2月12日、日本キリスト教会館会議室にて、教区議長会議が開催された。出席者は教団三役と各教区議長(またはその代理者)15名(兵庫教区と沖縄教区は欠席)、および長崎哲夫総幹事ほか幹事4名であった。
石橋秀雄議長による開会祈祷の後、同議長が、本会議は教規39条(2)の規定による開催であること、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射能汚染問題に対する教団としての取り組み等について、各教区議長から意見を聞く時間をもつために本会議の開催を呼びかけたことを述べた。
会議では、教団における東日本大震災救援活動について、教団救援対策本部報告と救援対策室報告がなされ、さらに、被災教区(奥羽、東北、関東、東京の各教区)からの報告がなされた。
次に、福島第一原子力発電所事故と放射能汚染問題に関連して、各教区から、原子力発電所および原子力関連施設の問題に関する取り組みの報告がなされた。
その報告では、教区内に原子力発電所や原子力関連施設があり、継続的に原子力発電に関わる諸問題を学びながら施設の稼働反対等の活動をしていることや、東日本大震災後、特に原発事故と放射能汚染の問題について学びの機会をもつといった取り組みを進めていることなど、ほぼ全教区において何らかの取り組みがなされていることが報告された。
続いて、この課題に関わることとして、東日本大震災国際会議(2014年3月、仙台にて)の開催について、同会議実行委員会副委員長の岡本知之教師から、会議の全体像の説明のほか、各教区に対して、参加者の派遣、スタディツアーなどの会議進行への協力、会議運営のための募金への協力等の依頼が述べられた。その後、仙台で開催することの意義や講師の人選、会議のメンバー等について質疑応答がなされ、意見が出されるなどして、会議開催に向けての理解を深めた。
さらに、教団三役から、福島第一原子力発電所事故3年目を迎えるに際しての議長声明案が紹介された。
石橋議長は、この声明が昨年3月に発表した声明に続くものであること、また、第38回教団総会に提案され、常議員会付託となっている(継続審議中)原発関連の二議案の内容もあらためて確認して声明案を作成したことを述べた。
出席者からは、このような声明が出されることの意義は大きいといった意見のほか、文章の表現や内容に関する意見、教団総会から常議員会付託となっている原発関連二議案については常議員会においてきちんと取り扱ってほしいといった要望等が出された。
また、伊藤副議長(教区活動連帯金検討委員長)から、教区活動連帯金検討委員会報告として、現在の検討状況の報告がなされた。
最後に石橋議長が、各教区の代表の方たちに集まっていただいたことへの感謝と、東日本大震災救援募金(全国募金)へのさらなる協力のお願いが述べられ、伊藤副議長の閉会祈祷をもって会議を終了した。
(雲然俊美報)
東日本大震災2年を迎えた3月11日、直近、10日の主日をはさみ各地で記念礼拝が行なわれた。奥羽教区では、秋田、北東(青森)、北西(同)、岩手各地区にて「2年を覚えての礼拝」が持たれた。東北、関東には、台湾基督長老教会から布興議長が訪問、今後の教団との支援協力が確認された。
台湾総会議長、被災地を視察
3月10日、仙台北三番丁教会主日礼拝で、前日来日した布興大立(プシン・ターリ)台湾基督長老教会総会議長が説教を行った。「昨年夏、台湾から送り込んだ多くのボランティアをこの教会に泊めて戴き、感謝しています」と前置きして始まった「悪霊を追い出す」(ルカ11・14〜23)と題した説教は、中国語の説教を入江玲子姉が通訳、同時にプロジェクターで字幕を映して行われた。
「イエスが追い出した悪霊は一つではなく、数種の悪霊がいた。第1は、口が利けなくなる悪霊。正義が話せなくなる。どの国にも本当のことを話せない時代があった。原発も安全で経済的にも有益と教えられ、私たちは口の利けない人となっていたのではないか。
第2は、自分の責任を他人に転嫁する悪霊。私は、台湾原住民の出身だが、4年前、8・8水害の時、政府は原住民の伐採が原因だとしたが、実は50年前、国民党政府が伐採したものだった。責任を転嫁する悪霊は教会の中にもいる。
第3は、人を傷つけ、命まで脅かす悪霊。原発事故は、人間が作り出した災害。今私たちが反対しなかったら子孫を害することになるだろう」と3種の悪霊を上げた布興大立議長は、「実はもう1つの悪霊がいる」と説教をこう結んだ。
「第4の悪霊は、私たちの心の中にいる。どうか、信仰、祈りの力で悪霊を追い払って欲しい」。
礼拝後、飯島信救援対策担当幹事は、布興大立議長が、1700教会、信徒27万人の台湾基督長老教会総会議長を務める一方、10年前から玉山神学院長として多くの神学生の養成に当たっていることを紹介。3月6日現在の海外募金2億3337万円余のうち、台湾基督長老教会募金が8260万円余、35%強と第1位を占めていること、台湾基督長老教会の働きに感謝するため、石橋秀雄議長が3月22日から1週間、台湾を訪問すると語った。
教会での昼食会後、布興大立議長は、教区被災者支援センター「エマオ」への派遣専従者、佐藤真史教師の案内で仙台市沿岸、笹屋敷、荒浜など七郷地区の被災地視察に向かった。荒浜では、名取伝道所の荒井偉作伝道師、長老らが合流。この一帯は、昨年夏、2カ月に及んだ97人の台湾からのボランティアが奉仕した場所で、議長がどうしても視察したい場所だった。折り悪しく北日本を強風が襲った日で、ほんの4、5分外に出ただけで、車内で、説明を聞き、眺めるだけだったのは残念だった。布興大立議長は、「台湾からは今後もボランティアを送りたい。教団が募金運動を続ける限り、台湾基督長老教会も募金を続ける」と語った。
9日午前、来日した布興大立議長は、午後、西東京教区主催の3・11チャリティ・コンサートで挨拶した後、仙台に向かい、東北教区主催の会合に出席。10日の被災地視察後、直ちに東京に向かい、教団救援対策本部主催の会合で、教団、在日台湾教会関係者と懇談を重ねた。
(永井清陽報)
原発事故・健康相談会継続
東北教区
東北教区主催の3・11東日本大震災記念礼拝が、3月11日12時30分から仙台東一番丁教会で開催され、教区内11教会から115人、教団から伊藤瑞男副議長、大阪、兵庫、東京教区員などが出席した。
まず第1部として、大阪教区派遣の山崎知行医師(愛隣教会員)が、2012年度、3度にわたる福島原発事故後の健康相談会の活動状況を報告した。各教会を巡回しての相談会で、130家族、234人の相談を受け、診察した結果、鼻血29%、長く続く咳25%、皮膚のトラブル24%、目の下の隈11%など、「過去3度にわたり視察、調査を行ったチェルノブイリの放射能汚染、被爆被害と同じ状況が見られる」と強く警鐘を鳴らした。
今年度は、東北・大阪教区共催で山崎医師による健康相談会を2カ月に1度、6回にわたり開催する。
14時15分から記念礼拝に移り、小西望牧師(仙台北教会・教区副議長)は、説教で、「震災で、余りにも多くの物を失い、多くの物から断ち切られた。2年間で取り戻した物も多くある。原発の破綻がもたらした痛みと荒廃はこれからも続く。そのいずれもが忘れてはならないものだ。
断ち切られた多くの物を忘れてはならない。日々取り戻されて来たものを見過ごしてはいけない。傷ついた葦を傷つけることなく、暗くなった灯心を消すことなく、新しいみ業に目を向けよう」と一人一人の心に語りかけた。
14時46分、全員で黙祷した後、代表の4人がそれぞれ心に響く祈祷を捧げた。
(永井清陽報)
「震災の中で神の真実を証する」
3月11日、関東教区「東日本大震災」被災2周年記念礼拝が宇都宮上町教会で行われ、35教会97名の参加があった。同教会堂は、地震によって、鉄骨の裂断等、大きな被害を受け、3回に分けて復旧工事を行った。現在は新築に向けて計画を進めている。
飯塚拓也教区副議長の司式、矢嶋美華宇都宮教会信徒の奏楽で、教団救援対策本部作成の式文によって礼拝が捧げられた。
秋山徹関東教区議長が「神の真実に与るものとして」と題し、コリントの信徒への手紙一第10章1~13節から説教した。
冒頭、「この礼拝が、過去の出来事を想起し記憶するためのものではなく、現在進行中の出来事によって主が私たちに何を求めておられるのかを受け止め、応答して行くためのものである」と告げた。その上で、地震、津波、原発事故という三つの災害をどう受け止め、どう応答して行くかについて語った。
特に、教区の教会に大きな被害をもたらした地震被害について、会堂の再建が進み、「涙と共に種を蒔く人は/喜びの歌と共に刈り入れる」との御言葉を追体験していると告げ、これからも「宣教の拠点を確保」する思いをもって、励んで行きたいとした。
また、震災に対する応答の中で、主が「耐えられないような試練に遭わせることはなさらず」、試練と共に、「逃れる道」をも備えていてくださるということを示されていると告げた。危機に直面して、このような大胆な言葉を語る根拠は、「神は真実な方です」ということのみであり、その中には、「私たちの苦難を担い、復活の命を与えて下さるキリストの真実が含まれている」とした。その上で、「キリスト者がなすべきことは、神の真実が証されるような業である」と語った。
礼拝には、台湾から駆け付けた、台湾基督長老教会の布興大立(プシン・ターリ)議長も出席し、礼拝の中で挨拶をした。
また議長は、礼拝後に、ルカによる福音書第13章18~19節より「あなたは何を蒔いたのか」と題するメッセージを語った。聖書が、神の国を「からし種」にたとえていることに触れ、日本の教会が台湾の教会に、「信仰の種」、「友情の種」、「人権の種」を蒔いたとし、それが、「台湾から日本への多くの援助に現されている篤い想いを生んでいる」と語った。また、台湾教会は、日本教会が、人間を神として祀ることに対する否を表明した際に、それを支持したこと、東日本大震災に際しての募金活動等による「愛の種」を蒔いたことに触れ、「台湾にとって日本は大切な友人、兄弟である」と語った。
一方、人間が蒔いた悪い種として、原子力を挙げ、原発からの脱却に向けて励んで行きたいと結んだ。
礼拝には、大仁田拓朗兵庫教区書記が出席し、18年前に震災を経験した際、全国の祈りと支えが何よりの力になったことに触れ、被災教区と共に祈りを合せて行きたいと語った。
(嶋田恵悟報)
28:11 婦人たちが行き着かないうちに、数人の番兵は都に帰り、この出来事をすべて祭司長たちに報告した。
28:12 そこで、祭司長たちは長老たちと集まって相談し、兵士たちに多額の金を与えて、
28:13 言った。「『弟子たちが夜中にやって来て、我々の寝ている間に死体を盗んで行った』と言いなさい。
28:14 もしこのことが総督の耳に入っても、うまく総督を説得して、あなたがたには心配をかけないようにしよう。」
28:15 兵士たちは金を受け取って、教えられたとおりにした。この話は、今日に至るまでユダヤ人の間に広まっている。
28:16 さて、十一人の弟子たちはガリラヤに行き、イエスが指示しておかれた山に登った。
28:17 そして、イエスに会い、ひれ伏した。しかし、疑う者もいた。
28:18 イエスは、近寄って来て言われた。「わたしは天と地の一切の権能を授かっている。
28:19 だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、
28:20 あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」
28:1 さて、安息日が終わって、週の初めの日の明け方に、マグダラのマリアともう一人のマリアが、墓を見に行った。
28:2 すると、大きな地震が起こった。主の天使が天から降って近寄り、石をわきへ転がし、その上に座ったのである。
28:3 その姿は稲妻のように輝き、衣は雪のように白かった。
28:4 番兵たちは、恐ろしさのあまり震え上がり、死人のようになった。
28:5 天使は婦人たちに言った。「恐れることはない。十字架につけられたイエスを捜しているのだろうが、
28:6 あの方は、ここにはおられない。かねて言われていたとおり、復活なさったのだ。さあ、遺体の置いてあった場所を見なさい。
28:7 それから、急いで行って弟子たちにこう告げなさい。『あの方は死者の中から復活された。そして、あなたがたより先にガリラヤに行かれる。そこでお目にかかれる。』確かに、あなたがたに伝えました。」
28:8 婦人たちは、恐れながらも大いに喜び、急いで墓を立ち去り、弟子たちに知らせるために走って行った。
28:9 すると、イエスが行く手に立っていて、「おはよう」と言われたので、婦人たちは近寄り、イエスの足を抱き、その前にひれ伏した。
28:10 イエスは言われた。「恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる。」
24:36 こういうことを話していると、イエス御自身が彼らの真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。
24:37 彼らは恐れおののき、亡霊を見ているのだと思った。
24:38 そこで、イエスは言われた。「なぜ、うろたえているのか。どうして心に疑いを起こすのか。
24:39 わたしの手や足を見なさい。まさしくわたしだ。触ってよく見なさい。亡霊には肉も骨もないが、あなたがたに見えるとおり、わたしにはそれがある。」
24:40 こう言って、イエスは手と足をお見せになった。
24:41 彼らが喜びのあまりまだ信じられず、不思議がっているので、イエスは、「ここに何か食べ物があるか」と言われた。
24:42 そこで、焼いた魚を一切れ差し出すと、
24:43 イエスはそれを取って、彼らの前で食べられた。
24:44 イエスは言われた。「わたしについてモーセの律法と預言者の書と詩編に書いてある事柄は、必ずすべて実現する。これこそ、まだあなたがたと一緒にいたころ、言っておいたことである。」
24:45 そしてイエスは、聖書を悟らせるために彼らの心の目を開いて、
24:46 言われた。「次のように書いてある。『メシアは苦しみを受け、三日目に死者の中から復活する。
24:47 また、罪の赦しを得させる悔い改めが、その名によってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる』と。エルサレムから始めて、
24:48 あなたがたはこれらのことの証人となる。
24:49 わたしは、父が約束されたものをあなたがたに送る。高い所からの力に覆われるまでは、都にとどまっていなさい。」
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