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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4735号】大韓イエス教長老会へ 初の宣教師派遣 第2回世界宣教委員会

2011年11月12日

第37総会期第2回世界宣教委員会が9月16日、教団会議室で開かれた。前回委員会後に東日本大震災が起こり、世界宣教担当の加藤誠幹事、高田輝樹職員が教団の救援対策を兼任することになった。このために、被災現地に赴き救援活動の立ち上げなど多忙を極めた。その上、海外の教会からの問い合わせと救援や献金の受領、現状視察の来訪者への付き添いなどが相次ぎ、ほとんどパニック状態に陥るなかで働きが続けられてきた。委員会ではこの間の来訪者や派遣宣教師の消息、傘下の各委員会の活動の報告を聞き、それぞれの働きを確認した。
その中で、教団より初めて大韓イエス教長老会への派遣宣教師となる洛雲海(ナグネ)宣教師が長老会神学大学の教師としての就職が決定、PCK総会で同教会総会議長、神学校総長と石橋秀雄議長との間で調印式を行い、教団としての派遣式を10月に行うこととなったこと、また、今年7月に予定していたスイス、韓国、教団の三国間協議会が地震のため2年間延期とすることになったこと、EMS宣教会議が6月23~28日にドイツのホーフガイスマルで行われ、秋山徹書記が参加し、EMSの世界宣教活動の全面見直し、規則変更、ドイツだけでなく加盟教会も負担金を担うことになったことなど、重要な出来事の報告を承認した。また、この間にアメリカ、韓国、台湾、スイスなど宣教協約を結んでいる教会、その他ドイツや世界の教会からの使節団の来訪や多額の献金、祈りが寄せられ、世界の教会との絆によって教団が支えられている事実を聞き、感謝を共にした。
協議事項として、(1)ボリビアのラ・クロス教会から大熊豊子宣教師の後任となる宣教師の派遣依頼があり、公募への応募者があり、面接をしたうえで推薦を決めた。(2)カナダのバンクーバー日本語教会の次期宣教師予定者を面接し、応募の動機や志を確認したうえで、正式の書類が整い次第推薦することに決めたが、現在同日本人教会のパートタイム牧師の木原葉子宣教師はフレーザーバレー日系人教会牧師として派遣しており、教団の承認を経ないで兼任となっているので注意を促すことにした。(3)また、クアラルンプル日本人キリスト者集会(JCF)への新たな宣教師派遣の依頼があり、これについて検討し、更に状況を調査することとした。(4)ベルリンの秋葉睦子宣教師の任期を2014年まで3年延長することを承認した。そのほか、神学校卒業者を宣教師として派遣するに際し、准允を経た上で教団の教師として派遣する配慮が必要であることを確認した。
(秋山徹報)

台風12号のもたらした湿気が残る9月4日~5日にかけて、山口県宇部市にある宇部緑橋教会を主会場にして、西中国教区・部落解放現場研修会が開催された。
4日は18時から、教区・部落差別問題特別委員会委員長である東岡山治牧師(上下教会)による開会礼拝に続いて、部落解放同盟山口県連合会書記次長・川口泰司さんによる、「山口県の部落問題の現状について」の講演を聞いた。川口さんは、『朝日新聞』夕刊の連載コラム「人脈記・差別を越えて②」(10年1月)でも取り上げられていたので、ご存知の方も多いと思う。
講演では、山口県内の被差別部落の実態から始まり、この5・6年の間に山口県内で起きた差別事件、更には、人権意識の啓発を旨とすべき市町村の公的機関が犯す差別事件について、具体的な事例に則して、詳しく解説された。
その中でも特に、中学生が同じ高校を目指す同級生に対して、入試競争を有利に運ぶために、自らも、そして別の同級生を促しても差別発言を繰り返していた事実には、大きなショックを受けた。差別がもたらす“こころの荒廃”を眼前に突きつけられる思いがした。
翌5日は、会場を宇部市厚南隣保館に移して、山口県人権・同和教育研究協議会委員長である萩商工高校教諭・高林公男さんによる、「山口部落解放史を学んで」と題する講演を聞いた後、隣保館がある上中野地区のフィールドワークを行った。同地区の同和対策事業は、道幅拡充などの区画整理が主で、集合住宅などが無く、同和地区であることの痕跡を留める風景はない。その意味で、昨年の呉でのフィールドワークとは対照的であった。しかし、そうした中にも、根深い差別の実態が今なお続いて存在し、それが若者から高齢者まで蝕んでいる現状を教えられたのが今回の現場研修会であった。参加者は講師・現地案内者を含めて30名と少なかったが、昨年の講師の嶌本敏雄さんも近江八幡から参加、充実した集会を持てたことを感謝したい。参加者一同、解放に向けての新たな歩みを始めるべく、西嶋佳弘牧師(広島牛田教会、委員会書記)の閉会祈祷をもって2日間のプログラムを終えた。  (金澤昌善報)

9月21日、第2回青年担当者会が教団会議室で開催された。青年担当者会は、教会教育の現場において特に「青年」に対象を絞った活動が各教区でどの様に展開されているか情報交換をすることと、また全国の青年活動にネットワークができることを願って、前総会期に第1回目が開かれた。今回はその2回目になる。台風が迫り来る天候下であり、また葬儀など教会の事情で集まることのできない担当者もあったが、全国16教区と東京教区の5支区から11名の参加者があった。
岸憲秀教育委員長により開会礼拝、担当者会の趣旨説明がなされた後、参加者の連なる各教区での青年会活動の現状報告がなされた。
以下、幾つかの報告を記すと、青年会活動が教区や地区で行われているところ、自主団体に委ねられているところなど活動の形態は様々である。ワークキャンプや修養会を続けているところもあれば、かつては行われていたところもある。地区の持ち回りで修養会を開催する場合、開催地域までの距離や修養会の主題などによって集まり方が異なる。そもそも「青年」の年齢層が10代~40代と非常に幅広い。また青年会活動の中心となる人物があるかないかで活動の内容の違いがあることなど、固有の課題もあれば、共通した問題としてうなづき合う場面も多々あった。
午後には、雲然俊美教団書記より「若者は幻を見る~青年伝道のビジョン~」と題して発題を受ける。老人伝道青年牧会の必要性が語られる現代、青年一人一人に向かい合い寄り添いつつ、共に神のみ前に進み出ることが語られた。またボランティア活動に触れながら、自分の用いられるところを求めている青年たちの姿にも触れられた。
次に、高砂民宣青山学院大学宗教主任より、学校での青年伝道について発題を聞く。各学部に宗教主任をおきキリスト教信仰に基づいた青年伝道に力を注ぐ大学の取組は、目の前の青年のみならず、社会人として世に仕える人材の育成につながっている現状と望みをうかがった。
(清藤淳報)

9月20日から22日の日程で、第37総会期第4回教育委員会が開催された。そのうちの中一日は「教区青年担当者会」および「宣教師との懇談会」とする予定であったが、本州に上陸した台風15号が東京を直撃したため、懇談会の方は延期せざるを得なくなった。教区青年担当者会については、別に報告をしている通りである。
この時期の委員会はクリスマスを覚えて、教会教育や子どもたちのために仕えているキリスト教施設を覚えて献金計画をたててきた。今回は東日本大震災を覚えて、被災地域の子どもたちを覚えて献金の呼びかけをすることとした。教育委員会より各教会に要項が送られるので関心をもってご覧頂きたい。
2012年2月7~8日に予定されている教区教育担当者会、教会教育セミナーについての詳細を検討。教会教育セミナーはこれまで地域の教会教育に仕えることを目的とし、教会教育に関する講演会を催してきた。今回は、大阪教会を会場に担当者会議1日目および教育セミナーを実施。2日目は河内長野教会に会場を移し、清教学園のチャプレンより学校現場における伝道の取り組みについて伺い、午後には現地研修として実際に清教学園を訪問することとした。
教育委員会の現在の取り組みとしてキリスト教教育主事養成および認定をめぐる課題がある。2013年より認定試験規定の変更が実施される。これを機に新しい規定の周知のみならず、主事の働きについて改めて広く教会に知らせることの必要も考えられた。
また「教団新報」4728号に掲載された「東日本大震災に関する宣教委員長声明」をめぐって話し合いをした。宣教委員会のもとにある教育委員会として、子どもたちが原発事故に伴う深刻な放射能の脅威にさらされている現状を見過ごすことはできない。深い憂慮を覚えるこの事態に対して神の憐れみを求めつつ、子どもたち及びその地域に祈りをもって仕えていく教育委員会の働きを考えるときであった。
(清藤淳報)

▼ガブリエル。前任地の教会員が飼っていた犬の名前だ。犬に天使の名前を付けるとは冒涜的だと思われるかも知れない。しかし、何事にも、曰く因縁ということがある。怒らずに聞いて貰いたい。▼不幸な幼犬期があったのか、彼は家人だろうが誰だろうが見境なく噛みつく。そこで、正式な命名を待つまでもなく、ガブリとなった。▼ガブリと噛むが、何しろ幼犬、この家の子どもたちには、噛む仕草さえ可愛い。間もなくクリスマスになり、誰ともなく、ちょっと可愛げなエルを付け加わえて、ガブリエルと呼んでいた。▼こうして可愛がって貰っていれば、犬の気持ちだって和む。噛まなくなった。そこで、ガブリは外されてエルとなった。その後も、正式な名前は、ガブリ・エル。▼別な知人の飼い犬は、ウエルカム。商売をしている人ではないが、それ向きの名前だ。しかし、由来を聞くと、商売向きではない。ウエルカム、漢字で表記すると、吠える噛む(ホエルカム)。▼逆手に取って「この子が吠えるのは大歓迎の意味なんですよ。ホエルカムです」と言っていれば、可愛がって貰え、吠えなくなるかも知れない。しかし、ガブリと噛むのを、「この子なりの歓迎なのですよ」と説明するのは無理か。人間の中にも、その辺を間違えている人は、決して少なくない。

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