東京教区東支区・伊豆諸島伝道委員会(委員長・竹井真人波浮教会牧師)が11月10日に銀座教会にて行われた。今回は「伊豆諸島伝道と離島教会交流」を主題とし、教団伝道資金を活用して伊豆諸島以外の離島教会から代表者が出席する懇談会となった。
出席者は、伊豆諸島にある三宅島伝道所、大島元村教会、波浮教会、新島教会、八丈島教会から11名の教職と信徒、東支区内の諸教会から30名、南支区内から3名、西南支区内から2名、北支区内から3名、千葉支区内から1名、さらに四国教区の多度津教会と内海教会、西中国教区の隠岐教会、関東教区の佐渡教会、沖縄教区の与那原教会、在日大韓基督教会の対馬伝道所の教職、信徒、在日大韓基督教会金柄鎬総幹事と合せて59名となった。
新島教会の小橋孝一牧師が開会説教「海の島々、地の果てから」(イザヤ書42章10~13節)の中で、本懇談会での交わりに他教区の離島教会を招くに至った経緯に触れ、離島教会間の交流が活性化すれば、それが教団全体、ひいては日本全体の伝道の力として跳ね返っていくと指摘し、足の裏が刺激されれば全身の健康が増進するさまにたとえた。そして、預言者イザヤが「地の果て」と「海の島々」を同列に並べ、そこから光が射し歌声が響くと預言しているように、伝道がどんなに行き詰まったとしても、神は人間には最も可能性の見えない所からその行き詰まりを打破し始めていくと説いた。「焦らず、諦めず、主にある希望をもって」伝道を推進することは、どこの教会にもあてはまると括った。
続いて島嶼部の各教会から現状報告がなされ、島特有の土着の風習と厳しい環境の中であっても果敢に主日礼拝が守られている様子と諸課題が伝えられた。その後の懇談では、離島での葬儀の事情と実際が話題となり、教会で行うキリスト教式の葬儀における福音伝道の可能性について意見が交わされ、大野光信牧師(隠岐)による祈祷をもって閉会した。
島嶼部にある教会同士の交わりが新しい扉を開いていくという幻が示された伝道懇談会となった。(伊藤英志報)
11月6日、第3回広報センター委員会が教団会議室で開催され、委員長・長崎哲夫総幹事が開会祈祷を捧げた。出席者は同総幹事、大三島義孝(教団ホームページ)、渡邊義彦(教団新報)、真壁巌(救援対策本部広報)、林牧人(信徒の友誌編集長)、市川真紀(教団出版局、信徒の友誌)、川上善子書記(教団ニューズレター)で、教団の広報を担う部門の情報交換の場である。委員会は2007年4月に再編再開され、教団新報編集委員会、教団ニューズレター編集委員会、教団ホームページ編集担当者と各担当幹事が、総幹事のもとに招集されて始まった。さらに東日本大震災後の2011年7月に救援対策本部広報担当者が、翌年10月からは教団出版局の局長並びに信徒の友誌担当者も加わった。
各部門は独自の媒体としての編集方針を持ち、購読形態や読者層、発行部数と発行間隔も異なるが、分かち合える諸課題がある。開催は不定期だが、東日本大震災後には、取材と発信すべき情報の共有と、適切な伝達方法を求めて、より密度濃く行われた。
昨今、重要性を増している問題の一つは、賛美歌の譜面をコピーして用いる場合、また公的な文章中に賛美歌の歌詞を転載・引用する際の、JASRACその他の著作権に関する事項である。同じ賛美歌集の中でも個々の賛美歌によって判断が違う。各媒体が執筆者と事前に歌詞引用について打ち合わせる等の現状もある。教団出版局ホームページでは賛美歌の著作権について詳細な説明がなされているが、この事柄を各教会や関係者方と連帯して伝え、対応するために広報の展開が求められていよう。
また懇談での質問に答える形で、信徒の友誌内、「日毎の糧」の欄に登場する教会群の「位置情報」には、様々な意見が寄せられていることがわかった。市町村合併で地名が新しくなった地域も増えている。要望に応えつつ、教団に属する1720の教会の情報を皆で共有し祈るために、常に工夫することが求められている。(川上善子報)
「教師の友」に掲載される説教のためにテキスト黙想を作成する機会を持った。全国のCSの子供たち、奉仕者と諸教会を覚えつつである。委員が時間をかけて作成した黙想は直接、説教に反映されるかどうかは分からない。少なくとも、私たちの祈りが届くことを期待したい。
多くの物に囲まれ、多くの人に囲まれながらも空虚な思いに不安を抱く子供たちは少なくない。
教会は、この子供たちのために何が出来るのだろうか。主イエスは「子供たちをわたしのところに来させなさい」と言われた。主イエスこそは、子供たちの「居場所」だ。だから「神の国」には必ず子供たちがいるはずだ。それなのに教会に子供がいないとの報告を聞くのは何故か。
この夏、祖母の勧めで修養会に参加した中学生がいた。2泊3日の日程だが、半強制的だったので1泊だけとの条件付きの参加だった。
1日目が終わった。皆に見送られて彼は、駅に向った。何故か夜のプログラムに彼の姿があった。結局、最後まで参加した。訳を聞けば「そっちの方がめっちゃ楽しいから」とのことだった。主イエスが備えられる子供たちの「居場所」とはそういうところだ。勿論、その背後にその子の母親と祖母の祈りがあった。
私たちは祈らねばならない。魂を注ぎ出すようにしてこの国の子供たちのために祈らねばならない。それが教団教育委員会の務めだと確信した次第である。(教育委員長)
児童作家ジェラルディン・マコックランさんの「エッサイの木」(2003年に英国にて出版)を、昨年、シンガーソングライターである沢知恵さんが翻訳、絵本作家の池谷陽子さんが挿絵を添えて教団出版局から出版した。この児童書がキリスト教本屋大賞を受賞した。この大賞はキリスト教専門書店がこの1年に刊行された中から「売りたい本・お勧めの本」を投票で選ぶ。2015年で5回目。児童書、海外作家の受賞は初となる。
物語は、教会でエッサイの木を木彫りする大工のおじいさんが、教会を突然訪ねてきた男の子からせがまれて話しを聞かせることで進んでゆく。おじいさんが聞かせるのはエッサイの木に彫り進めてゆく創世記からはじまりキリスト誕生に至る24の聖書の出来事である。子供たちに届く言葉、物語を印象づける力強いスクラッチ画の挿絵を得て新たな本となっている。
大賞受賞を記念して11月23日、東京・洗足教会を会場に、池谷さんのエプロンシアター、沢さんのミニコンサートが行われた。池谷さんは身につけたエプロンをステージにして手作りの人形たちを使って「エッサイの木」のダイジェストを、沢さんはピアノ弾き語りでクリスマス讃美歌等、またシアターの場面に合わせたこどもさんびかや効果音を披露した。1時間15分ほど、ステージの前に陣取った小さな子供たちも多いに楽しんだ記念となる良いプログラムだった。
著者であるマコックランさんは「この24の物語を、アドベントに読むもよし、夏に木陰でゆっくり読むもよし」とはじめに記す。クリスマスにはもちろん、1年を通して、キリストがわたしたちのために生まれてくださった救いの歴史のつながりを子供たちと一緒に覚えるに良い本だ。(新報編集部報)
「エッサイの木 クリスマスまでの24のお話」日本キリスト教団出版局♦A5版上製・158頁・本体1800円+税。詳しくは、出版局ホームページ(http://bp-uccj.jp)で。
飛田知惠子氏(隠退教師)
15年11月15日逝去、105歳。旧満州生まれ。31年柏木聖書学院卒業。72年より勝田教会を牧会し、79年に隠退。
遺族は娘・二宮めぐみさん。
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