遜って仕える者に変えてください
近藤 寛さん
現在、大学で教鞭を執っている近藤さんは、イチゴ畑や梨畑が広がり、近くに農家の屋敷森や緑豊かなキャンパスがある東京郊外の町で育ち、小平教会附属小平学園幼稚園に通った。
近藤さんは25歳のときに洗礼を受けた。自然がたくさん残った土地で泥まみれになって育つ中、物質世界がどのようになっているのか知りたくて大学に進み、研究者になる道を選んだころのことであった。洗礼を受けたのは、茨城県つくば市に研究者として赴任する3か月前のことであり、その前の年に父親が大きな交通事故に会い九死に一生を得る様子を傍らで見て、この世の中に本当に依り頼むことができる存在を求めた、と近藤さんは言う。さらに、幼稚園のころから中学生まで過ごした教会学校生活や先に救われた家族の祈りがあったことを思い、神様による備えがあったからこそ洗礼に導かれたと、心から感謝している。
しかし、洗礼は不信仰との闘いの出発点でもあったと近藤さんは言う。自然科学の研究者を職業とするようになり、聖書の記述と自然科学による世界の理解の間にあるギャップを意識するようになった。これはその後大学に移ってからも続いたが、今では、聖書は説明する対象ではなく、神様からの言葉としてそのまま受け入れるべきものと受け止めるようになった。また、大学で人を育てることに携わることになり、自分個人の研究よりも、研究を通して若い人が世の中の課題に立ち向かえるような力を身につけて巣立つことを目標にするようになった。学生たちと同じ目線になって物事を見つめ、彼らが失敗を恐れず自分の力で新しいことに取り組むことができるように精一杯支援することを目指し「遜って仕える者に変えてください」と祈る日々を過ごしている。






