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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【5001・02号】▼教師委員会▲(1面)

2023年7月29日

2件の戒規申請を受理

 第2回教師委員会は、6月26〜28日、ハートピア熱海で開催された新任教師オリエンテーションの一日目と三日目に行われた。
 最初の議題は、新任教師オリエンテーションについてであった。参加者や全体の流れなどについて確認した。参加者一人一人が気持ちよく学び、また豊かな交わりを得られるよう細部にわたって検討した。
 続いて前回の議事録、委員長および事務局報告、次年度オリエンテーションの日程について承認した。教師委員会から福島純雄委員を派遣している教師養成制度検討委員会では、教規に基づく教師論の準備が進んでいるとの報告があった。
 教師継続教育研修会については、「“カルト”−今私たちに問われていること」と題して8月1日に川島堅二教授(東北学院大学文学部)が講演することを確認した。今回はオンラインの特性を生かし、10年目の教師だけでなく誰でも参加できるようにした。神学校訪問として6つの神学校を訪問する日程と記録について話し合った。
 本委員会で最も多くの時間を割いて話し合われたのは、3件の戒規適用申請に関する件であった。
 1件目は、奥羽教区より申請された案件であるが、既に受理されており、選任された調査員会の報告を受けて協議した。その結果、全会一致で免職に付すことが決定された。
 2件目は、神奈川教区常置委員会より戒規申請が出された案件であるが、これを受理することとした。早速、調査員会を組織して、今後進めていくこととした。
 他の案件は本委員会で受理するところまでには至らなかった。戒規の扱いは、慎重を要するものであり、受理した後、調査員会での作業には、時間を要する。複数の案件を扱うことは、困難を伴うことのご理解を賜りたい。

(兼清啓司報)

「伝道を共に担う教団の教師」をテーマに

 新任教師オリエンテーションが、6月26〜28日、ハートピア熱海を会場にして行われた。主題は「伝道を共に担う教団の教師」で、久々に対面での開催となった。参加者は新任教師22名(うち1名は欠席)、教団、神学校関係者28名(うち7名はオンライン)であった。4つの神学校の出身者のほかに、Cコースが1名、他教派からの転入者が4名あった。年齢も20代から70代まで幅広く、外国にルーツを持つ人もいた。このように、多様な背景を持つ人たちが三日間を共に過ごし、良く知り合えたことは大きな恵みであった。
 一日目の開会礼拝では、古旗誠教師委員長が「わたしに従いなさい」と題するメッセージを語った。続く講演Ⅰでは、雲然俊美議長が「伝道を共に担う教団の教師」をテーマに講演を行った。雲然議長は教団信仰告白にある五つの教会の働きを確認。全国で課題となっている小規模教会の現状に触れつつ「キリストの体なる合同教会が、その豊かさを生かして、全体教会の一体性において伝道協力をしていくことが必要だ」と語った。また、自身の開拓伝道を振り返り「伝道は待っているだけではダメで、自ら地域の中に出かけていって活動することが大切」と述べた。
 一日目の夜は「交わりのとき」で、体を動かしてゲームをしたり、讃美歌をしりとりで歌ったり、神学者でもなかなか解けない聖書クイズをするなどして参加者同士の交流を楽しんだ。
 二日目の朝、藤盛勇紀副議長が「キリストという土台」と題してメッセージを語った。続いての講演Ⅱは、菅原力教師養成制度検討委員長が「日本基督教団の教師として歩む」をテーマに講演した。菅原委員長は教団紛争前に存在した「神学校委員会」に触れ、神学校同士の緩やかな交わりがあったことを紹介した上で「横のつながりが希薄化している今、教団として各神学校にきちんとしたボールを投げていきたい」と語った。また「教団は『二階屋』であり、二階部分(教団)と一階部分(旧教派や同じ考えを持つ集団の小部屋)に分かれていて、その中を人は自由に行き来している」と説明。教団はこうした二重構造性の中で、合同教会として一致するために教憲・教規を定めていったと指摘した。「旧教派的特質を生かして前向きに取り組んでいくことや、自分の部屋だけで過ごすのではなく、いろいろな部屋に入っていくことが重要である」とも語った。
 牧会講話は上林順一郎隠退教師が担当した。神学校時代は60年安保の嵐が吹き荒れ「このままでよいのか」と悩みながら牧師になっていったという。ある教会では学生運動の余波で分裂状態となり、一方のグループが教会を去ってしまった。そこで問われたのは「自分は去っていった人たちのために祈っているか」ということであった。また、酔った状態で礼拝に来た人に退席してもらったことがあった。なぜ「そこに座ってていいよ」と言えなかったのかと悔やんだ。上林教師はこうした経験を通して「キリストと共に死んでいく牧師になりたいと思うようになった」と述べた。
 「分団」の時間は、教団四役や神学校の教師たちも交えて4グループに分かれ、それぞれ講演の感想や抱えている課題などを語り合う実り多き時間となった。
 二日目夜のプログラムは、「教団の機構について」を網中彰子総幹事が担当した。続いて「教団の取り組み」として教師検定委員会(清藤淳委員長)、伝道委員会・伝道推進室(中西真二委員長)、信仰職制委員会(田邊由紀夫委員長)、牧会者とその家族のための相談室委員会(加藤幹夫委員長)、出版局(飯光局長代行)、年金局(中川義幸理事長)、隠退教師を支える運動(鈴木秀信委員長)、部落解放センター運営委員会(鈴木祈委員長)が、各部の働きを説明した。
 三日目の朝は黒田若雄書記が「真の羊飼いを示す羊飼いとして」と題するメッセージを語った。その後、関谷直人教授(同志社大学神学部)が「ハラスメントと教会」と題する講演を行った。教会で実際に起こったハラスメントの事例を紹介し、どこに問題があったのかも丁寧に説明がなされた。中には誰もが身に覚えのあるような内容も含まれ、加害者としても、被害者としてもハラスメントの当事者となりうることが示された。
 また上記のプログラムとは別に、食事の時間に各神学校の代表者が自校の取り組みについて紹介をするとともに、新任教師への温かいエールを送った。
 「全体のまとめ」では、三日間を振り返って参加者が各々感想を述べた。「良き学びと交わりの時だった」、「励まされた」、「楽しかった」などの声が聞かれた。閉会礼拝は兼清啓司教師委員会書記が「起きて町に入れ」と題するメッセージを語った。
 全体を通して豊かで、楽しく恵みに満ちた集いであるとの印象を受けた。それこそが伝道の原点である。それぞれが教団の教師として立つために、このオリエンテーションでの経験が生かされることを祈りつつ、プログラムを閉じた。

(兼清啓司報)

 役人たちは王のもとに来て言った。「王様、ご存じのとおり、メディアとペルシアの法律によれば、王による勅令や禁令は一切変更してはならないことになっております。」 それで王は命令を下し、ダニエルは獅子の洞窟に投げ込まれることになって引き出された。王は彼に言った。「お前がいつも拝んでいる神がお前を救ってくださるように。」 一つの石が洞窟の入り口に置かれ、王は自分の印と貴族たちの印で封をし、ダニエルに対する処置に変更がないようにした。
 王は宮殿に帰ったが、その夜は食を断ち、側女も近寄らせず、眠れずに過ごし、 夜が明けるやいなや、急いで獅子の洞窟へ行った。 洞窟に近づくと、王は不安に満ちた声をあげて、ダニエルに呼びかけた。「ダニエル、ダニエル、生ける神の僕よ、お前がいつも拝んでいる神は、獅子からお前を救い出す力があったか。」 ダニエルは王に答えた。「王様がとこしえまでも生き永らえられますように。 神様が天使を送って獅子の口を閉ざしてくださいましたので、わたしはなんの危害も受けませんでした。神様に対するわたしの無実が認められたのです。そして王様、あなたさまに対しても、背いたことはございません。」 王はたいそう喜んで、ダニエルを洞窟から引き出すように命じた。ダニエルは引き出されたが、その身に何の害も受けていなかった。神を信頼していたからである。 王は命令を下して、ダニエルを陥れようとした者たちを引き出させ、妻子もろとも獅子の洞窟に投げ込ませた。穴の底にも達しないうちに、獅子は彼らに飛びかかり、骨までもかみ砕いた。
 ダレイオス王は、全地に住む諸国、諸族、諸言語の人々に、次のように書き送った。「いっそうの繁栄を願って挨拶を送る。 わたしは以下のとおりに定める。この王国全域において、すべての民はダニエルの神を恐れかしこまなければならない。
この神は生ける神、世々にいまし
その主権は滅びることなく、その支配は永遠。
この神は救い主、助け主。
天にも地にも、不思議な御業を行い
ダニエルを獅子の力から救われた。」
 こうしてダニエルは、ダレイオスとペルシアのキュロスの治世を通して活躍した。

2023年7月28日

 さて、王国を継いだのは、メディア人ダレイオスであった。彼は既に六十二歳であった。 ダレイオスは、王国に百二十人の総督を置いて全国を治めさせることにし、 また、王に損失がないようにするため、これらの総督から報告を受ける大臣を三人、その上に置いた。ダニエルはそのひとりであった。 ダニエルには優れた霊が宿っていたので、他の大臣や総督のすべてに傑出していた。王は彼に王国全体を治めさせようとした。 大臣や総督は、政務に関してダニエルを陥れようと口実を探した。しかし、ダニエルは政務に忠実で、何の汚点も怠慢もなく、彼らは訴え出る口実を見つけることができなかった。 それで彼らは、「ダニエルを陥れるには、その信じている神の法に関してなんらかの言いがかりをつけるほかはあるまい」と話し合い、 王のもとに集まってこう言った。「ダレイオス王様がとこしえまでも生き永らえられますように。 王国の大臣、執政官、総督、地方長官、側近ら一同相談いたしまして、王様に次のような、勅令による禁止事項をお定めいただこうということになりました。すなわち、向こう三十日間、王様を差し置いて他の人間や神に願い事をする者は、だれであれ獅子の洞窟に投げ込まれる、と。 王様、どうぞこの禁令を出し、その書面に御署名ください。そうすれば、これはメディアとペルシアの法律として変更不可能なものとなり、廃止することはできなくなります。」 ダレイオス王は、その書面に署名して禁令を発布した。 ダニエルは王が禁令に署名したことを知っていたが、家に帰るといつものとおり二階の部屋に上がり、エルサレムに向かって開かれた窓際にひざまずき、日に三度の祈りと賛美を自分の神にささげた。 役人たちはやって来て、ダニエルがその神に祈り求めているのを見届け、 王の前に進み出、禁令を引き合いに出してこう言った。「王様、向こう三十日間、王様を差し置いて他の人間や神に願い事をする者があれば、獅子の洞窟に投げ込まれるという勅令に署名をなさったのではございませんか。」王は答えた。「そのとおりだ。メディアとペルシアの法律は廃棄されることはない。」 彼らは王に言った。「王様、ユダヤからの捕囚の一人ダニエルは、あなたさまをも、署名なさったその禁令をも無視して、日に三度祈りをささげています。」 王はこれを聞いてたいそう悩み、なんとかダニエルを助ける方法はないものかと心を砕き、救おうとして日の暮れるまで努力した。

2023年7月27日

 そこで、ダニエルが王の前に召し出された。王は彼に言った。「父王がユダから捕らえ帰ったユダヤ人の捕囚の一人、ダニエルというのはお前か。 聞くところによると、お前は神々の霊を宿していて、すばらしい才能と特別な知恵を持っているそうだ。 賢者や祈禱師を連れて来させてこの文字を読ませ、解釈させようとしたのだが、彼らにはそれができなかった。 お前はいろいろと解釈をしたり難問を解いたりする力を持つと聞いた。もしこの文字を読み、その意味を説明してくれたなら、お前に紫の衣を着せ、金の鎖を首にかけて、王国を治める者のうち第三の位を与えよう。」
 ダニエルは王に答えた。「贈り物など不要でございます。報酬はだれか他の者にお与えください。しかし、王様のためにその文字を読み、解釈をいたしましょう。 王様、いと高き神は、あなたの父ネブカドネツァル王に王国と権勢と威光をお与えになりました。 その権勢を見て、諸国、諸族、諸言語の人々はすべて、恐れおののいたのです。父王様は思うままに殺し、思うままに生かし、思うままに栄誉を与え、思うままに没落させました。 しかし、父王様は傲慢になり、頑に尊大にふるまったので、王位を追われ、栄光は奪われました。 父王様は人間の社会から追放され、心は野の獣のようになり、野生のろばと共に住み、牛のように草を食らい、天から降る露にその身をぬらし、ついに悟ったのは、いと高き神こそが人間の王国を支配し、その御旨のままに王を立てられるのだということでした。 さて、ベルシャツァル王よ、あなたはその王子で、これらのことをよくご存じでありながら、なお、へりくだろうとはなさらなかった。 天の主に逆らって、その神殿の祭具を持ち出させ、あなた御自身も、貴族も、後宮の女たちも皆、それで飲みながら、金や銀、青銅、鉄、木や石で造った神々、見ることも聞くこともできず、何も知らないその神々を、ほめたたえておられます。だが、あなたの命と行動の一切を手中に握っておられる神を畏れ敬おうとはなさらない。 そのために神は、あの手を遣わして文字を書かせたのです。 さて、書かれた文字はこうです。メネ、メネ、テケル、そして、パルシン。 意味はこうです。メネは数えるということで、すなわち、神はあなたの治世を数えて、それを終わらせられたのです。 テケルは量を計ることで、すなわち、あなたは秤にかけられ、不足と見られました。 パルシンは分けるということで、すなわち、あなたの王国は二分されて、メディアとペルシアに与えられるのです。」
 これを聞いたベルシャツァルは、ダニエルに紫の衣を着せ、金の鎖をその首にかけるように命じ、王国を治める者のうち第三の位を彼に与えるという布告を出した。 その同じ夜、カルデア人の王ベルシャツァルは殺された。

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