与えられました。

部落解放センターは4年前に四国教区キャラバン、2年前に関東教区キャラバンを実施しました。各教区で行うキャラバンはこれで3回目です。7月2日に久留米東町教会で「キャラバン大集合」を行い参加者約50名とインターネット生放送を観ていただいた約120名が「部落差別が無くなりますように、部落解放を教会伝道所の課題として取り組もう」と祈ることができました。

部落差別とは、生まれ、家柄、出身地、居住地、職業等によって人間を判断し、差別する問題です。この部落差別によって苦しむ人々は、その暮らす地域で差別に耐えている現状があります。今回、ある被差別部落が地域にある集会で、参加者が「教会にキャラバン隊が来るから、みんな来てほしい」と知らせたら「今さら部落差別問題を…」「そんなことをするから部落差別が残る」と言われたと聞きました。また集会参加者の中からも、いわゆる「寝た子を起こすな論」の意見が出された場面もありました。被差別部落の地域でもそうでない地域でも、長年の差別意識から「少し我慢すれば」や「声を発するから差別がおこる」などの黙認や容認が日常生活の中に根強いことを改めて考えさせられました。
「差別されている側」の声を発せないような状態が続く限りいつまでも部落差別がなくなりません。長年にわたる部落差別解消への取り組みや行政の区画整理・地名変更等により、見た目には部落差別の現象は減少したかもしれませんが、今だ部落差別はしっかり残っています。これからもこの答えを部落解放センターから強く発信し続けて行きます。

約21年前に行った「全国キャラバン」や四国教区キャラバン、関東教区キャラバンは、長年部落差別に取り組んできたベテランの先輩方が自らの体験を元にしたテーマで話す集会でした。今回はメンバー3人が20代の青年でしたし、私自身、隊員としては初参加ながら隊長としての参加でしたので、知識や経験が不足している部分をお互いにカバーしながら、メンバー全員が、自分たちが準備してきた言葉や歌で一生懸命出来るだけのことをやって「部落差別解消を訴え、あらゆる差別を訴える」アピールをしました。各地で多くの方々に助けられました。多くの励ましが与えられました。各地の集会へ何度も足を運んでくださった先輩隊員もありました。時には厳しい叱咤激励もいただきました。今後のキャラバンへの提案もいただきました。深く感謝いたします。
今回のキャラバンに対していただいた提案は深く受け止めて今後のキャラバンに、また隊員一人一人の今後の取り組みに活かしていくことが出来ればと思います。

多田玲一実行委員長をはじめ、実行委員会の方々、九州教区、各地区の方々、そして各地で多くの方々にお世話になりましたことを深く感謝いたします。
「キャラバングッズ(扇子・手ぬぐい)」の素晴らしいデザインを、九州教区事務所の青戸みぎわさんが作ってくださいました。深く感謝いたします。
(小林明報)

菅原栄三氏(隠退教師)
13年6月3日逝去、81歳。愛媛県に生まれる。’57年同志社大学大学院を修了。同年沼田教会に赴任、’63年より’97年まで馬込教会を牧会し、隠退した。遺族は妻・菅原牧子さん。

髙田 弘氏(隠退教師)
13年6月15日逝去、73歳。北海道に生まれる。’69年農村伝道神学校を卒業。’72年置戸教会に赴任、01年まで牧会し、04年に隠退した。遺族は妻・髙田聖子さん。

加山宏路氏(隠退教師)
13年6月18日逝去、83歳。大阪府に生まれる。’69年プリンストン神学大学を卒業。’64年河内長野教会に赴任、大和郡山教会を経て、’76年より01年まで梅花学園女子大学に務め、隠退した。遺族は妻・加山従子(よりこ)さん。

新垣武夫氏(隠退教師)
11年11月6日逝去、78歳。’59年東京神学大学大学院を修了。’63年与那原教会に赴任、’69年ボストン大学神学部を卒業、同年佐敷教会に赴任、高原教会、真和志教会を経て那覇中央教会を牧会し、10年隠退した。遺族は妻・新垣光子さん。

石田泰子氏(隠退教師)
11年12月17日逝去、85歳。’52年日本聖書神学校を卒業。同年中野教会に赴任、聾者の伝道所を経て、’87年までエパタ教会を牧会し、隠退した。遺族は娘・石田路津子さん。

石原邦枝氏(無任所教師)
12年3月21日逝去、78歳。’88年日本聖書神学校を卒業。同年十条教会に赴任、’98年より00年まで与勝教会を牧会した。遺族は姪・石原千秋さん。

様々な思いに信仰の光を当てて
釜土 達雄

社会委員会は宣教委員会のもとにある常設専門委員会の一つです。その扱うべき課題は教規によって定められています。
その中でも特に、「社会福祉事業団体との協力および連絡」に関しては、日本キリスト教社会事業同盟と日本キリスト教保育所同盟との関係を、特に大切にしています。社会委員会からそれぞれの団体に理事をおくり、日本キリスト教社会事業同盟からは社会委員を迎えています。
また「その他社会問題に関する事項」では、命に関わる諸問題が、継続的に取り組まれてきた課題です。今後も社会委員会として継続的に取り組んでいきたいと願っています。
社会的な課題は、多岐にわたります。普遍的な価値として啓発が必要な課題もあれば、様々な立場を尊重するが故に、論争となる課題もあります。具体的な課題を担うが故に、継続的な活動が必要な課題がありますし、継続的な支援が必要な課題もあります。人は社会的な存在であり、人は政治的な課題の中で生きています。様々な思いに信仰的な光を当て、課題を担っていきたいと願っています。
「社会活動基本方針」の見直しも長年の課題です。けれども、この課題は教団全体の事柄ですから、社会委員会としては、常議員会及び総会で示された方針に従い、取り組んでいきたいと願っています。
いかなる場合でも、宣教委員会のもとにある社会委員会が、教務機関の一つであることを忘れてはならないと思っているのです。
(社会委員長)

第38総会期第2回教区活動連帯金配分検討委員会が、7月2日に開催された。
今年度の教区総会で教区議長の変更があったことにより4名の委員のうち次の3名が交替して新しく委員となった。真壁巌(西東京、委員長)、平良愛香(神奈川)、梅崎浩二(九州、書記)。委員長、書記は、教区で継承している。邑原宗男(奥羽教区)委員は継続。梅崎委員は欠席であった。
教区活動連帯金制度についての検討が、同検討委員会により進められているが、その結論が出るまで現行制度は続くことを確認し、2013年度教区活動連帯金配分協議会を10月1日に開催することを決定し、2014年度拠出額、受入額についての検討を行った。
同年度の拠出・受入額は、従来の計算方法により算出される額を提案することとした。
しかし、計算値では受入教区となっているにもかかわらず、「増減は前年度の額の10%以内とする」という取り決めにより計算上は受入教区であるにも関わらず拠出教区となる教区については、次のようにした。
過去3年間連続してその状態が続いており2014年度も拠出教区となる場合は、拠出額を0円とすることを、協議会に提案する。
なお、東京教区より、連帯金として拠出している金額が受入教区にあってどのように使われているかについて、連帯をより深めるために報告を求めたいとの文書があったことを受けて、その報告を受入教区にお願いすることを決定した。
(計良祐時報)

教団常議員会決議により伝道委員会のもとに伝道推進室が設置されて1年が経過した。38総会期第2回常議員会で承認された主な内容と伝道推進室の近況を報告したい。
まず常議員会で承認された主な内容2点を記したい。第1に、すべての伝道推進室の基盤となる「伝道推進室基本方針」(本文と経緯)である。本文のみ以下に掲載する。
「日本基督教団は、聖なる公同の教会に連なる福音主義合同教会である。本教団は、簡易信条と公会主義の伝統を継承しつつ、十字架と復活の主のご委託に応えて、日本伝道の幻に仕える。伝道推進室は、伝道委員会のもとに設置された機関であり、『日本基督教団信仰告白』と『日本基督教団教憲教規』に基づく信仰の一致をもって、さらには将来の『伝道局』構想を視野に入れつつ、教団全体における伝道の実践と研究に取り組み、教団内諸教会、諸団体における伝道の推進に仕えるために活動する」。
第2に、「伝道礼拝・伝道集会等への講師派遣のガイドライン」である。これは教団内諸教会における伝道推進に仕えるために、ひとつの形として提示したものである。主日礼拝の平均出席約30名以下の教会、また、地域の複数教会が合同して集会を行う場合、その諸教会を対象とすることもできる。所定の手続きを経て、講師の謝礼、交通費、宿泊費等を負担する。後日教団内諸教会に正式に案内する予定である。
次に伝道推進室の近況を報告する。発足記念大会を東京(3月31日・銀座教会)、大阪(7月13日・大阪教会)で開催した。幼稚園保育園の「子育て新システム」に関する緊急集会を、東京(4月2日・教団会議室)、兵庫(7月15日・西宮教会)、北海道(7月23日・札幌北光教会・北海教区共催)で開催した。
この夏と秋から、日米・日独ユースミッション、夏期教師研修会、鳥取伝道キャラバン、沖縄有志教会の要望に応える応援伝道が実施される。伝道推進室会報も定期的に発行する。来年夏に向けて、教団名による中高生・青年大会の準備も進められている。全国諸教会にお祈りと献金によるお支えをお願いしたい。
(岩田昌路報)

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