54:1 喜び歌え、不妊の女、子を産まなかった女よ。歓声をあげ、喜び歌え/産みの苦しみをしたことのない女よ。夫に捨てられた女の子供らは/夫ある女の子供らよりも数多くなると/主は言われる。
54:2 あなたの天幕に場所を広く取り/あなたの住まいの幕を広げ/惜しまず綱を伸ばし、杭を堅く打て。
54:3 あなたは右に左に増え広がり/あなたの子孫は諸国の民の土地を継ぎ/荒れ果てた町々には再び人が住む。
54:4 恐れるな、もはや恥を受けることはないから。うろたえるな、もはや辱められることはないから。若いときの恥を忘れよ。やもめのときの屈辱を再び思い出すな。
54:5 あなたの造り主があなたの夫となられる。その御名は万軍の主。あなたを贖う方、イスラエルの聖なる神/全地の神と呼ばれる方。
54:6 捨てられて、苦悩する妻を呼ぶように/主はあなたを呼ばれる。若いときの妻を見放せようかと/あなたの神は言われる。
54:7 わずかの間、わたしはあなたを捨てたが/深い憐れみをもってわたしはあなたを引き寄せる。
54:8 ひととき、激しく怒って顔をあなたから隠したが/とこしえの慈しみをもってあなたを憐れむと/あなたを贖う主は言われる。
54:9 これは、わたしにとってノアの洪水に等しい。再び地上にノアの洪水を起こすことはないと/あのとき誓い/今またわたしは誓う/再びあなたを怒り、責めることはない、と。
54:10 山が移り、丘が揺らぐこともあろう。しかし、わたしの慈しみはあなたから移らず/わたしの結ぶ平和の契約が揺らぐことはないと/あなたを憐れむ主は言われる。
53:7 苦役を課せられて、かがみ込み/彼は口を開かなかった。屠り場に引かれる小羊のように/毛を切る者の前に物を言わない羊のように/彼は口を開かなかった。
53:8 捕らえられ、裁きを受けて、彼は命を取られた。彼の時代の誰が思い巡らしたであろうか/わたしの民の背きのゆえに、彼が神の手にかかり/命ある者の地から断たれたことを。
53:9 彼は不法を働かず/その口に偽りもなかったのに/その墓は神に逆らう者と共にされ/富める者と共に葬られた。
53:10 病に苦しむこの人を打ち砕こうと主は望まれ/彼は自らを償いの献げ物とした。彼は、子孫が末永く続くのを見る。主の望まれることは/彼の手によって成し遂げられる。
53:11 彼は自らの苦しみの実りを見/それを知って満足する。わたしの僕は、多くの人が正しい者とされるために/彼らの罪を自ら負った。
53:12 それゆえ、わたしは多くの人を彼の取り分とし/彼は戦利品としておびただしい人を受ける。彼が自らをなげうち、死んで/罪人のひとりに数えられたからだ。多くの人の過ちを担い/背いた者のために執り成しをしたのは/この人であった。
52:13 見よ、わたしの僕は栄える。はるかに高く上げられ、あがめられる。
52:14 かつて多くの人をおののかせたあなたの姿のように/彼の姿は損なわれ、人とは見えず/もはや人の子の面影はない。
52:15 それほどに、彼は多くの民を驚かせる。彼を見て、王たちも口を閉ざす。だれも物語らなかったことを見/一度も聞かされなかったことを悟ったからだ。
53:1 わたしたちの聞いたことを、誰が信じえようか。主は御腕の力を誰に示されたことがあろうか。
53:2 乾いた地に埋もれた根から生え出た若枝のように/この人は主の前に育った。見るべき面影はなく/輝かしい風格も、好ましい容姿もない。
53:3 彼は軽蔑され、人々に見捨てられ/多くの痛みを負い、病を知っている。彼はわたしたちに顔を隠し/わたしたちは彼を軽蔑し、無視していた。
53:4 彼が担ったのはわたしたちの病/彼が負ったのはわたしたちの痛みであったのに/わたしたちは思っていた/神の手にかかり、打たれたから/彼は苦しんでいるのだ、と。
53:5 彼が刺し貫かれたのは/わたしたちの背きのためであり/彼が打ち砕かれたのは/わたしたちの咎のためであった。彼の受けた懲らしめによって/わたしたちに平和が与えられ/彼の受けた傷によって、わたしたちはいやされた。
53:6 わたしたちは羊の群れ/道を誤り、それぞれの方角に向かって行った。そのわたしたちの罪をすべて/主は彼に負わせられた。
2:1 三日目に、ガリラヤのカナで婚礼があって、イエスの母がそこにいた。
2:2 イエスも、その弟子たちも婚礼に招かれた。
2:3 ぶどう酒が足りなくなったので、母がイエスに、「ぶどう酒がなくなりました」と言った。
2:4 イエスは母に言われた。「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。わたしの時はまだ来ていません。」
2:5 しかし、母は召し使いたちに、「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください」と言った。
2:6 そこには、ユダヤ人が清めに用いる石の水がめが六つ置いてあった。いずれも二ないし三メトレテス入りのものである。
2:7 イエスが、「水がめに水をいっぱい入れなさい」と言われると、召し使いたちは、かめの縁まで水を満たした。
2:8 イエスは、「さあ、それをくんで宴会の世話役のところへ持って行きなさい」と言われた。召し使いたちは運んで行った。
2:9 世話役はぶどう酒に変わった水の味見をした。このぶどう酒がどこから来たのか、水をくんだ召し使いたちは知っていたが、世話役は知らなかったので、花婿を呼んで、
2:10 言った。「だれでも初めに良いぶどう酒を出し、酔いがまわったころに劣ったものを出すものですが、あなたは良いぶどう酒を今まで取って置かれました。」
2:11 イエスは、この最初のしるしをガリラヤのカナで行って、その栄光を現された。それで、弟子たちはイエスを信じた。
東日本大震災の発生から、まもなく一年が経とうとしている。
緊急時の支援においては、教団を挙げて、また各教区毎に、精一杯の支援が行われたことを、あらためて感謝申し上げたい。
しかし現地では、ボランティアの減少や政府の無責任な原発事故収束(冷温停止)宣言などによって、被災地の現実が覆い隠され、忘れ去られようとしているのではないかとの危惧を抱かざるを得ない。
教団の支援体制は間もなく長期支援に移行しようとしている。地域社会への支援の継続と共に、これから本格的に始まっていくのが「会堂再建」に象徴される「教会再建」の業である。地域を差し置いて教会(の建物)だけが復興されるのではない。地域により良く仕えるためにこそ、教会の体の再生が急がれるのである。
この機に当たり、教団としては教会再建のための支援が公平かつ明朗なものであることを願い、被災三教区の議長を中心に、再建資金配分のための委員会を立ち上げ、支援基準の作成に当たっている。
各教区で取りまとめて頂いた支援要請は十数億に上る。信徒一人あたり二万円を献げることで、この必要が満たされるというのが、現時点での試算である。これが困難な方、また困難な教区もあるであろう。皆で知恵と力を出し合い、出来る限り被災地と被災教会の求めに応えるものでありたいと願う。教団募金へのご協力を、心よりお願い申し上げる次第です。
(教団副議長 岡本知之)
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