伝道所信徒議員資格を巡り議論沸騰
第69回沖縄教区総会は、5月27日から2日間、沖縄キリスト教センターで開催され、開会時、正議員44人中38人が出席した。
沖縄教区は、03年以来、連続10年、教団問安使を拒否したが、沖縄訪問中の石橋秀雄教団総会議長は、昨年に引き続き、総会を傍聴した。
午後4時30分からの開会礼拝終了後、組織会に入る直前、「昨年の教区総会で可決した教区規則改正にのっとり、何故、伝道所信徒議員が正議員として招集されなかったか」の質問から長い論議が始まった。
竹花和成議長は、「本年1月、信仰職制委員会から規則変更不承認との通知、2月、総会議長名で『常議員会で否決されたので不承認』との通知を受け取った。合同の経緯に何ら反省、配慮しないやり方には、教団にますます距離を置き続けざるを得ない」との議長総括報告を読み上げ、「三役は、今総会までの任期なので、新三役の下で検討して貰うこととし、やむなく従前通り准議員で招集した」と了解を求めた。
小倉隆一副議長は、「教区規則61条には『規則の変更は、教団議長の承認を受けた公告』の文言があり、これを改正しないと、正議員には出来ない。2月の通知から余りにも時間がなかった」と補足したが、議場は納得せず議論が続いた。
「教区規則の故というなら、常置委は何故、教区規則改正議案を上程しなかったか」「教団が承認する訳はないことは昨年の時点で分かっていた。この議事の進め方は、昨年の教区総会の意志に反している」
「合同で沖縄教区は、3つの1種教会、2つの2種教会が格下げとなった。この経緯から、教規第61条に『沖縄教区の場合は、教区規則の定めるところによって変更できる』と但し書きがある。教団がこの点を知った上で協議したのか。教団に対し物言いをすべき」との批判が続いた。
これに対し、竹花議長は、「対話をしたいというなら、教団はあんなに簡単に決定を出すべきでなかった。この総会が無効になってもいいと思っている」と答えたが、同時にまた、「昨年の総会決議は生きている。前へ進めるために、議長責任で総会を開会させて欲しい」と再三訴えたが、途中での来賓挨拶、夕食休憩後の逝去者追悼礼拝後も議論が続いた。
元議長が「珍しく本音で話し合う総会となった」と発言したように、「格差を言うなら、何故伝道所に止まり続けて来たのか」「教団が教区を置いている。嫌なら教団から出るしかない。それでいいのか」「こういう議論を繰り返しているから、沖縄から去って行った人も多い」など、議論は多岐にわたった。
議論開始から5時間近く経過し、竹花議長が、「教団の問題は、沖縄に凝縮して来た。議長総括で書いたように、『教団に属していることが本当に相応しいかを吟味せずには置かない節目に来ている』と思うが、話し合いを今後も続けることを確認して総会を開きたい」と述べたことを拍手多数で受け入れて点呼が始まり、午後10時、竹花議長は開会を宣言した。
議長選挙では、投票総数36中、22票を獲得して竹花和成議員(首里)、副議長選挙では同じ22票で小倉隆一議員(平真)が再選され、書記には望月智議員(志真志伝道所)が選任された。
教団総会議員選挙議案は上程されたが、「距離を置き続ける必要があるので選出しない」との動議が成立・可決され、沖縄教区は第34回総会以来5回連続で、教団総会議員を選出しなかった。
「沖縄キリスト教センター法人化特設委員会設置」議案が可決され、教区立法人への作業が進められることとなった。
「原発の即時停止、廃止。再稼働は一切行わない。自然エネルギーへの速やかな転換」を盛り込んだ「脱原発を求める声明」を語句修正を常置委付託として可決。「研修センターなきじん資金」取り崩し議案などを可決した。
常置委員選挙結果
【教職】金井創(佐敷)、宇佐見節子(石川)
【信徒】高里鈴代(西原)、外間永二(教区宣教方針改定委員長)、仲座宗信(那覇中央)、大森節子(教区婦人会連合)
(永井清陽報)